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公開番号2024066898
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-05-16
出願番号2022176682
出願日2022-11-02
発明の名称固体電解質積層体、固体二次電池、及びその製造方法
出願人旭化成株式会社,日産自動車株式会社,ヤマハ発動機株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 10/0562 20100101AFI20240509BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】大電流での充電の際に短絡を抑制でき、及び/又は、充放電サイクルを繰り返した場合でも電池容量の劣化を抑制できる固体二次電池を実現可能な、固体電解質積層体を提供する。
【解決手段】固体電解質を含む電解質層が3層以上積層された、固体電解質積層体4であって、支持体を有する第1電解質層1と、第1電解質層1を挟んで配置され、かつ、支持体を有さない、第2、及び第3電解質層2,3と、を備え、第2電解質層2の膜厚(T2)が、第3電解質層3の膜厚(T3)に比べて1.5~5倍である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
固体電解質を含む電解質層が3層以上積層された、固体電解質積層体であって、
支持体を有する第1電解質層と、
前記第1電解質層を挟んで配置され、かつ、支持体を有さない、第2、及び第3電解質層と、を備え、
前記第2電解質層の膜厚(T2)が、前記第3電解質層の膜厚(T3)に比べて1.5~5倍である、固体電解質積層体。
続きを表示(約 770 文字)【請求項2】
前記支持体が織布を含む、請求項1に記載の固体電解質積層体。
【請求項3】
前記支持体が織布を含み、かつ、
前記織布の集合繊維幅に比べて、前記第2電解質層の膜厚(T2)が0.2~2倍である、請求項2に記載の固体電解質積層体。
【請求項4】
前記支持体が、不織布、及び短繊維の少なくとも1種を含む、請求項1に記載の固体電解質積層体。
【請求項5】
前記支持体が不織布を含み、かつ、
前記支持体を構成する繊維の平均径に比べて、前記第2電解質層の膜厚(T2)が3~20倍である、請求項4に記載の固体電解質積層体。
【請求項6】
正極と、負極と、請求項1~5のいずれか1項に記載の固体電解質積層体と、を備え、
前記第2電解質層が、前記正極又は前記負極に接している、固体二次電池。
【請求項7】
固体二次電池の製造方法であって、以下の工程;
(1)正極合材層、及び負極合材層のいずれか一方に、支持体を有さない第2B電解質層を設ける工程、
(2)支持体を有する第1電解質層を形成し、その後、前記第1電解質層を挟むように、支持体を有さない、第2A、及び第3電解質層{ただし、第2A電解質層の膜厚(T2A)と、第3電解質層の膜厚(T3)と、は実質的に同等である}を形成する工程、及び、(3)前記第2A電解質層と前記第2B電解質層が対向するように、前記正極合材層、前記固体電解質積層体、及び前記負極合材層、を積層することで、前記第3電解質層の膜厚(T3)に比べて、前記第2A電解質層及び前記第2B電解質層の合計膜厚(T2;T2A+T2B)を1.5~5倍に形成する工程、
を有する、固体二次電池の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、固体電解質積層体、固体電解質積層体を用いた固体二次電池、及び前記固体二次電池の製造方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
高エネルギー密度を有する二次電池として、リチウムイオン二次電池は幅広く普及している。近年では、カーボンニュートラル達成への有力な手段としてガソリン車の電気自動車への転換が求められており、その電池としての利用も加速しつつある。
【0003】
しかしながら、リチウムイオン二次電池を電気自動車に用いる場合、ガソリン車のガソリン充填時間と比較して長時間となる充電時間がその普及にネックとなっており、ゆえに、より短時間で充電可能な大電流での充電性能が要求されている。
【0004】
大電流での充電を可能とする技術として、固体の電解質を用いたリチウムイオン固体二次電池(本明細書では、単に「固体二次電池」と称する場合がある。)が提案されている。固体の電解質の多くはそのリチウムイオン輸率が1であり、また、近年のイオン伝導度の向上に伴い、本質的に大電流を流すのに向いた電池となりつつある。
【0005】
固体の電解質を用いた固体二次電池において、固体電解質は粉末であったり、ゲル状であったりする。それら固体電解質を有し、そしてセパレータとなる固体電解質層は、エネルギー密度を向上させるために薄く形成することが好ましい。同時に、有機系の電解液を用いた既存のリチウムイオン二次電池に使われているポリオレフィン系のセパレータと同様、少なくともその一部が自立化して取り扱えることが望ましい。固体電解質層の少なくとも一部が自立化していることで、粉末状又はゲル状である固体電解質の取り扱いが容易となり、これにより、電池の大面積化、及び量産性の向上を図り易くなる。
【0006】
この点、貫通孔を多数有するシートを支持体として用いた固体電解質積層体が提案されている(例えば、特許文献1~3を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2016-31789号公報
特開2017-208250号公報
特開2021-150204号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかしながら、特許文献1~3に記載の固体電解質シート(固体電解質積層体)を用いた従来例の固体二次電池では、特に大電流での充電の際に短絡が生じ易く、また、充放電サイクルを繰り返した場合に電池容量が低下し易い、という問題があった。従って、大電流での充電の際に短絡を抑制でき、及び/又は、充放電サイクルを繰り返した場合でも電池容量の劣化を抑制できる固体二次電池を実現することが求められていた。
【0009】
この点、本発明者らは、鋭意努力した結果、従来例の固体二次電池では、
支持体によってLiイオンの移動拡散経路が制限される;
固体電解質シートと正極、及び/又は負極との界面の接合性が低下し、これにより、電池のインピーダンスが上昇する;
支持体を有さないリチウム固体二次電池と比べて、特に大電流での充電の際に負極表面でのLi金属の析出、及びそれによる短絡が起き易くなる;
充放電サイクルの進行に伴い、正極活物質が局所的に劣化して電池容量の低下が進む;
等が、短絡、及び劣化を引き起こしていることを突き止めた。
【0010】
しかも、本発明者らは、鋭意努力した結果、それらの短絡及び劣化が、セパレータが固体電解質シートであること由来の電池のインピーダンスの増大で起きるわけではないことも見出した。
(【0011】以降は省略されています)

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