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公開番号2025167593
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-11-07
出願番号2024072375
出願日2024-04-26
発明の名称水ガラス製造用組成物およびその製造方法ならびに水ガラスの製造方法
出願人日本インシュレーション株式会社
代理人弁理士法人三枝国際特許事務所
主分類C01B 33/20 20060101AFI20251030BHJP(無機化学)
要約【課題】簡便な方法で水ガラスを製造するために用いることができ、しかも、SiO2/Na2Oモル比の高い水ガラスを容易に得るために用いることができる水ガラス製造用組成物および当該水ガラス製造用組成物を用いた水ガラスの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明の水ガラス製造用組成物は、籾殻灰を含有し、前記籾殻灰は、0.5mS/cm以上の電気伝導率を有する。本発明の水ガラスの製造方法は、メカノケミカル処理された籾殻灰を用いて水ガラスを得る工程を具備する。また、本発明の水ガラスの製造法は、前記水ガラス製造用組成物を用いて水ガラスを得る工程を具備する。前記水ガラス製造用組成物の製造方法は、籾殻灰をメカノケミカル処理する工程を備える。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水ガラスを製造するために用いられる水ガラス製造用組成物であって、
籾殻灰を含有し、
前記籾殻灰は、0.5mS/cm以上の電気伝導率を有する、水ガラス製造用組成物。
続きを表示(約 470 文字)【請求項2】
メカノケミカル処理された籾殻灰を用いて水ガラスを得る工程を具備する、水ガラスの製造方法。
【請求項3】
前記メカノケミカル処理が湿式粉砕または乾式粉砕である、請求項2に記載の水ガラスの製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の水ガラス製造用組成物を用いて水ガラスを得る工程を具備する、水ガラスの製造方法。
【請求項5】
前記水ガラス製造用組成物を、籾殻灰のメカノケミカル処理により得る工程をさらに備える、請求項4に記載の水ガラスの製造方法。
【請求項6】
前記メカノケミカル処理が湿式粉砕または乾式粉砕である、請求項5に記載の水ガラスの製造方法。
【請求項7】
請求項1に記載の水ガラス製造用組成物の製造方法であって、
籾殻灰をメカノケミカル処理する工程を備える、水ガラス製造用組成物の製造方法。
【請求項8】
前記メカノケミカル処理が湿式粉砕または乾式粉砕である、請求項7に記載の水ガラス製造用組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、水ガラス製造用組成物およびその製造方法ならびに水ガラスの製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
水ガラスは、一般式Na

O・nSiO

・mH

Oで表される化合物を主成分とする材料であり、土建用、パルプ用、石けん用、シリカ製品の出発原料等に幅広く利用され、その利用価値は極めて高いものである。一般的に水ガラスの製造では、珪酸質原料として珪砂が原料として用いられ、乾式法あるいは湿式法の2種類の方法で製造されることが知られている。
【0003】
乾式法では、例えば、珪砂と苛性ソーダとを1100℃以上で溶融して得られるカレットを、オートクレーブで加圧して溶解させることで水ガラスを製造できる。この方法でSiO

/Na

Oモル比の高い水ガラスが得られるが、その製造過程で多量のエネルギー消費が必要となる。他方、湿式法では、珪砂と苛性ソーダとをオートクレーブ中で加圧して反応させることで水ガラスを製造することができ、乾式法と比べてエネルギー消費は少なくなる。しかしながら、SiO

/Na

Oモル比の高い水ガラスは得られにくい。
【0004】
水ガラスを製造する方法の他例として、籾殻灰を原料として用いる方法も知られている(例えば、特許文献1等を参照)。この方法では、植物灰由来のケイ酸アルカリ水溶液を得ることができ、珪砂由来のケイ酸アルカリ水溶液を使用した場合と同程度に白色度が高い湿式法シリカの製造が可能になるとされている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2023-153621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
近年、エネルギー消費の低減や環境負荷低減の観点から、より簡便な方法で水ガラスを製造することが求められているところ、従来の方法では加圧が必要であることが多く、このため、上述のようにエネルギー消費量が大きいという問題があった。また、加圧を要さない湿式で水ガラスを製造する場合は、所望のSiO

濃度の水ガラスを製造すべく、原料として使用する籾殻灰をあらかじめ燃焼処理や水洗処理等を施す必要があり、全体としては高いエネルギーを要し、また、工程が複雑になりやすいものであった。その上、結晶質のSiO

を含む場合、常圧では結晶質が溶解しないため、あらかじめ酸処理が必要になり、あるいは、焼成温度を低くする等の処置によってSiO

を非晶質化する必要があり、やはり工程が煩雑化しやすい。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、簡便な方法で水ガラスを製造するために用いることができ、しかも、SiO

/Na

Oモル比の高い水ガラスを容易に得るために用いることができる水ガラス製造用組成物および当該水ガラス製造用組成物を用いた水ガラスの製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、特定の電気伝導率を有する籾殻灰を使用することにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、例えば、以下の項に記載の主題を包含する。
項1
水ガラスを製造するために用いられる水ガラス製造用組成物であって、
籾殻灰を含有し、
前記籾殻灰は、0.5mS/cm以上の電気伝導率を有する、水ガラス製造用組成物。
項2
メカノケミカル処理された籾殻灰を用いて水ガラスを得る工程を具備する、水ガラスの製造方法。
項3
前記メカノケミカル処理が湿式粉砕または乾式粉砕である、項2に記載の水ガラスの製造方法。
項4
項1に記載の水ガラス製造用組成物を用いて水ガラスを得る工程を具備する、水ガラスの製造方法。
項5
前記水ガラス製造用組成物を、籾殻灰のメカノケミカル処理により得る工程をさらに備える、項4に記載の水ガラスの製造方法。
項6
前記メカノケミカル処理が湿式粉砕または乾式粉砕である、項5に記載の水ガラスの製造方法。
項7
項1に記載の水ガラス製造用組成物の製造方法であって、
籾殻灰をメカノケミカル処理する工程を備える、水ガラス製造用組成物の製造方法。
項8
前記メカノケミカル処理が湿式粉砕または乾式粉砕である、項7に記載の水ガラス製造用組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の水ガラス製造用組成物を用いることで、簡便な方法で水ガラスを製造することができ、しかも、SiO

/Na

Oモル比の高い水ガラスを容易に得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)

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