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公開番号2024054719
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-04-17
出願番号2022161137
出願日2022-10-05
発明の名称ボイラ給水装置およびボイラ給水方法
出願人中国電力株式会社
代理人個人
主分類F22D 5/26 20060101AFI20240410BHJP(蒸気発生)
要約【課題】給水加熱器からの漏水によるウォーターハンマーの発生を抑制するとともに、給水加熱器からの漏水を早期に発見することが可能なボイラ給水装置およびボイラ給水方法を提供する。
【解決手段】制御装置8は、汽力発電設備1の解列から第1の所定時間経過時に節炭器41の入口給水温度Tp3と、高圧給水加熱器3の出口給水温度とを測定し、節炭器41の入口給水温度Tp3が所定温度以上で、かつ、高圧給水加熱器の出口給水温度が高圧給水ポンプ2の運転停止時よりも上昇している場合には、解列から第2の所定時間経過後に高圧給水ポンプ2を循環運転させる。
特許請求の範囲【請求項1】
給水ポンプと、前記給水ポンプから供給された水を加熱してボイラの節炭器に供給する給水加熱器と、前記給水ポンプを制御する制御手段と、各部の給水温度を測定する温度センサと、を備えるボイラ給水装置であって、
前記制御手段は、
前記ボイラが週末起動停止運転によって運転停止され、前記給水ポンプの運転が停止した場合に、前記ボイラの運転停止から第1の所定時間経過後に前記温度センサによって、前記節炭器の入口給水温度と、前記給水加熱器の出口給水温度と、を測定し、
前記第1の所定時間における前記節炭器の入口給水温度が所定温度以上で、かつ、前記給水加熱器の出口給水温度が前記給水ポンプの運転停止時の温度よりも上昇している場合、前記ボイラの運転停止から第2の所定時間の経過後に、前記給水を循環させる循環運転を前記給水ポンプに行なわせる、
ことを特徴とするボイラ給水装置。
続きを表示(約 600 文字)【請求項2】
前記週末起動停止運転によって前記ボイラの運転が開始されるボイラ運転開始時間が、前記第2の所定時間の経過後に訪れる第3の所定時間の経過後である場合、前記制御手段は、前記第3の所定時間の経過後に前記給水ポンプに前記循環運転を行なわせる、ことを特徴とする請求項1に記載のボイラ給水装置。
【請求項3】
前記制御手段は、前記ボイラ内にて測定した複数の給水温度のばらつきが所定範囲内になったときに前記循環運転を停止する、ことを特徴とする請求項1または2に記載のボイラ給水装置。
【請求項4】
給水ポンプにより給水加熱器に水を供給し、前記給水加熱器により加熱された水をボイラの節炭器に供給するボイラ給水方法であって、
前記ボイラが週末起動停止運転によって運転停止され、前記給水ポンプの運転が停止した場合に、前記ボイラの運転停止から第1の所定時間経過後に前記節炭器の入口給水温度と、前記給水加熱器の出口給水温度と、を測定し、
前記第1の所定時間における前記節炭器の入口給水温度が所定温度以上で、かつ、前記給水加熱器の出口給水温度が前記給水ポンプの運転停止時の温度よりも上昇している場合、前記ボイラの運転停止から第2の所定時間の経過後に、前記給水を循環させる循環運転を前記給水ポンプに行なわせる、
ことを特徴とするボイラ給水方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
この発明は、ボイラに給水を行なうボイラ給水装置およびボイラ給水方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
汽力発電設備は、ボイラと、ボイラに給水を行なうボイラ給水装置と、ボイラで発生した蒸気により駆動される蒸気タービンと、蒸気タービンの駆動によって発電を行なう発電機などを備えている。ボイラ給水装置は、給水ポンプと、給水ポンプから供給された水を加熱してボイラの節炭器に供給する給水加熱器と、各部の給水温度を測定する温度センサなどを備えている。汽力発電設備では、週末の電力需要の低下に応じて、週末に運転を停止(以下、解列ともいう)し、週初めに運転を再開する週末起動停止(WSS:Weekly Start and Stop)運転を行なっている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
WSS運転の運転停止中には、ボイラ内の給水は流動しないため、給水温度は時間経過に伴って徐々に低下する。しかしながら、この運転停止中にボイラ内の給水温度が上昇して、給水がフラッシュまたは凝縮し、ウォーターハンマーが発生することがあった。大規模なウォーターハンマーが発生した場合、ボイラ水管などが損傷する恐れがある。
【0004】
このような、WSS運転の運転停止中に発生したウォーターハンマーの原因について本発明者が調査したところ、給水加熱器からの漏水によってボイラ内の給水が流動し、給水温度が上昇していることが分かった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-108172号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
給水加熱器からの漏水によるウォーターハンマーの発生を防ぐには、WSS運転の運転停止中に漏水している給水加熱器を修理または交換すればよい。しかしながら、給水加熱器の漏水が少量である場合、汽力発電設備の運転中には水位レベル、給水温度などに顕著な変化が現れないため、給水加熱器の漏水を発見するのは難しい。また、給水加熱器の修理または交換には時間がかかるため、WSS運転の運転再開に間に合わない可能性がある。さらに給水加熱器を修理または交換するためにボイラ内の給水を排出する場合、給水温度が低下し、運転再開に時間がかかる可能性がある。
【0007】
そこでこの発明は、給水加熱器からの漏水によるウォーターハンマーの発生を抑制するとともに、給水加熱器からの漏水を早期に発見することが可能なボイラ給水装置およびボイラ給水方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、請求項1の発明は、給水ポンプと、前記給水ポンプから供給された水を加熱してボイラの節炭器に供給する給水加熱器と、前記給水ポンプを制御する制御手段と、各部の給水温度を測定する温度センサと、を備えるボイラ給水装置であって、前記制御手段は、前記ボイラが週末起動停止運転によって運転停止され、前記給水ポンプの運転が停止した場合に、前記ボイラの運転停止から第1の所定時間経過後に前記温度センサによって、前記節炭器の入口給水温度と、前記給水加熱器の出口給水温度と、を測定し、前記第1の所定時間における前記節炭器の入口給水温度が所定温度以上で、かつ
、前記給水加熱器の出口給水温度が前記給水ポンプの運転停止時の温度よりも上昇している場合、前記ボイラの運転停止から第2の所定時間の経過後に、前記給水を循環させる循環運転を前記給水ポンプに行なわせる、ことを特徴とする。
【0009】
請求項2の発明は、請求項1に記載のボイラ給水装置において、前記週末起動停止運転によって前記ボイラの運転が開始されるボイラ運転開始時間が、前記第2の所定時間の経過後に訪れる第3の所定時間の経過後である場合、前記制御手段は、前記第3の所定時間の経過後に前記給水ポンプに前記循環運転を行なわせる、ことを特徴とする。
【0010】
請求項3の発明は、請求項1または2に記載のボイラ給水装置において、前記制御手段は、前記ボイラ内にて測定した複数の給水温度のばらつきが所定範囲内になったときに前記循環運転を停止する、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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