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公開番号
2025135475
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-18
出願番号
2024033347
出願日
2024-03-05
発明の名称
気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出装置及び排出方法
出願人
株式会社AIRMAN
代理人
弁理士法人小倉特許事務所
主分類
F02M
21/02 20060101AFI20250910BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約
【課題】気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機において,燃料供給路内に残留する気体燃料の排出を自動で行うと共に,空動弁を作動する作動圧力を自動で生成する。
【解決手段】圧縮機本体2より吐出された圧縮気体を貯留する空気槽3に連通され,空動弁に対し前記空気槽3からの圧縮空気を作動圧力として供給可能にすると共に,途中にチェックバルブCVを備える作動圧力供給流路30を設け,気体燃料供給制御機構40を操作して空動弁から成る気体燃料供給弁41に対する圧縮空気の導入を停止して閉弁させ,気体燃料源20と燃料供給路22間の連通を遮断して前記燃料供給路22に対する気体燃料の供給を停止すると共に,放気機構50を操作して空動弁から成る放気弁51に対して圧縮空気を導入して開弁させて,前記燃料供給路22内に残留する気体燃料を大気放出する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
被圧縮流体を吸入して圧縮する圧縮機本体と,
気体燃料を燃料として使用可能とし前記圧縮機本体を駆動するエンジン及び前記エンジンに対し気体燃料源からの気体燃料を供給する燃料供給路で構成する気体燃料エンジンユニットと,
前記圧縮機本体より吐出された圧縮気体を貯留する空気槽とを備えたエンジン駆動型圧縮機において,
前記気体燃料エンジンユニットは,
空動弁から成る気体燃料供給弁の開閉により前記気体燃料源と前記燃料供給路間を開閉する気体燃料供給制御機構と,
空動弁から成る放気弁の開閉により前記燃料供給路の大気開放の開始及び停止を行う放気機構と,
前記気体燃料供給制御機構及び,前記放気機構の動作を制御する,電子制御装置から成る制御装置と,
前記空気槽に連通され,前記気体燃料供給弁及び前記放気弁に対し前記空気槽からの圧縮空気を作動圧力として供給可能にする作動圧力供給流路によって構成された残留気体燃料排出装置を備え,
前記残留気体燃料排出装置は,前記制御装置により,
前記エンジンを停止する際に,前記気体燃料供給制御機構を操作して前記気体燃料供給弁に圧縮空気の導入を停止し前記気体燃料供給弁を閉弁して,前記気体燃料源と前記燃料供給路間の連通を遮断して前記燃料供給路に対する気体燃料の供給を停止する気体燃料供給停止処理を実行する,気体燃料供給停止制御手段と,
前記気体燃料供給停止制御手段による前記気体燃料供給停止処理の実行以後に,前記放気機構を操作し前記放気弁に圧縮空気を導入し前記放気弁を開弁して,前記燃料供給路内に残留する気体燃料を大気放出する燃料供給路内燃料排出処理を実行する,燃料供給路内燃料排出制御手段を実現するよう構成したことを特徴とする気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出装置。
続きを表示(約 3,400 文字)
【請求項2】
前記エンジン駆動型圧縮機は,前記空気槽に貯留された前記圧縮空気を大気に放出可能なパージ弁を備えると共に,
前記作動圧力供給流路は,チェックバルブを備え,
前記気体燃料供給制御機構を,前記気体燃料供給弁に加え,前記気体燃料供給弁に前記作動圧力供給流路を介して前記空気槽からの圧縮空気を導入する気体燃料供給弁制御回路と,前記作動圧力供給流路と前記気体燃料供給弁制御回路間の連通と遮断を行う気体燃料供給制御用電磁弁により構成すると共に,
前記放気機構を,前記放気弁に加え,前記放気弁に前記作動圧力供給流路を介して前記空気槽からの圧縮空気を導入する放気弁制御回路と,前記作動圧力供給流路と前記放気弁制御回路間の連通と遮断を行う放気弁制御用電磁弁により構成し,
前記気体燃料供給制御用電磁弁を,前記制御装置の前記気体燃料供給停止制御手段によって動作可能に構成すると共に,
前記放気弁制御用電磁弁を,前記制御装置の前記燃料供給路内燃料排出制御手段によって動作可能に構成したことを特徴とする請求項1記載の気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出装置。
【請求項3】
前記作動圧力供給流路において,通過する圧縮気体の圧力を前記気体燃料供給弁及び前記放気弁を作動させる必要作動圧力の範囲内に調圧する調圧部を備えると共に,前記チェックバルブが前記調圧部の二次側に配設される調圧機構を設けたことを特徴とする請求項2記載の気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出装置。
【請求項4】
前記調圧機構は,前記作動圧力供給流路を3つの流路に分岐させ,前記調圧部として減圧弁を備えると共に前記チェックバルブが前記減圧弁の二次側に配設される減圧時用流路と,前記調圧部として増圧弁を備えると共に前記チェックバルブが前記増圧弁の二次側に配設される増圧時用流路と,前記調圧部を有さずに前記チェックバルブが配設される調圧不要時用流路とにより構成すると共に,前記減圧時用流路と前記増圧時用流路と前記調圧不要時用流路は,前記作動圧力供給流路内において前記各チェックバルブの二次側で合流させ,かつ,
前記調圧機構は,前記空気槽内の圧力を検知し,検知信号を制御装置に発信する空気槽用圧力センサを備え,
前記制御装置により,
前記空気槽用圧力センサが検知した前記空気槽内の圧力が前記必要作動圧力の上限値を上回ると,前記調圧機構を操作して,前記空気槽から前記作動圧力供給流路に流入した圧縮空気を,前記減圧時用流路を経由させて,前記減圧弁により圧縮空気の圧力を減圧して前記必要作動圧力の範囲内に調圧させ,
前記空気槽用圧力センサが検知した前記空気槽内の圧力が前記必要作動圧力の下限値を下回ると,前記調圧機構を操作して,前記空気槽から前記作動圧力供給流路に流入した圧縮空気を,前記増圧時用流路を経由させて,前記増圧弁により圧縮空気の圧力を増圧して前記必要作動圧力の範囲内に調圧させ,
前記空気槽用圧力センサが検知した前記空気槽内の圧力が必要作動圧力の範囲内であると,前記調圧機構を操作して,前記空気槽から前記作動圧力供給流路に流入した前記圧縮空気を,前記調圧不要時用流路を経由させる圧縮空気調圧処理を実行する,調圧制御手段を実現するよう構成したことを特徴とする請求項3記載の気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出装置。
【請求項5】
前記減圧時用流路の前記減圧弁の一次側に減圧時用電磁弁,前記増圧時用流路の前記増圧弁の一次側に増圧時用電磁弁,前記調圧不要時用流路の前記チェックバルブの一次側に調圧不要時用電磁弁をそれぞれ備え,
前記減圧時用電磁弁,前記増圧時用電磁弁及び,前記調圧不要時用電磁弁を前記調圧制御手段によって動作可能に構成したことを特徴とする請求項4記載の気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出装置。
【請求項6】
前記パージ弁を電磁弁により構成すると共に,前記制御装置によって動作可能に構成し,
前記パージ弁を開弁して前記空気槽内の圧縮気体を放気するパージ処理を実行するパージ制御手段を前記制御装置により実現したことを特徴とする請求項2~5いずれか1項記載の気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出装置。
【請求項7】
前記チェックバルブの二次側において,前記作動圧力供給流路内の圧縮空気の圧力をPV制御圧として検知し,検知信号を前記制御装置に発信する圧力センサを設け,
前記パージ制御手段は,前記燃料供給路内燃料排出処理の際に前記放気弁に対して圧縮空気を導入することで前記PV制御圧が減少した後,前記空気槽からの圧縮空気の供給による前記PV制御圧の回復を前記圧力センサが検知すると,前記パージ弁を開弁し前記パージ処理を実行することを特徴とする請求項6記載の気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出装置。
【請求項8】
被圧縮流体を吸入して圧縮する圧縮機本体と,気体燃料を燃料として使用可能とし前記圧縮機本体を駆動するエンジン及び前記エンジンに対し気体燃料源からの気体燃料を供給する燃料供給路で構成する気体燃料エンジンユニットと,前記圧縮機本体より吐出された圧縮気体を貯留する空気槽とを備えたエンジン駆動型圧縮機において,
前記エンジンを停止する際に,空動弁から成る気体燃料供給弁に対する圧縮空気の導入を停止して前記気体燃料供給弁を閉弁することで,前記気体燃料源から前記燃料供給路に対する気体燃料の供給を停止する,気体燃料供給停止処理と,
前記気体燃料供給停止処理以後に,空動弁から成る放気弁に対する圧縮空気の導入を開始して前記放気弁を開弁することで,前記燃料供給路内に残留する気体燃料を大気放出する,燃料供給路内燃料排出処理を実行可能とし,
前記気体燃料エンジンユニットに,前記空気槽に連通され,前記気体燃料供給弁及び前記放気弁に対し前記空気槽からの圧縮空気を作動圧力として供給可能にする作動圧力供給流路を設けることを特徴とする気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出方法。
【請求項9】
前記エンジン駆動型圧縮機は前記空気槽に貯留された前記圧縮空気を大気に放出可能なパージ弁を備え,
前記作動圧力供給流路は,チェックバルブを備え,
前記気体燃料供給弁に前記作動圧力供給流路を介して前記空気槽からの圧縮空気を導入する気体燃料供給弁制御回路と,前記作動圧力供給流路と前記気体燃料供給弁制御回路間の連通と遮断を行う気体燃料供給制御用電磁弁を設けると共に,
前記放気弁に前記作動圧力供給流路を介して前記空気槽からの圧縮空気を導入する放気弁制御回路と,前記作動圧力供給流路と前記放気弁制御回路間の連通と遮断を行う放気弁制御用電磁弁を設け,
前記気体燃料供給停止処理は,前記気体燃料供給制御用電磁弁を操作して,前記作動圧力供給流路と前記気体燃料供給弁制御回路間の連通を遮断し,前記気体燃料供給弁に対する圧縮空気の導入を停止して閉弁させると共に,
前記燃料供給路内燃料排出処理は,前記放気弁制御用電磁弁を操作して,前記作動圧力供給流路と前記放気弁制御回路を連通させ,前記放気弁に対する圧縮空気の導入を開始して開弁させることを特徴とする請求項8記載の気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出方法。
【請求項10】
前記作動圧力供給流路において,通過する前記作動圧力供給流路内の圧縮空気の圧力を,前記気体燃料供給弁及び前記放気弁が作動する必要作動圧力の範囲内に調圧する圧縮空気調圧処理を含めることを特徴とする請求項9記載の気体燃料エンジンユニットを備えるエンジン駆動型圧縮機における残留気体燃料の排出方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は水素等の気体燃料の燃焼により作動する内燃機関であるエンジンと,該エンジンに気体燃料を供給する燃料供給路を備えたエンジンユニット(本発明において「気体燃料エンジンユニット」という。)を備えるエンジン駆動型圧縮機において,圧縮機の停止時に燃料供給路内に気体燃料を残留させないように該気体燃料を自動で排出する,残留気体燃料の排出装置及び,排出方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【0002】
なお,本発明において「気体燃料エンジンユニット」には,水素ガス等の気体燃料をエンジンに供給するための燃料供給路を備えたものを広く含み,気体燃料のみを燃料として使用可能な気体燃料専焼エンジンを備えたエンジンユニットの他,気体燃料と液体燃料の双方を選択的に,又は気体燃料と液体燃料を混合して燃料として使用可能なエンジンを備えたエンジンユニットのいずれも含む。
【背景技術】
【0003】
エンジン駆動型圧縮機において,圧縮機本体を駆動するエンジンとして一般にディーゼルエンジンやガソリンエンジンが使用されている。
【0004】
しかし,環境問題に対する社会の関心が高まるに伴い,脱炭素の要求はあらゆる分野において要求されるようになっており,内燃機関であるエンジンで使用される燃料についても石油燃料に比較して燃焼時のCO
2
の排出量が少ない天然ガスや,燃焼時にCO
2
の発生がない水素ガス等の気体燃料の使用が注目されるようになっている(後掲特許文献1参照)。
【0005】
このような気体燃料の燃焼によって作動するエンジンを備えた気体燃料エンジンユニットには,気体燃料が充填されたボンベ等の気体燃料源からエンジンに対し高圧の気体燃料を供給するための燃料供給路が設けられているが,エンジンの停止後においても燃料供給路内に高圧の気体燃料が残留していると,燃料供給路内に残留している気体燃料が停止した状態のエンジン内を通過して徐々にエンジンルーム内に漏れ出すことから,漏出した気体燃料に引火する危険性がある。
【0006】
また,気体燃料が水素ガスである場合,燃料供給路内に水素ガスが残留していると,原子サイズが小さい水素原子が燃料供給路に設けられた配管等の金属材料内に侵入して材料を脆化させる「水素脆化」が発生することから,このような水素脆化の発生が,気体燃料エンジンユニットの故障や,これに伴う事故の発生原因ともなり得る。
【0007】
そのため,エンジンを停止している状態では,燃料供給路内に残留している気体燃料を気体燃料の供給系やエンジン外,好ましくはエンジンを収容するエンジンルームやボンネット外に排出することが望ましい。
【0008】
このような気体燃料エンジンユニットにおける残留気体燃料の自動排出に関しては,同一出願人の出願に係る特願2024-008052として出願された,図8に示すような,残留気体燃料排出装置102を備えた気体燃料エンジンユニット100が考えられる。
【0009】
図8において,符号100は気体燃料として水素ガスを使用する気体燃料エンジンユニット(水素エンジンユニット)であり,この気体燃料エンジンユニット100は,水素ガスを燃焼させて作動する内燃機関としてのエンジン110と,エンジン110に対し水素ボンベ(気体燃料源)120からの水素ガスを供給する燃料供給路(水素ガス供給路)122を備えている。
【0010】
水素ボンベ120には,チェックバルブCVと,後述する気体燃料供給制御機構140の気体燃料供給弁141とを介して,燃料供給路122が連通されており,気体燃料供給弁141の開閉によって水素ボンベ120と燃料供給路122間の連通と遮断が制御されていると共に,チェックバルブCVによって燃料供給路122内の気体が水素ボンベ120側に流入することが阻止されている。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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