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公開番号2024048275
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-08
出願番号2022154222
出願日2022-09-27
発明の名称アルカリ水電解用電極の評価用サンプルおよびその製造方法
出願人旭化成株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C25B 11/052 20210101AFI20240401BHJP(電気分解または電気泳動方法;そのための装置)
要約【課題】本発明は、アルカリ水電解用電極の評価試験において、従来と同様の電解性能の経時変化評価をより簡便に、かつ低強度の基材でも行うことができるアルカリ水電解用電極の評価用サンプルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】基材と、SiN薄膜またはSiC薄膜と、結着剤を含まない電極触媒層とを具え、これらがこの順に積層されていることを特徴とする、アルカリ水電解用電極の評価用サンプル。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材と、SiN薄膜またはSiC薄膜と、結着剤を含まない電極触媒層とを具え、これらがこの順に積層されていることを特徴とする、アルカリ水電解用電極の評価用サンプル。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記電極触媒層が、ペロブスカイト型金属酸化物、ブラウンミラーライト型金属酸化物、およびスピネル型金属酸化物から選択される少なくとも一種類の金属酸化物を含む、請求項1に記載のアルカリ水電解用電極の評価用サンプル。
【請求項3】
白金薄膜または金薄膜が、前記SiN薄膜またはSiC薄膜と前記電極触媒層との間にさらに積層されている、請求項1に記載のアルカリ水電解用電極の評価用サンプル。
【請求項4】
前記電極触媒層が、前記白金薄膜または金薄膜の上に直接積層されている、請求項3に記載のアルカリ水電解用電極の評価用サンプル。
【請求項5】
Ti薄膜またはCr薄膜が、前記SiN薄膜またはSiC薄膜と前記白金薄膜または金薄膜との間にさらに積層されている、請求項3に記載のアルカリ水電解用電極の評価用サンプル。
【請求項6】
クロノアンペロメトリー、サイクリックボルタンメトリー、および電気化学的インピーダンス分光法のいずれかの評価に用いる、請求項1~5のいずれか一項に記載のアルカリ水電解用電極の評価用サンプル。
【請求項7】
請求項1に記載のアルカリ水電解用電極の評価用サンプルの製造方法であり、
基材の上にSiN薄膜またはSiC薄膜を形成する工程と、
前記SiN薄膜またはSiC薄膜の上に、結着剤を含まない電極触媒前駆体を被覆して、評価用サンプル中間体を得る工程と、
前記評価用サンプル中間体を焼成する工程と
を含むことを特徴とする、製造方法。
【請求項8】
請求項3に記載のアルカリ水電解用電極の評価用サンプルの製造方法であり、
基材の上にSiN薄膜またはSiC薄膜を形成する工程と、
前記SiN薄膜またはSiC薄膜の上に、白金薄膜または金薄膜を形成する工程と、
前記白金薄膜または金薄膜の上に、結着剤を含まない電極触媒前駆体を被覆して、評価用サンプル中間体を得る工程と、
前記評価用サンプル中間体を焼成する工程と
を含むことを特徴とする、製造方法。
【請求項9】
請求項5に記載のアルカリ水電解用電極の評価用サンプルの製造方法であり、
基材の上にSiN薄膜またはSiC薄膜を形成する工程と、
前記SiN薄膜またはSiC薄膜の上に、Ti薄膜またはCr薄膜を形成する工程と、
前記Ti薄膜またはCr薄膜の上に、白金薄膜または金薄膜を形成する工程と、
前記白金薄膜または金薄膜の上に、結着剤を含まない電極触媒前駆体を被覆して、評価用サンプル中間体を得る工程と、
前記評価用サンプル中間体を焼成する工程と
を含むことを特徴とする、製造方法。
【請求項10】
前記基材の上にSiN薄膜またはSiC薄膜を形成する工程において、前記SiN薄膜またはSiC薄膜を形成した後、ヒートクリーニングすることをさらに含む、請求項7~9のいずれか一項に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アルカリ水電解用電極の評価用サンプルおよびその製造方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、CO

による地球温暖化、化石燃料の埋蔵量の減少等の問題を解決するためのクリーンエネルギーとして、再生可能エネルギーを利用して製造した水素が注目されている。再生可能エネルギーを利用した水素製造においては、従来の化石燃料の改質による水素製造に匹敵する安価なコストが求められている。そのため、再生可能エネルギーを利用した水素製造には、従来の技術では達成できなかった水準の高いエネルギー効率と安価な設備が求められる。
【0003】
上記の要求に応え得る水素の製造方法として、水の電解分解(水電解)が挙げられる。例えば、風力または太陽光等の自然エネルギーによる発電を利用した水電解により、水素を製造し、貯蓄あるいは運搬する構想がいくつも提案されている。
【0004】
水の電気分解では、水に電流を流すことにより陽極において酸素が発生し、陰極において水素が発生する。電解における主なエネルギー損失の要因として、陽極および陰極の過電圧が挙げられる。この過電圧を低減することで、効率よく水素を製造することが可能になるため、陽極および陰極(以下、両者を区別しない限り「アルカリ水電解用電極」と呼ぶ。)の過電圧を下げるための研究開発が広く進められている。
例えば、ペロブスカイト型構造を有する酸化物の中には、高い酸素発生能を有する材料が知られており、水電解用陽極材料として着目されている(非特許文献1)。
【0005】
酸素発生能の高い粉体状のペロブスカイト型構造の酸化物触媒の評価法として、非特許文献1および2に開示されているとおり、従来、粉体状のペロブスカイト型構造の酸化物触媒を、ナフィオンと共にグラッシーカーボン等の導電性基材に塗布することで電極を作製し、電気化学測定を行う評価法が知られていた。
また、特許文献1には、導電性基材に触媒を圧着させて得られたアルカリ水電解用電極を用いることにより、検出精度および検出の再現性を高めた評価法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開第2019-143235号公報
【非特許文献】
【0007】
Science,2011,334,1383
Materials Horizons,2015,2,495
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、本発明者らが検討したところ、非特許文献1および2に記載された電極は、実用的な高電流密度域においては、触媒の剥離が起こる等して、評価試験の検出結果が不安定であり、検出精度および検出の再現性が低く、電極の物性の評価が困難であった。
また、特許文献1に記載された評価法では、検出精度および検出の再現性は高いものの、導電性基材に触媒を圧着させてアルカリ水電解用電極を製造するため、基材には強度が必要であり、かつ時間と手間を要するという課題があった。
【0009】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであり、アルカリ水電解用電極の評価試験において、従来と同様の電解性能の経時変化評価をより簡便に、かつ低強度の基材でも行うことができるアルカリ水電解用電極の評価用サンプルおよびその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上述の課題を解決するべく鋭意検討を重ねた結果、SiN薄膜またはSiC薄膜を具えた評価用サンプルとすることで、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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