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公開番号
2025145236
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-03
出願番号
2024045315
出願日
2024-03-21
発明の名称
シリカ質キャスタブル耐火物
出願人
黒崎播磨株式会社
代理人
弁理士法人英和特許事務所
主分類
C04B
35/66 20060101AFI20250926BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約
【課題】養生後及び乾燥後の強度が高く、しかも熱間での容積安定性に優れるシリカ質キャスタブル耐火物を提供する。
【解決手段】シリカフラワーを1~15質量%、平均粒子径が100μm以下のマグネシアを0.1~5質量%、平均粒子径が500μm以下のホウケイ酸ガラスを0.1~5質量%含有し、残部が主としてシリカフラワーを含まないシリカ質原料からなる、シリカ質キャスタブル耐火物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
シリカフラワーを1~15質量%、平均粒子径が100μm以下のマグネシアを0.1~5質量%、平均粒子径が500μm以下のホウケイ酸ガラスを0.1~5質量%含有し、残部が主としてシリカフラワーを含まないシリカ質原料からなる、シリカ質キャスタブル耐火物。
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【請求項2】
前記マグネシア原料は、平均粒子径が10μm以下であって、その含有率が0.3~3質量%である、請求項1に記載のシリカ質キャスタブル耐火物。
【請求項3】
セメントの含有率が6質量%以下(0を含む。)である、請求項1又は2に記載のシリカ質キャスタブル耐火物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、コークス炉、熱風炉、CDQ等の窯炉の施工に好適に用いられるシリカ質キャスタブル耐火物に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
一般的に、定形れんがを用いた窯炉の施工においては、多数のれんがを築造する必要があるため、施工に時間を要し、多くの人手も確保する必要があった。そこで、近年、定形れんがに比べ大型化が容易な、キャスタブル耐火物からなるプレキャストブロック(以下、単に「ブロック」ともいう。)を使用した施工が多く実施されている。
【0003】
ここで、コークス炉、熱風炉、CDQ等の窯炉の操業温度は高温であり、かつ温度変化が大きいため、熱膨張収縮が小さな材料が要求される。熱膨張収縮が大きな材料では熱応力による亀裂が発生してブロックの強度が低下し、亀裂からのガスリークや炉壁の損傷が問題となる。このため、ブロックには1200℃程度の高温領域すなわち熱間での容積安定性が優れていることが要求される。
また、ブロックは現場での施工時などハンドリングのために、クレーンで吊り上げられるが、この状態でブロックが不安定となるため、ブロックに十分な強度がない場合は他のブロックに接触して損傷する等の破損リスクがある。ブロックが損傷した場合、落下等の安全性の問題、あるいは損傷部の補修に手間を要する問題があり、損傷が大きな場合にブロックを廃棄しなければならない問題があった。更に、ブロックへの衝撃を防止するために慎重な作業となり、作業能率が低下する問題もあった。これらの理由からブロックには強度が高いことが要求される。
【0004】
このような要求に応えるため特許文献1では、溶融シリカ96質量%、リン酸塩及び/又は酸化カルシウムを含有するブロックの冷間圧縮強度が30MPa以上あることが開示されている。しかしながら、特許文献1のブロックは養生後の強度が十分ではないため、製造時、特に脱枠時にブロックが破損するなどの問題がある。また、大型のブロックを製造する場合には、強度発現のための焼成工程が必要になり、製造コストが高くなる問題がある。
【0005】
また、特許文献2では、ブロックの実施例において、耐火原料としては、溶融シリカ原料とシリカヒュームを使用し、また、硬化剤としては粒径75μm以下のマグネシア微粉、分散剤としては縮合りん酸塩、焼結助剤としてはリン酸塩(リン酸塩ガラス)を、それぞれ耐火原料配合物100質量%に対する外掛けで0.4質量%、0.2質量%、1質量%添加する例が記載されている。しかし、特許文献2のブロックにおいても、養生後の強度が必ずしも十分ではなかった。
【0006】
更に、特許文献3では、溶融石英と焼成珪石からなる珪石質耐火原料配合物100質量%に対して、外掛けでコロイダルシリカを固形SiO
2
に換算して3.0~9.3質量%、珪酸ソーダを固形Na
2
Oに換算して0.04~0.30質量%添加した珪石質キャスタブル耐火物からなるブロックの圧縮強度が30MPa前後になることも開示されている。しかしながら、特許文献2のブロックはコロイダルシリカの凝集収縮作用による製造時の収縮亀裂や、熱間における焼結収縮、Na
2
O成分による液相の形成により荷重下での収縮が発生する、すなわち容積安定性が悪いという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2017-137447号公報
国際公開第20/213629号
特開2013-189322号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、養生後及び乾燥後の強度が高く、しかも熱間での容積安定性に優れるシリカ質キャスタブル耐火物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らが上記課題を解決するために、シリカ質キャスタブル耐火物の配合(原料構成)について試験及び研究を重ねたところ、シリカフラワー、マグネシア微粉、及びホウケイ酸ガラス粉を組み合わせることで、養生後及び乾燥後の強度が高く、しかも熱間での容積安定性に優れるキャスタブル耐火物を得ることができるという知見を得た。
【0010】
すなわち、本発明の一観点によれば、次のシリカ質キャスタブル耐火物が提供される。
シリカフラワーを1~15質量%、平均粒子径が100μm以下のマグネシアを0.1~5質量%、平均粒子径が500μm以下のホウケイ酸ガラスを0.1~5質量%含有し、残部が主としてシリカフラワーを含まないシリカ質原料からなる、シリカ質キャスタブル耐火物。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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