TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2025133365
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031270
出願日2024-03-01
発明の名称処理装置、処理方法、およびプログラム
出願人日本製鉄株式会社
代理人個人
主分類G01N 15/00 20240101AFI20250904BHJP(測定;試験)
要約【課題】 設備から排出されるダスト粒子の種類を判別する際の処理負荷を低減することと、ダスト粒子の種類の判別精度を向上することと、の双方を実現する。
【解決手段】 処理装置100は、二値化対象画像の全画素に対して共通の第1二値化閾値Th0を用いて、二値化対象画像の画素値を二値化することにより第1二値化画像220を作成する。処理装置100は、第1二値化画像220に含まれる一次オブジェクトiごとに設定される第2二値化閾値Th(i)を用いて、二値化対象画像の画素値を二値化することを、第2二値化閾値Th(i)のそれぞれを個別に用いて行うことにより第2二値化画像230を作成する。処理装置100は、これらの画像処理を含む処理の結果に基づいて、偏光画像に含まれるダスト粒子の種類を判別する。
【選択図】 図1
特許請求の範囲【請求項1】
固体原料を処理する設備から排出されるダスト粒子の種類を判別することを含む処理を行う処理装置であって、
前記ダスト粒子を含む偏光画像を取得する取得部と、
前記偏光画像に対する画像処理を含む処理を行う画像処理部と、
前記画像処理部による前記画像処理を含む処理の結果に基づいて、前記偏光画像に含まれる前記ダスト粒子の種類を判別する粒子種判別部と、
を備え、
前記画像処理部は、
二値化対象画像の画素値を二値化した二値化画像を作成する二値化部を有し、
前記二値化対象画像は、前記偏光画像、または、前記偏光画像に対して二値化処理とは異なる処理が行われた前記偏光画像であり、
前記二値化部は、
前記二値化対象画像の全画素に対して共通の二値化閾値である第1二値化閾値を用いて、前記二値化対象画像の画素値を二値化することを含む処理により第1二値化画像を作成する第1二値化部と、
前記第1二値化画像において前記ダスト粒子として表されているオブジェクトである一次オブジェクトごとに設定される二値化閾値である第2二値化閾値を用いて、前記二値化対象画像の画素値を二値化することを、前記第2二値化閾値のそれぞれを個別に用いて行うことを含む処理により第2二値化画像を作成する第2二値化部と、
を有する、処理装置。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記第2二値化部は、前記二値化対象画像の領域のうち、前記一次オブジェクトに対応する領域の明るさを表す物理量と、前記二値化対象画像の領域のうち、前記一次オブジェクトに対応しない領域の明るさを表す物理量と、に基づいて、当該一次オブジェクトに対する前記第2二値化閾値を導出する、請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記一次オブジェクトに対応する領域の明るさを表す物理量と、前記一次オブジェクトに対応しない領域の明るさを表す物理量と、は、それぞれ基本統計量で表される、請求項2に記載の処理装置。
【請求項4】
前記明るさを表す物理量は、輝度を含む、請求項2または3に記載の処理装置。
【請求項5】
前記粒子種判別部は、前記二値化対象画像、前記第2二値化画像、または前記第2二値化画像に対して処理が行われた二値化画像の領域のうち、前記第2二値化画像または前記第2二値化画像に対して処理が行われた二値化画像において前記ダスト粒子として表されているオブジェクトである二次オブジェクトに対応する領域の特徴量に基づいて、前記ダスト粒子の種類を判別する、請求項1~3のいずれか1項に記載の処理装置。
【請求項6】
前記二次オブジェクトに対応する領域の特徴量は、明るさを表す物理量と、形状と、のうちの少なくとも一方を含む、請求項5に記載の処理装置。
【請求項7】
前記粒子種判別部は、
前記二値化対象画像、前記第2二値化画像、または前記第2二値化画像に対して処理が行われた二値化画像の領域のうち、前記第2二値化画像または前記第2二値化画像に対して処理が行われた二値化画像において前記ダスト粒子として表されているオブジェクトである二次オブジェクトに対応する領域の前記明るさを表す物理量に基づいて、前記ダスト粒子の種類を判別する第1粒子種判別部を有する、請求項6に記載の処理装置。
【請求項8】
前記二次オブジェクトに対応する領域の前記明るさを表す物理量は、基本統計量で表される、請求項7に記載の処理装置。
【請求項9】
前記第1粒子種判別部は、前記二次オブジェクトに対応する領域の前記明るさを表す物理量と、前記ダスト粒子の種類と、の関係性を学習した学習モデルを用いて、前記ダスト粒子の種類を判別する、請求項7に記載の処理装置。
【請求項10】
前記学習モデルは、機械学習によるクラスタリングを行う分類器を含む、請求項9に記載の処理装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、処理装置、処理方法、およびプログラムに関し、特に、設備から排出されるダスト粒子の種類を判別するために用いて好適なものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
固体原料を処理して製造物を製造する設備では、当該固体原料の一部がダスト粒子(粉塵)として排出される。このような設備として例えば、高炉がある。高炉では、鉄鉱石、焼結鉱、製銑用ペレット、およびコークスといった炉上部からの装入物に由来したダスト粒子や、炉下部の羽口より吹き込まれる微粉炭に由来したダスト粒子等、種々のダスト粒子が、高炉の炉頂部から排出される。これらのダスト粒子は、炉頂からの排ガスに付帯して炉上部に到達する。排ガスに内在するダスト粒子は、主にダストキャッチャーやベンチュリースクラバーによって集塵される.前者においては比較的粗大なダスト粒子が集塵され、後者においてはより微細なダスト粒子が集塵される。
【0003】
このような設備から排出されるダスト粒子には複数種類のダスト粒子が混在している場合が多い。設備から排出されるダスト粒子の種類を判別することにより、設備の操業状態の判別等を行うことが可能になる。例えば、設備から排出されるダスト粒子の種類を判別することにより、どの種類の固体原料が、どの位の割合で未処理であるのかといった情報を得ることができる。したがって、設備から排出されるダスト粒子の種類は、設備において固体原料が適切に処理されているか否かを判別する指標となる。
【0004】
設備から排出されるダスト粒子の種類を判別する技術として特許文献1に記載の技術がある。
特許文献1には、粉塵を埋め込んだ樹脂を研磨することにより作製した試料に対して白色光を照射して撮影した明視野画像と、当該試料に対して偏光を照射して撮影した偏光画像と、の2種類のカラー画像を用いることが開示されている。また、特許文献1には、これら2種類のカラー画像の観察対象領域から、エッジ検出処理等により粒子部分を抽出して、粒子部分について複数の特徴量を導出し、複数の特徴量に基づいて粒子部分の粉塵の種類を判別することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第6822283号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、明視野画像と、偏光画像と、の双方を撮影する必要がある。また、特許文献1に記載の技術では、粒子部分の輪郭が正しく抽出されることを前提としている。したがって、粒子部分の輪郭の抽出精度が低い場合、粒子部分の特徴量の導出精度が低下する虞がある。その結果、ダスト粒子(粉塵)の種類の判別精度が低下する虞がある。
以上のように特許文献1に記載の技術では、設備から排出されるダスト粒子の種類を判別する際の(作業負担を含む)処理負荷が増大すると共に、ダストの種類の判別精度が低下する虞がある。
【0007】
本開示は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、設備から排出されるダスト粒子の種類を判別する際の処理負荷を低減することと、ダスト粒子の種類の判別精度を向上することと、の双方を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の処理装置は、固体原料を処理する設備から排出されるダスト粒子の種類を判別することを含む処理を行う処理装置であって、前記ダスト粒子を含む偏光画像を取得する取得部と、前記偏光画像に対する画像処理を含む処理を行う画像処理部と、前記画像処理部による前記画像処理を含む処理の結果に基づいて、前記偏光画像に含まれる前記ダスト粒子の種類を判別する粒子種判別部と、を備え、前記画像処理部は、二値化対象画像の画素値を二値化した二値化画像を作成する二値化部を有し、前記二値化対象画像は、前記偏光画像、または、前記偏光画像に対して二値化処理とは異なる処理が行われた前記偏光画像であり、前記二値化部は、前記二値化対象画像の全画素に対して共通の二値化閾値である第1二値化閾値を用いて、前記二値化対象画像の画素値を二値化することを含む処理により第1二値化画像を作成する第1二値化部と、前記第1二値化画像において前記ダスト粒子として表されているオブジェクトである一次オブジェクトごとに設定される二値化閾値である第2二値化閾値を用いて、前記二値化対象画像の画素値を二値化することを、前記第2二値化閾値のそれぞれを個別に用いて行うことを含む処理により第2二値化画像を作成する第2二値化部と、を有する。
【0009】
本開示の処理方法は、固体原料を処理する設備から排出されるダスト粒子の種類を判別することを含む処理を行う処理方法であって、前記ダスト粒子を含む偏光画像を取得する取得工程と、前記偏光画像に対する画像処理を含む処理を行う画像処理工程と、前記画像処理工程による前記画像処理を含む処理の結果に基づいて、前記偏光画像に含まれる前記ダスト粒子の種類を判別する粒子種判別工程と、を有し、前記画像処理工程は、二値化対象画像の画素値を二値化した二値化画像を作成する二値化工程を有し、前記二値化対象画像は、前記偏光画像、または、前記偏光画像に対して二値化処理とは異なる処理が行われた前記偏光画像であり、前記二値化工程は、前記二値化対象画像の全画素に対して共通の二値化閾値である第1二値化閾値を用いて、前記二値化対象画像の画素値を二値化することを含む処理により第1二値化画像を作成する第1二値化工程と、前記第1二値化画像において前記ダスト粒子を表す一次オブジェクトごとに設定される二値化閾値である第2二値化閾値を用いて、前記二値化対象画像の画素値を二値化することを、前記第2二値化閾値のそれぞれを個別に用いて行うことを含む処理により第2二値化画像を作成する第2二値化工程と、を有する。
【0010】
本開示のプログラムは、前記処理装置の各部としてコンピュータを機能させる。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

関連特許

日本製鉄株式会社
車輪
1か月前
日本製鉄株式会社
鋼材
29日前
日本製鉄株式会社
鋼材
29日前
日本製鉄株式会社
鋼材
29日前
日本製鉄株式会社
鋼材
29日前
日本製鉄株式会社
ボルト
15日前
日本製鉄株式会社
筒型構造
1か月前
日本製鉄株式会社
耐摩耗鋼
1か月前
日本製鉄株式会社
管理装置
8日前
日本製鉄株式会社
リクレーマ
8日前
日本製鉄株式会社
高炉操業方法
27日前
日本製鉄株式会社
高Ni合金板
8日前
日本製鉄株式会社
鋼の製造方法
28日前
日本製鉄株式会社
高炉の冷却構造
11日前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
5日前
日本製鉄株式会社
溶鉄の製造方法
14日前
日本製鉄株式会社
ステンレス鋼板
22日前
日本製鉄株式会社
高炉の操業方法
7日前
日本製鉄株式会社
焼結鉱の製造方法
22日前
日本製鉄株式会社
焼結鉱の製造方法
5日前
日本製鉄株式会社
スポット溶接継手
5日前
日本製鉄株式会社
鉄源の溶解精錬方法
1か月前
日本製鉄株式会社
鉄源の溶解精錬方法
1か月前
日本製鉄株式会社
鉄源の溶解精錬方法
1か月前
日本製鉄株式会社
コークスの製造方法
15日前
日本製鉄株式会社
連続鋳造用浸漬ノズル
5日前
日本製鉄株式会社
試験体および試験方法
11日前
日本製鉄株式会社
応力-歪関係推定方法
1か月前
日本製鉄株式会社
除去装置及び搬送設備
8日前
日本製鉄株式会社
試験体および試験方法
11日前
日本製鉄株式会社
H形鋼およびその製造方法
21日前
日本製鉄株式会社
フェライト系ステンレス鋼板
27日前
日本製鉄株式会社
フェライト系ステンレス鋼板
26日前
日本製鉄株式会社
距離測定装置及び距離測定方法
1か月前
日本製鉄株式会社
既設堤防の補強方法および堤防
25日前
日本製鉄株式会社
オーステナイト系ステンレス鋼
19日前
続きを見る