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公開番号2024062854
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-10
出願番号2022170975
出願日2022-10-25
発明の名称ロータリージョイントの供回り検知機構
出願人株式会社奥村組
代理人弁理士法人翔和国際特許事務所
主分類E21D 9/06 20060101AFI20240501BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】ロータリージョイントの固定ハウジング部が、回転カッタの回転による供回りを生じた際に、即座に検知できるロータリージョイントの供回り検知機構を提供する。
【解決手段】ロータリージョイント20の固定ハウジング部20aの掘進方向Xの先端部分には、所定の検知幅bを備える周方向移動被検知部11が設けられていると共に、隔壁35の掘進方向X後方側の面から後方に設けられた支持フレーム部21を介することで、当該掘進方向X後方側の面に支持させて、周方向移動被検知部11の移動を検知する移動検知器12が取り付けられている。移動検知器12が、所定の検知幅bを超えて周方向移動被検知部11が周方向に移動したことを感知することで、ロータリージョイント20の固定ハウジング部20aが、回転カッタ32と共に供回りし始めたのを検知する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
シールド掘進機において、カッタチャンバを区画する隔壁の中央部分に取り付けられて、掘進方向の後方から送られてきた各種の薬液を回転カッタに送り込むことで、回転カッタの内部の配管を介してカッタチャンバに薬液を供給可能にするロータリージョイントの固定ハウジング部が、回転カッタと共に供回りし始めたのを検知するためのロータリージョイントの供回り検知機構であって、
前記ロータリージョイントは、前記固定ハウジング部を、前記隔壁の掘進方向後方側の中央部分に固定すると共に、回転軸部を、前記隔壁に設けられた挿通穴に回転可能に支持させて、前記カッタチャンバの内部に延設させた状態で、前記隔壁に取り付けられており、該回転軸部の掘進方向の先端部分に、前記回転カッタが一体として接合されており、
前記ロータリージョイントの前記固定ハウジング部の掘進方向の先端部分における外周部には、所定の検知幅を備える周方向移動被検知部が設けられていると共に、前記隔壁の掘進方向後方側の面に支持させて、前記周方向移動被検知部の移動を検知する移動検知器が取り付けられており、
該移動検知器が、前記所定の検知幅を超えて前記周方向移動被検知部が移動したことを感知することで、前記ロータリージョイントの前記固定ハウジング部が、回転カッタと共に供回りし始めたのを検知するロータリージョイントの供回り検知機構。
続きを表示(約 390 文字)【請求項2】
前記周方向移動被検知部は、前記ロータリージョイントの前記固定ハウジング部の掘進方向の先端部分における外周部分に、径方向外側に突出して設けられている、所定の検知幅を有する当接面部を先端に備える当接凸部となっており、
前記移動検知器は、当接ピンの先端を、前記固定ハウジング部の径方向外側から前記当接凸部の前記当接面部に当接させた状態で取り付けられた、リミットスイッチとなっており、
前記当接ピンの先端が、当接していた前記当接凸部の前記当接面部から外れることで、前記固定ハウジング部が前記回転カッタと共に供回りし始めたのを検知するようになっている請求項1に記載のロータリージョイントの供回り検知機構。
【請求項3】
前記シールド掘進機が、泥土圧式のシールド掘進機となっている請求項1又は2に記載のロータリージョイントの供回り検知機構。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ロータリージョイントの供回り検知機構に関し、特に、シールド掘進機において、ロータリージョイントの固定ハウジング部が、回転カッタと共に供回りし始めるのを検知するためのロータリージョイントの供回り検知機構に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
シールド掘進機として、例えば泥土圧式のシールド掘進機は、切羽部の地盤を回転カッタで切削してカッタチャンバに取り込まれた土砂に、薬液として好ましくは作泥剤等の塑性流動化剤を含む液材を、回転カッタを介してカッタチャンバに供給して混合することによって、塑性流動化した泥土を生成し、生成された泥土がカッタチャンバに充填されることにより生じた泥土圧によって、切羽部を安定させつつ、切羽部の地盤を掘削してゆくようになっている。またその他の例えば泥水式等のシールド掘進機においても、必要に応じて各種の薬液が、カッタチャンバを区画する隔壁の後方から、各々の配管路を介して送り込まれて、回転カッタやカッタチャンバに供給されるようになっている。
【0003】
これらのシールド掘進機においては、隔壁の後方から送り込まれて回転カッタやカッタチャンバに供給される薬液は、回転する機構を備えていない後方の配管路から、回転駆動する前方の回転カッタに供給されることになるため、隔壁には、これらの間で薬液の流路を連通させるための、公知のロータリージョイントが取り付けられる(例えば、特許文献1参照)。隔壁に取り付けられるロータリージョイントは、隔壁における掘進方向後方側の面の中央部分に固定された状態で取り付けられる固定ハウジング部と、隔壁に形成された挿通穴に設けられた回転支持部を介して、回転可能に且つ液密に支持されて前方のカッタチャンバの内部に延設する回転軸部とを含んで構成されている。固定ハウジング部は、これの内部に、周方向に延在する一又は複数の回転外周溝を備えており、これらの回転外周溝と各々接続された配管路から送られてくる薬液を、当該回転外周溝を通過させることで、回転カッタと共に回転する回転軸部の内部に配管された、当該回転外周溝と連通するカッタ側配管路に、送り出すことができるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-85245号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
一方、ロータリージョイントの回転軸部は、上述のように、隔壁に形成された挿通穴に、回転支持部を介して回転可能に且つ液密に支持されているが、回転支持部は、カッタチャンバの内部に面して取り付けられていることから、例えばカッタチャンバの内部で混合撹拌されている粒径の大きな掘削土砂が、回転支持部に噛み合って詰まったり、回転支持部が焼き付いたりした際に、隔壁に取り付けられたロータリージョイントの固定ハウジング部が、回転カッタの回転に伴って供回りすることが考えられる。
【0006】
このような固定ハウジング部の供回りは、好ましくはシールド掘進機の回転カッタによる切削時の回転トルクがそれ程大きくない場合には、例えば掘進時の回転トルクの上昇によって、ロータリージョイントの固定ハウジング部が供回りを生じる前に、その予兆を予め検知することが可能と考えられるが、例えばシールド掘進機の回転カッタによる切削時の回転トルクが大きくなっていると、回転トルクの上昇を確実にとらえて、固定ハウジング部が供回りを生じる予兆を精度良く検知することが難しくなる。
【0007】
また、ロータリージョイントの固定ハウジング部が、回転カッタの回転に伴なう供回りを生じると、例えば隔壁よりも掘進方向後方側で固定ハウジング部に接続している、配管路等を損傷させることになると考えられる他、ロータリージョイント自体が隔壁から外れたり、脱落してしまったりすることで、大きな事故の要因となることも考えられることから、固定ハウジング部が供回りを生じた際には、これを即座に且つ確実に検知して、例えば回転カッタの駆動を停止すこと等によって、適切な対策を施せるようにすることが要望されている。
【0008】
本発明は、ロータリージョイントの固定ハウジング部が、回転カッタの回転に伴なう供回りを生じた際に、これを即座に且つ確実に検知して、適切な対策を施せるようにすることのできるロータリージョイントの供回り検知機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、シールド掘進機において、カッタチャンバを区画する隔壁の中央部分に取り付けられて、掘進方向の後方から送られてきた各種の薬液を回転カッタに送り込むことで、回転カッタの内部の配管を介してカッタチャンバに薬液を供給可能にするロータリージョイントの固定ハウジング部が、回転カッタと共に供回りし始めたのを検知するためのロータリージョイントの供回り検知機構であって、前記ロータリージョイントは、前記固定ハウジング部を、前記隔壁の掘進方向後方側の中央部分に固定すると共に、回転軸部を、前記隔壁に設けられた挿通穴に回転可能に支持させて、前記カッタチャンバの内部に延設させた状態で、前記隔壁に取り付けられており、該回転軸部の掘進方向の先端部分に、前記回転カッタが一体として接合されており、前記ロータリージョイントの前記固定ハウジング部の掘進方向の先端部分における外周部には、所定の検知幅を備える周方向移動被検知部が設けられていると共に、前記隔壁の掘進方向後方側の面に支持させて、前記周方向移動被検知部の移動を検知する移動検知器が取り付けられており、該移動検知器が、前記所定の検知幅を超えて前記周方向移動被検知部が移動したことを感知することで、前記ロータリージョイントの前記固定ハウジング部が、回転カッタと共に供回りし始めたのを検知するロータリージョイントの供回り検知機構を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0010】
そして、本発明のロータリージョイントの供回り検知機構は、前記周方向移動被検知部は、前記ロータリージョイントの前記固定ハウジング部の掘進方向の先端部分における外周部分に、径方向外側に突出して設けられている、所定の検知幅を有する当接面部を先端に備える当接凸部となっており、前記移動検知器は、当接ピンの先端を、前記固定ハウジング部の径方向外側から前記当接凸部の前記当接面部に当接させた状態で取り付けられた、リミットスイッチとなっており、前記当接ピンの先端が、当接していた前記当接凸部の前記当接面部から外れることで、前記固定ハウジング部が前記回転カッタと共に供回りし始めたのを検知するようになっていることが好ましい。
(【0011】以降は省略されています)

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