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公開番号2025122548
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-21
出願番号2024018118
出願日2024-02-08
発明の名称フェライト系ステンレス鋼板
出願人日本製鉄株式会社
代理人弁理士法人ブライタス
主分類C22C 38/00 20060101AFI20250814BHJP(冶金;鉄または非鉄合金;合金の処理または非鉄金属の処理)
要約【課題】Si含有量が、1.0質量%超の場合に、材料コストを低減しながらも、優れた軟磁気特性および耐食性を両立しうるステンレス鋼板を提供する。
【解決手段】所定の化学組成を有し、円相当径が2.0μm以上である介在物を粗大介在物とするとき、粗大介在物の個数密度が100個/mm2以上400個/mm2未満であり、粗大介在物のうち、[0.5≦([O]+[S])/([Mg]+[Ca])≦10]および[2.0≦[Ti]+[Nb]]を満足する介在物を複合介在物とするとき、複合介在物の粗大介在物に対する個数割合が30%以上である、ステンレス鋼板。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
化学組成が、質量%で、
C:0.001~0.010%、
Si:1.0%超2.5%以下、
Mn:1.00%以下、
P:0.030%以下、
S:0.0050%以下、
O:0.0050%以下、
Ni:0.001~0.030%、
Cr:15~25%、
Mo:0.01~0.50%、
Al:0.01~0.20%、
Ti:0.01~0.50%、
Nb:0.01~0.50%、
N:0.001~0.030%、
Mg:0.0001~0.0030%を含有し、
残部:Feおよび不純物であり、
下記(i)式を満足し、
円相当径が2.0μm以上である介在物を粗大介在物とするとき、前記粗大介在物の個数密度が100個/mm

以上400個/mm

未満であり、
前記粗大介在物のうち、下記(ii)および(iii)式を満足する粗大介在物を複合介在物とするとき、前記複合介在物の前記粗大介在物に対する個数割合が30%以上である、フェライト系ステンレス鋼板。
0.0002≦Mg/(Ti+Nb)<0.1500 ・・・(i)
0.5≦([O]+[S])/([Mg]+[Ca])≦10 ・・・(ii)
2.0≦[Ti]+[Nb] ・・・(iii)
但し、上記(i)式中の各元素記号はステンレス鋼板に含まれる各元素の含有量(質量%)を表し、含有されない場合はゼロとし、上記(ii)および(iii)式中の各元素記号は粗大介在物中の各元素の含有量(原子%)を表し、含有されない場合はゼロとする。
続きを表示(約 340 文字)【請求項2】
前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、さらに、
B:0.0050%以下、
Cu:1.0%以下、
V:0.50%以下、
W:0.50%以下、
Ca:0.01%以下、
Zr:0.50%以下、
Co:0.50%以下、
Ga:0.10%以下、
REM:0.10%以下、
Y:0.10%以下、
Hf:0.10%以下、および
Sn:0.01%以下、
からなる群から選択される一種以上を含有する、請求項1に記載のフェライト系ステンレス鋼板。
【請求項3】
前記複合介在物の面積率が1.0%以下である、請求項1または2に記載のフェライト系ステンレス鋼板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、フェライト系ステンレス鋼板に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、電気自動車・電化製品の小型化、高効率化のなかで、軟磁気特性に優れる電磁材料として、パーマロイや電磁鋼板等の電磁材料が用いられてきた。このため、特許文献1~6に示されるように、磁気特性を向上させたステンレス鋼が開発されてきた。
【0003】
特許文献1には、C:0.08~0.20%、Cr:11.5~18.0%を含有するマルテンサイト系ステンレス鋼において、組織中の炭化物密度が5×10

個/mm

以上、フェライト粒径7μm以上であり、残留磁束密度Br:0.9T以下、角形比:0.65以下である磁性用ステンレス鋼が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、C:0.08~0.20%、Cr:11.5~18.0%を含有するマルテンサイト系ステンレス鋼において、最大透磁率μ

1500以上、0.2%耐力30kgf/mm

以上である磁性用ステンレス鋼が、開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、重量%で、C:0.005%未満、Si:0.1~1.5%、Cr:9.0~17.0%を含有する鋼において、温度範囲が800~850℃および均熱時間が0~10minの磁気焼鈍を施すことにより、最大透磁率μ

を10000以上とした軟磁性ステンレス鋼が、開示されている。
【0006】
また、特許文献4には、重量%で、C:0.02%以下、Cr:9.0~17.0%を含む組成を有し、所定の式で表される結晶面強度比Kが10以上、最大透磁率μ
max
:2000emu以上を有する板厚2.0mm以下の軟磁性ステンレス鋼薄鋼板が、開示されている。
【0007】
また、特許文献5には、質量%で、C:0.02~0.15%、Si:0.5~3.0%、Cr:10~22%を含有する快削軟磁性ステンレス鋼が開示されている。また、特許文献6には、ヒステリシスモータにおいて、励磁コイルとともにヒステリシスモータのステータを構成するステータヨークが、C:0.05質量%以下、Si:3.0質量%以下、Cr:5.0~20.0質量%を含む組成を有するヒステリシスモータが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平05-171369号公報
特開平06-013220号公報
特開平10-176250号公報
特開2000-064000号公報
特開2006-152354号公報
特開2009-038907号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、近年、電磁材料は、自動給湯器・自動散水機等の腐食性の高い環境下でも使用されることが想定される。このため、軟磁気特性だけでなく、優れた耐食性を具備する素材を開発することが求められている。
【0010】
電磁鋼板等の電磁材料の耐食性を補うための手段としては、通常、電磁材料の表面に、Niめっき被膜を形成する方法が考えられるが、Niは比較的高価で、材料コストを増加させる。また、耐食性を高める別の手段としては、Moを添加する方法も考えられるが、Moは、Niと同等以上に高価な元素であり、同様に材料コストを増加させる。そのため、Niめっき等の表面処理を必要とせず、また、Moを添加しなくても、優れた耐食性を有する軟磁性ステンレス鋼板が注目されている。
(【0011】以降は省略されています)

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