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公開番号2024049214
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-09
出願番号2022155538
出願日2022-09-28
発明の名称建設機械の油圧駆動装置
出願人株式会社日立建機ティエラ
代理人弁理士法人開知
主分類F15B 11/17 20060101AFI20240402BHJP(流体圧アクチュエータ;水力学または空気力学一般)
要約【課題】走行・フロント複合動作の開始時に,エンジン回転数に係わらず走行速度の急激な減速を防止し,かつフロント作業機の動作が緩慢にならず,良好な作業性を確保できるようにする。
【解決手段】第2油圧ポンプP3からの吐出油を第2バルブグループV2のセンターバイパス通路CB3に導く第1流路Oaと,第2油圧ポンプP3からの吐出油を第1バルブグループV1の複数のフロント用の方向切換弁7,10,11に導く第2流路Obとを形成した走行連通弁30を備え,走行連通弁30は,走行・フロント複合動作でないときには第1流路Oaを全開,第2流路Obを全閉する第1位置と,走行・フロント複合動作の開始時には第1流路Oaを絞り,第2流路Obの開口面積を第1流路Oaの開口面積よりも大きくする第2位置とを有し,第2位置がエンジン1の回転数に応じて変化し,第1流路Oaの開口面積をエンジン1の回転数の低下にしたがって小さくする。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
原動機と,
前記原動機により駆動される可変容量型の第1ポンプ装置及び固定容量型の第2ポンプ装置と,
前記第1及び第2ポンプ装置から吐出される圧油により駆動される複数のアクチュエータと,
前記第1及び第2ポンプ装置から前記複数のアクチュエータに供給される圧油の流れを制御するオープンセンタ型の複数の方向切換弁とを備え,
前記複数のアクチュエータは,前記第1ポンプ装置から吐出される圧油により駆動され,下部走行体を駆動する走行モータと,前記第1ポンプ装置から吐出される圧油により駆動され,フロント作業機を駆動するフロントシリンダと,前記第2ポンプ装置から吐出される圧油により駆動される前記走行モータ及び前記フロントシリンダ以外のアクチュエータとを含み,
前記複数の方向切換弁は,前記第1ポンプ装置から前記走行モータに供給される圧油の流れを制御する第1方向切換弁及び前記第1ポンプ装置から前記フロントシリンダに供給される圧油の流れを制御する第2方向切換弁と,前記第2ポンプ装置から前記走行モータ及び前記フロントシリンダ以外のアクチュエータに供給される圧油の流れを制御する第3方向切換弁とを含み,
前記第1方向切換弁及び前記第2方向切換弁は第1バルブグループを構成し,
前記第3方向切換弁は第2バルブグループを構成し、
前記第1ポンプ装置および前記弟2ポンプ装置の平均吐出圧が所定値を超えると、前記平均吐出圧が高くなるにしたがって前記第1ポンプの容量を減少させる建設機械の油圧駆動装置において,
入口ポートが前記第2ポンプ装置の圧油供給路に接続され,出口ポートが前記第2バルブグループのセンターバイパス通路に接続される第1流路と,入口ポートが前記第2ポンプ装置の圧油供給路に接続され,出口ポートが前記第1バルブグループの前記第2方向切換弁に接続されたバイパス通路に接続される第2流路とを備えた走行連通弁を備え,
前記走行連通弁は,前記走行モータと前記フロントシリンダとが同時に駆動される走行・フロント複合動作が行われていないときには,前記第1流路を全開しかつ前記第2流路を全閉する第1位置と、前記走行モータが駆動される走行中に前記フロントシリンダが駆動される前記走行・フロント複合動作が開始されたときには,前記第1流路を絞りかつ前記第2流路の開口面積を前記第1流路の開口面積よりも大きくする第2位置とを有し、
前記走行連通弁の前記第2位置は,前記原動機の回転数が低くなるにしたがって前記第1流路の開口面積が小さくなるよう設定されていることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の建設機械の油圧駆動装置において,
前記走行連通弁の前記第2位置は,前記原動機の回転数が低くなるにしたがって前記第2流路の開口面積が大きくなるように設定されていることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
【請求項3】
請求項1に記載の建設機械の油圧駆動装置において,
前記走行・フロント複合動作を検出し第1信号圧を生成する走行・フロント複合動作検出回路と,
前記原動機の回転数が低下するにしたがって低くなる第2信号圧を生成する回転数検出弁とを更に備え,
前記走行連通弁は,前記走行・フロント複合動作が行われていないときは,前記第2信号圧により前記第1位置に保持され,前記走行・フロント複合動作が開始されたときに前記第1信号圧によって前記第1位置から前記第2位置に切り換えられかつ前記第2信号圧によって前記原動機の回転数が低くなるにしたがって前記第1流路の開口面積を減少させることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
【請求項4】
請求項3に記載の建設機械の油圧駆動装置において,
前記走行・フロント複合動作検出回路及び前記回転数検出弁は,前記複数の方向切換弁及び前記走行連通弁が配置されたコントロールバルブのバルブハウジング内に配置されていることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。
【請求項5】
請求項1に記載の建設機械の油圧駆動装置において,
前記第1ポンプ装置は,第1及び第2吐出ポートを備えかつ共通のレギュレータを備えた可変容量型のスプリットフロータイプの油圧ポンプであり,
前記第1方向切換弁は左走行用の方向切換弁と右走行用の方向切換弁であり,前記第2方向切換弁は複数のフロント用の方向切換弁であり,
前記第1バルブグループは,前記左走行用の方向切換弁と前記複数のフロント用の方向切換弁の一部を含む第1サブバルブグループと,前記右走行用の方向切換弁と前記複数のフロント用の方向切換弁の他の一部を含む第2サブバルブグループを含み,
前記第1吐出ポートの圧油供給路は前記第1サブバルブグループのセンターバイパス通路に接続され,前記第2吐出ポートの圧油供給路は前記第2サブバルブグループのセンターバイパス通路に接続され,前記第2ポンプ装置の圧油供給路は前記走行連通弁を介して前記第2バルブグループのセンターバイパス通路に接続されていることを特徴とする建設機械の油圧駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は,油圧ショベル等の建設機械の油圧駆動装置に係わり,特に,原動機により駆動される複数の油圧ポンプを有し,複数の油圧ポンプから吐出された圧油により複数のアクチュエータを駆動する建設機械の油圧駆動装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
油圧ショベル等の建設機械の油圧駆動装置として,3つの油圧ポンプ(以下ポンプP1,P2,P3と言う)から吐出された圧油により複数のアクチュエータを駆動するものが例えば特許文献1に記載されている。
【0003】
特許文献1に記載の油圧駆動装置において,ポンプP1は,走行モータ(右又は左)と,走行モータ以外の一部の第1アクチュエータ(例えばブームシリンダ,バケットシリンダ)に第1バルブグループのオープンセンタ型の方向切換弁を介して接続され,ポンプP2は走行モータ(左又は右)と,走行モータ以外の他の一部の第2アクチュエータ(例えばアームシリンダ)に第2バルブグループのオープンセンタ型の方向切換弁を介して接続されている。右左の走行モータの方向切換弁は,いずれも,ポンプP1,P2の吐出油を右左の走行モータに優先的に供給するように最上流位置に配置されている。
【0004】
また,ポンプP3は,走行モータ以外の残りの第3アクチュエータ(例えば旋回モータ,スイングシリンダ,ブレードシリンダ)に第3バルブグループのオープンセンタ型の方向切換弁を介して接続され,かつこれらの方向切換弁の上流側に走行連通弁が配置されている。走行連通弁は,走行中にフロント作業機(ブーム,アーム,バケット)を駆動し,走行・フロント複合動作を開始したとき,通常位置から動作位置に切り換わり,走行連通弁に形成されているポンプP3と第3バルブグループのセンターバイパス通路との連通路を遮断し,ポンプP3の吐出油の全量をブームシリンダ,アームシリンダ,バケットシリンダに供給できるようにし,これによりフロント作業機の動作が緩慢になることがなく,良好な作業性が得られるようにしている。
【0005】
特許文献2には,2つの油圧ポンプ(以下,ポンプP1,P2と言う)を備え,2つの油圧ポンプから吐出された圧油により複数のアクチュエータを駆動する油圧駆動装置が記載されている。
【0006】
特許文献2に記載された油圧駆動装置において,ポンプP1は,右走行モータと,第1作業アクチュエータであるブームシリンダ,バケットシリンダに第1バルブグループのオープンセンタ型の方向切換弁を介して接続され,ポンプP2は,左走行モータと,第2作業アクチュエータであるアームシリンダ,旋回モータに第2バルブグループのオープンセンタ型の方向切換弁を介して接続されている。右左の走行モータの方向切換弁は,いずれも,ポンプP1,P2の吐出油が優先的に供給されるように第1及び第2バルブグループ内の最上流位置に配置されている。
【0007】
また,ポンプP1,P2と第1バルブグループとの間に走行直進弁が配置され,この走行直進弁は,走行操作とフロント作業機の操作を別々に行うときは中立位置にあって,ポンプP1の圧油供給路を第1バルブグループに連通させ,ポンプP2と第1バルブグループとの連通を遮断し,第1バルブグループにポンプP1の吐出油が供給され,第2バルブグループにポンプP2の圧油が供給されるようにしている。
【0008】
また,走行中にフロント作業機を駆動し,走行複合操作を開始したとき,走行直進弁はそのときのエンジン回転数に応じて中間位置或いは走行直進位置に切り換わり,走行複合操作開始時の走行の急減速を防止し,かつ走行複合操作時にフロント作業機の動作が緩慢にならないようにしている。
【0009】
より詳しくは,走行中の走行複合操作開始時に,エンジン回転数が設定回転数以上であるときは,走行直進弁は中立位置から中間位置に切り換わり,この中間位置において,ポンプP2を第1バルブグループに接続し,ポンプP1を第2バルブグループの作業用の方向切換弁に接続し,かつポンプP1を走行直進弁内の連通路(絞り)を介して第1バルブグループにも連通させ,ポンプP1の吐出油の一部を第1バルブグループの右走行用の方向切換弁にも供給できるようにしており,これにより走行複合操作開始時の走行の急減速を防止している。
【0010】
また,エンジン回転数が設定回転数未満の比較的低い回転数である場合に走行複合操作を開始したときは,走行直進弁は中立位置から走行直進位置に切り換わり,ポンプP2を第1バルブグループに接続し,走行直進弁内の連通路(絞り)を閉じてポンプP1と第1バルブグループとの連通を遮断し,かつポンプP1を第2バルブグループの作業用の方向切換弁のみに接続し,第2バルブグループの作業用の方向切換弁にポンプP1の吐出油の全量を供給できるようにしており,これにより走行複合操作の開始時にフロント作業機の動作が緩慢にならないようにしている。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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