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公開番号2024042466
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-28
出願番号2022147212
出願日2022-09-15
発明の名称シールド掘進機
出願人株式会社奥村組
代理人個人
主分類E21D 11/00 20060101AFI20240321BHJP(地中もしくは岩石の削孔;採鉱)
要約【課題】シールド掘進機のテールシール部の止水性の低下を防止する。
【解決手段】シールド掘進機1のスキンプレート5の内周に沿って配置された複数個のシール部材12Ba,12Bbを、上側領域Upのシール部材12Ba1,12Bb1と、下側領域Unのシール部材12Ba2,12Bb2とに分け、下側領域Unのシール部材12Ba2,12Bb2のバネ力を、上側領域Upのシール部材12Ba1,12Bb1のバネ力より強くした。これにより、シールド掘進機1のテールシール部の止水性の低下が防止される。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
地盤を掘削するカッタヘッドと、
前記カッタヘッドを回転可能な状態で支持する機器本体と、
前記機器本体の外殻を形成するスキンプレートと、
前記スキンプレートの内周と前記機器本体の後端側に設けられたセグメントの外周との間に設けられたテールシール部と、
を備え、
前記テールシール部は、前記スキンプレートの内周に沿って設けられた複数の板状のシール部材を有しており、
前記シール部材は、バネ性を有するとともに、前記機器本体の前後方向における前記シール部材の一端側が前記スキンプレートに固定され、前記前後方向における前記シール部材の他端側が前記セグメントの外周に接触した状態で設けられており、
前記スキンプレートの内周に沿って設けられた前記複数のシール部材は、前記スキンプレートの内周に沿って上側領域のシール部材と下側領域のシール部材とに分けられており、
前記下側領域のシール部材のバネ力は、前記上側領域のシール部材のバネ力より強いことを特徴とするシールド掘進機。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
前記シール部材は、前記スキンプレートに片持ち状態で固定されたバネ性を有する鋼板部を有しており、前記下側領域のシール部材の鋼板部の鋼板の枚数が、前記上側領域のシール部材の鋼板部の鋼板の枚数より多いことを特徴とする請求項1記載のシールド掘進機。
【請求項3】
前記上側領域のシール部材の前記鋼板部は、第1の鋼板部と、該第1の鋼板部より内側に設けられた第2の鋼板部とを有しており、
前記下側領域のシール部材の前記鋼板部は、第3の鋼板部と、該第3の鋼板部より内側に設けられた第4の鋼板部とを有しており、
前記下側領域のシール部材の前記第3の鋼板部の鋼板の枚数は、前記上側領域のシール部材の前記第1の鋼板部の鋼板の枚数より多いことを特徴とする請求項2記載のシールド掘進機。
【請求項4】
前記下側領域のシール部材の前記鋼板部は、さらに、前記第3の鋼板部と前記第4の鋼板部との間に第5の鋼板部を有することを特徴とする請求項3記載のシールド掘進機。
【請求項5】
前記上側領域のシール部材の前記鋼板部は、第1の鋼板部と、該第1の鋼板部より内側に設けられた第2の鋼板部とを有しており、
前記下側領域のシール部材の前記鋼板部は、第3の鋼板部と、該第3の鋼板部より内側に設けられた第4の鋼板部と、前記第3の鋼板部と前記第4の鋼板部との間に設けられた第5の鋼板部とを有することを特徴とする請求項2記載のシールド掘進機。
【請求項6】
前記下側領域は、前記スキンプレートの全周長の下側4分の1~3分の1に設定し、残りを上側領域とすることを特徴とする請求項1~5のいずれか一項に記載のシールド掘進機。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、シールド掘進機に関し、例えば、シールド掘進機のテールシール技術に関するものである。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
シールド掘進機による地盤の掘削時に、シールド掘進機の最後端側に設けられたセグメントとシールド掘進機のスキンプレートとの隙間を通じてシールド掘進機内に地下水や土砂が浸入したり、シールド掘進機から地盤に圧入した裏込め材が浸入したりすることを防止するために、シールド掘進機の最後端側にはテールシール部と称する止水構造部が設けられている。
【0003】
このテールシール部は、スキンプレートの内周に沿って設けられた複数個のシール部材を有している。各シール部材は、例えば、バネ性を有する2枚の鋼板と、その2枚の鋼板の間に設けられたブラシ部であるワイヤブラシ(細鋼線を束ねてブラシ式にしたもの)とを有している。シールド掘削時には、シール部材のワイヤブラシがセグメントに接触するとともに、ワイヤブラシ自身やワイヤブラシとセグメントとの密着部に止水グリス等のようなシール剤が供給されることにより止水性が維持されている。
【0004】
なお、テールシール部については、例えば、特許文献1に記載があり、スキンプレートの周方向に沿ってシール部材を上側、中間および下側に分けるとともに、ゴム製のシール部材の厚さを上側、中間および下側で変える構成が開示されている。
【0005】
また、例えば、特許文献2には、スキンプレートの周方向に沿ってシール部材を上側、中間および下側に分けるとともに、ゴム製のシール部材の変形特性を上側、中間および下側で変える構成が開示されている。
【0006】
さらに、例えば、特許文献3には、テールシール部のシール部材を構成するワイヤブラシを直線状および湾曲状に変えることにより、シール部材の高さを調整することが可能な構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
実公昭54-25300号公報
実公昭54-25301号公報
特開2013-87531号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、近年のシールド工法においては、トンネルの長距離化が進んでおり、テールシール部のシール部材の劣化や損傷(シール部材自体の変形、ワイヤブラシの抜けや変形など)に因って、セグメントに不具合が生じたり、推力が異常に上昇したりする等、様々なトラブルが発生している。また、トンネルの大深度も進み、高水圧下での施工も増加しており、水圧によりテールシール部のシール部材がひっくり返る等のトラブルも発生している。したがって、シールド工法においては、掘削途中時に上記トラブルが発生しないようなテールシール部を設計することが重要な課題となっている。
【0009】
ここで、本発明者の検討によれば、過去の現場状況から、地下水等の浸入が多いのはシールド掘進機の下側領域であることが判明した。これは、水圧が高く、シールド掘進機の下側領域の方が地下水等の浸入が多いことに因ると思われる。通常、下側領域のシール部材は、セグメントや後続台車等の自重によってセグメントとスキンプレートとの間で押し付けられている状態である。しかし、セグメント種類による荷重条件の変動や、シールド掘進機の姿勢制御等の施工状況の影響からシールド掘進機が10~15mm程度上がることで、セグメントとスキンプレートのクリアランスが広がる。このようにして、下側領域のクリアランスは大きくなったり小さくなったりを繰り返す。その際、シール部材が潰れたままだとセグメントとスキンプレートとの間から漏水する可能性があるため、クリアランスが大きくなったときにもセグメントに追従できるよう、シール部材の復元力を高める必要がある。
【0010】
本発明は、上述の技術的背景からなされたものであって、シールド掘進機のテールシール部の止水性の低下を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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