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公開番号2025139247
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-26
出願番号2024038076
出願日2024-03-12
発明の名称電気機器及び電気機器の制御方法
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類H02P 27/06 20060101AFI20250918BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】交流充電時のロータの振動に起因する衝撃音の発生を抑制することができる電気機器及び電気機器の制御方法を提供する。
【解決手段】電気機器10は、蓄電装置11と、回転電機16(M)と、電力制御ユニットと、回転電機16(M)のロータの位相を取得する角度センサ51とを備える。電力制御ユニットは、回転電機16(M)の停止時に角度センサ51によって取得されるロータの停止位相に応じて、外部交流電源から供給される電力によって回転電機16(M)のβ相第1コイル及びβ相第2コイルに流れる電流の目標直流成分を取得し、目標直流成分に基づく電力変換動作によって蓄電装置11を充電する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
蓄電装置と、
ロータ及び複数のコイルを有する回転電機と、
前記複数のコイルのうちの少なくともいずれか1つ及び前記蓄電装置に接続されて、前記蓄電装置及び前記回転電機の各々の電力授受を制御する電力制御ユニットと、
前記ロータの位相を取得する位相取得部と
を備え、
前記電力制御ユニットは、
前記回転電機の停止時に前記位相取得部によって取得される前記ロータの停止位相に応じて、外部電源から供給される電力によって前記コイルに流れる電流の目標直流成分を取得し、前記目標直流成分に基づく電力変換動作によって前記蓄電装置を充電する
電気機器。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記複数のコイルのうちの少なくともいずれか1つは、外部交流電源に接続される交流電源入力相を形成し、
前記電力制御ユニット及び前記少なくともいずれか1つのコイルを前記外部交流電源に接続する電源接続部材を備え、
前記電力制御ユニットは、
前記交流電源入力相と前記ロータのq軸との角度が増大することに伴って、前記目標直流成分を増大傾向に変化させる
請求項1に記載の電気機器。
【請求項3】
前記ロータに連結される動力伝達機構での動力伝達を規制する規制機構を備える
請求項1に記載の電気機器。
【請求項4】
前記複数のコイルのうちの少なくともいずれか1つは、外部交流電源に接続される交流電源入力相を形成する第1相コイルであり、
前記複数のコイルは、直流電力間の変換に用いられる直流変換相を形成する複数の第2相コイルを備え、
前記電力制御ユニットは、前記複数の第2相コイルとの組み合わせによって、直流電力間の変換を制御する
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電気機器。
【請求項5】
前記電力制御ユニット及び前記少なくともいずれか1つのコイルを外部交流電源に接続する電源接続部材を備え、
前記複数の第2相コイルは、オープンエンドの第1コイル及び第2コイルを備え、
前記回転電機は、前記第1コイル及び前記第2コイルによって共有されるスロットが形成されるステータコアを備え、
前記電力制御ユニットは、
前記第1コイルの両端に接続される第1フルブリッジ回路と、
前記第2コイルの両端に接続される第2フルブリッジ回路と、
少なくとも1つの前記第1相コイルの両端に接続される少なくとも1つの第3フルブリッジ回路と、
前記第1フルブリッジ回路及び第2フルブリッジ回路の正極同士の間に接続される第1断接器と、
前記第1フルブリッジ回路及び第2フルブリッジ回路の負極同士の間に接続される第2断接器と、
少なくとも1つの前記第1相コイルの一端と少なくとも1つの前記第3フルブリッジ回路との間に接続される少なくとも1つの第3断接器と
を備え、
前記電源接続部材は、前記第3断接器の両端に接続される
請求項4に記載の電気機器。
【請求項6】
蓄電装置と、
ロータ及び複数のコイルを有する回転電機と、
前記複数のコイルのうちの少なくともいずれか1つ及び前記蓄電装置に接続されて、前記蓄電装置及び前記回転電機の各々の電力授受を制御する電力制御ユニットと、
前記ロータの位相を取得する位相取得部と
を備える電気機器の制御方法であって、
外部交流電源から前記複数のコイルのうち少なくともいずれか1つ及び前記電力制御ユニットを介して前記蓄電装置に電力が供給される場合、
前記回転電機の停止時での前記ロータの停止位相を前記位相取得部によって取得するステップと、
前記ロータの停止位相に応じて、前記外部交流電源から供給される電力によって前記コイルに流れる電流の目標電流に重畳される目標直流成分を取得するステップと、
前記目標直流成分が重畳された前記目標電流に基づく電力変換動作によって前記蓄電装置を充電するステップと
を有する
電気機器の制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、電気機器及び電気機器の制御方法に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人々が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する二次電池を搭載するモビリティでの充給電に関する研究開発が行われている。
従来、例えば、モータの複数相のステータ巻線と、スイッチング素子による複数相のブリッジ回路との組み合わせによって、外部電源から供給される交流電力を直流電力に変換する電動車両が知られている(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。これらの電動車両では、外部電源による交流充電時にモータにトルクが発生することを抑制するために、モータ停止時のロータ位置(回転角度)が所定位置となるように制御される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-65808号公報
特開2021-5944号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、二次電池を搭載するモビリティでの充給電に関する技術において、外部電源による交流充電時にモータで発生するトルクに起因するギヤの衝撃音、いわゆる歯打ち音の発生を抑制することが課題である。例えば、上記従来技術の電動車両のように、予めモータ停止時のロータ位置を所定位置に制御する場合、運転者の意図、周囲の環境及び車両での他の制御等に起因して、ロータ位置の適正な制御が困難になるおそれがある。また、ロータ位置が所定位置に設定される場合であっても、交流充電時の充電電流の周波数に応じてロータの振動が生じることから、ロータに連結されるギヤの歯打ち音が発生するおそれがある。
【0005】
本願は、上記課題の解決のため、交流充電時のロータの振動に起因する衝撃音の発生抑制の達成を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決して係る目的を達成するために、本発明は以下の態様を採用した。
(1):本発明の一態様に係る電気機器(例えば、実施形態での電気機器10)は、蓄電装置(例えば、実施形態での蓄電装置11)と、ロータ(例えば、実施形態でのロータ41)及び複数のコイル(例えば、実施形態でのβ相第1コイル33(β1)及びβ相第2コイル34(β2))を有する回転電機(例えば、実施形態での回転電機16(M))と、前記複数のコイルのうちの少なくともいずれか1つ及び前記蓄電装置に接続されて、前記蓄電装置及び前記回転電機の各々の電力授受を制御する電力制御ユニット(例えば、実施形態での電力制御ユニット10a)と、前記ロータの位相を取得する位相取得部(例えば、実施形態での角度センサ51)とを備え、前記電力制御ユニットは、前記回転電機の停止時に前記位相取得部によって取得される前記ロータの停止位相に応じて、外部電源から供給される電力によって前記コイルに流れる電流の目標直流成分を取得し、前記目標直流成分に基づく電力変換動作によって前記蓄電装置を充電する。
【0007】
(2):上記(1)に記載の電気機器では、前記複数のコイルのうちの少なくともいずれか1つは、外部交流電源に接続される交流電源入力相を形成し、前記電力制御ユニット及び前記少なくともいずれか1つのコイルを前記外部交流電源に接続する電源接続部材(例えば、実施形態での交流電源接続部15)を備え、前記電力制御ユニットは、前記交流電源入力相と前記ロータのq軸との角度が増大することに伴って、前記目標直流成分を増大傾向に変化させてもよい。
【0008】
(3):上記(1)に記載の電気機器は、前記ロータに連結される動力伝達機構での動力伝達を規制する規制機構(例えば、実施形態での規制機構52)を備えてもよい。
【0009】
(4):上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の電気機器では、前記複数のコイルのうちの少なくともいずれか1つは、外部交流電源に接続される交流電源入力相を形成する第1相コイル(例えば、実施形態でのβ相第1コイル33(β1)及びβ相第2コイル34(β2))であり、前記複数のコイルは、直流電力間の変換に用いられる直流変換相を形成する複数の第2相コイル(例えば、実施形態でのα相第1コイル23(α1)及びα相第2コイル24(α2))を備え、前記電力制御ユニットは、前記複数の第2相コイルとの組み合わせによって、直流電力間の変換を制御してもよい。
【0010】
(5):上記(4)に記載の電気機器は、前記電力制御ユニット及び前記少なくともいずれか1つのコイルを外部交流電源に接続する電源接続部材(例えば、実施形態での交流電源接続部15)を備え、前記複数の第2相コイルは、オープンエンドの第1コイル(例えば、実施形態でのα相第1コイル23(α1))及び第2コイル(例えば、実施形態でのα相第2コイル24(α2))を備え、前記回転電機は、前記第1コイル及び前記第2コイルによって共有されるスロット(例えば、実施形態でのスロット43)が形成されるステータコア(例えば、実施形態でのステータコア42)を備え、前記電力制御ユニットは、前記第1コイルの両端に接続される第1フルブリッジ回路(例えば、実施形態での第1フルブリッジ回路12a)と、前記第2コイルの両端に接続される第2フルブリッジ回路(例えば、実施形態での第2フルブリッジ回路12b)と、少なくとも1つの前記第1相コイルの両端に接続される少なくとも1つの第3フルブリッジ回路(例えば、実施形態での第3フルブリッジ回路13a及び第4フルブリッジ回路13b)と、前記第1フルブリッジ回路及び第2フルブリッジ回路の正極同士の間に接続される第1断接器(例えば、実施形態での第1断接器25)と、前記第1フルブリッジ回路及び第2フルブリッジ回路の負極同士の間に接続される第2断接器(例えば、実施形態での第2断接器26)と、少なくとも1つの前記第1相コイルの一端と少なくとも1つの前記第3フルブリッジ回路との間に接続される少なくとも1つの第3断接器(例えば、実施形態での第3断接器35及び第4断接器36)とを備え、前記電源接続部材は、前記第3断接器の両端に接続されてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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