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公開番号2024030471
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-03-07
出願番号2022133397
出願日2022-08-24
発明の名称蒸気発生装置
出願人東レエンジニアリング株式会社
代理人
主分類F22B 37/34 20060101AFI20240229BHJP(蒸気発生)
要約【課題】液体材料の循環開始時に蒸発器の伝熱面温度が過剰になることを防ぐことができる蒸気発生装置を提供する。
【解決手段】液体材料Laを貯留する空間である第1の貯留部11aと、第1の貯留部11aへ液体材料Laを供給する液体材料供給部12と、第1の貯留部11a内の気体の排出経路である気体排出部13と、を有する気液分離器10と、液体材料Laを貯留する空間である第2の貯留部21aと、第2の貯留部21a内の液体材料Laを加熱する加熱手段23と、を有する蒸発器20と、第1の貯留部11aの下部と第2の貯留部21aの下部とを連通させる流路である下部配管30と、第2の貯留部21aの上部と第1の貯留部11aの上部とを連通させる流路である上部配管40と、を備え、第2の貯留部21aもしくは下部配管30内に非凝縮ガスGbを供給する非凝縮ガス供給部50をさらに有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
液体材料を貯留する空間である第1の貯留部と、前記第1の貯留部へ前記液体材料を供給する液体材料供給部と、前記第1の貯留部内の気体の排出経路である気体排出部と、を有する気液分離器と、
前記液体材料を貯留する空間である第2の貯留部と、前記第2の貯留部内の前記液体材料を加熱する加熱手段と、を有する蒸発器と、
前記第1の貯留部の下部と前記第2の貯留部の下部とを連通させる流路である下部配管と、
前記第2の貯留部の上部と前記第1の貯留部の上部とを連通させる流路である上部配管と、
を備え、前記第1の貯留部、前記下部配管、前記第2の貯留部、および前記上部配管によって前記液体材料の循環経路が形成されるとともに、前記加熱手段によって加熱された前記第2の貯留部内の前記液体材料から発生した蒸気が前記上部配管を経て前記気体排出部から排出され、
前記第2の貯留部もしくは前記下部配管内に非凝縮ガスを供給する非凝縮ガス供給部をさらに有することを特徴とする、蒸気発生装置。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記非凝縮ガスは、不活性ガスであることを特徴とする、請求項1に記載の蒸気発生装置。
【請求項3】
前記気体排出部は、前記蒸気に混入する前記非凝縮ガスを前記蒸気から分離する非凝縮ガス分離部をさらに有することを特徴とする、請求項1に記載の蒸気発生装置。
【請求項4】
前記非凝縮ガス供給部は、前記液体材料の循環が開始するのに同期して前記非凝縮ガスの供給を停止させることを特徴とする、請求項1に記載の蒸気発生装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明はサーモサイフォン現象を利用して所望の材料からなる蒸気を得る蒸気発生装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
たとえば工業プラントなどにおいて、液体材料を加熱して気化させることによって所望の材料からなる蒸気を得るにあたり、特許文献1に示すようなサーモサイフォン式の蒸気発生装置が用いられる場合がある。
【0003】
図3に、サーモサイフォン式の蒸気発生装置の概要を示す。蒸気発生装置100は、気液分離器101と蒸発器102とを有し、気液分離器101と蒸発器102の下部同士、上部同士がそれぞれ下部配管103、上部配管104によって接続され、気液分離器101、下部配管103、蒸発器102、上部配管104によりループする流路が形成されている。気液分離器101には液体材料Laが供給されるための液体材料供給部105と、気液分離器101内の気体を排出するための気体排出部106が設けられており、液体材料供給部105から供給された液体材料Laが気液分離器101および蒸発器102に貯留される。
【0004】
この状態において蒸発器102が加熱されて蒸発器102内の液体材料La温度が沸点近くまで達することにより、気化した液体材料Laからなる気泡Baが液体材料La内から発生して蒸気Vが放出される。この蒸気Vが上部配管104を通って気液分離器101に流れ込み、気液分離器101の気体排出部106から排出される。この蒸気Vを回収することにより、気化した液体材料Laからなる所望の蒸気を得ることができる。
【0005】
また、このとき、気泡Baの発生によって蒸発器102内の液体材料Laの見かけ上の密度が低下し、気液分離器101内の液体材料Laとの間で密度差が発生する。そのため、気液分離器101側から液体材料Laが流れ込み、蒸発器102内の液体材料La自体も上方に押し上げられ、上部配管104を通って気液分離器101へ流れ込む。すなわち、液体材料Laが気液分離器101、下部配管103、蒸発器102、上部配管104を循環する形態が構成される。したがって、このようなサーモサイフォン式の蒸気発生装置100では、蒸発器102を加熱し続けることによって、ポンプを使用することなく、液体材料Laを自己循環させつつ気化した液体材料Laからなる所望の蒸気を得ることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2010-169364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上記の蒸気発生装置100では、蒸発器102の温度が過剰となって蒸発器102が故障したり、液体材料Laが変質して所望の蒸気を得ることができなくなったりするおそれがあった。具体的には、加熱初期段階においては、蒸発器102が加熱されても蒸発器102内の液体材料Laの流動が無く伝熱係数が悪いため、蒸発器102の伝熱面表面温度が上昇し過ぎてしまっていた。その結果として、蒸発器102の温度および伝熱面近傍の液体材料Laの温度が過剰となってしまい、蒸発器102の故障や液体材料Laの変質が生じてしまうという問題があった。
【0008】
本願発明は、上記問題点を鑑み、液体材料の循環開始時に蒸発器の伝熱面温度が過剰になることを防ぐことができる蒸気発生装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために本発明の蒸気発生装置は、液体材料を貯留する空間である第1の貯留部と、前記第1の貯留部へ前記液体材料を供給する液体材料供給部と、前記第1の貯留部内の気体の排出経路である気体排出部と、を有する気液分離器と、前記液体材料を貯留する空間である第2の貯留部と、前記第2の貯留部内の前記液体材料を加熱する加熱手段と、を有する蒸発器と、前記第1の貯留部の下部と前記第2の貯留部の下部とを連通させる流路である下部配管と、記第2の貯留部の上部と前記第1の貯留部の上部とを連通させる流路である上部配管と、を備え、前記第1の貯留部、前記下部配管、前記第2の貯留部、および前記上部配管によって前記液体材料の循環経路が形成されるとともに、前記加熱手段によって加熱された前記第2の貯留部内の前記液体材料から発生した蒸気が前記上部配管を経て前記気体排出部から排出され、前記第2の貯留部もしくは前記下部配管内に非凝縮ガスを供給する非凝縮ガス供給部をさらに有することを特徴としている。
【0010】
本発明の蒸気発生装置では、非凝縮ガス供給部を有することにより、供給された非凝縮ガスによって第2の貯留部内の液体材料の見かけ上の密度を低下させることが補助され、強制的に液体材料の循環を開始させることができるため、蒸発器の伝熱面温度が過剰となることを防ぐことができる。
(【0011】以降は省略されています)

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