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公開番号2025133015
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024208175
出願日2024-11-29
発明の名称魚体の硬さ感維持時間の延長方法
出願人株式会社オンスイ
代理人個人
主分類A01K 63/02 20060101AFI20250903BHJP(農業;林業;畜産;狩猟;捕獲;漁業)
要約【課題】魚体の硬さ感の維持時間を延長することが可能な、これまでにない魚体の硬さ感維持時間の延長方法を提供する。
【解決手段】魚体の硬さ感維持時間の延長方法であって、前記魚体の脊髄を破壊する脊髄破壊工程と、前記脊髄破壊工程後、前記魚体を溶存酸素量が飽和溶存酸素量に対して200%以上の水中に4時間以上収容する酸素水養生工程と、前記酸素水養生工程後、前記魚体に二酸化炭素を用いた麻酔処理を行い前記水中から取り上げる取上工程と、前記取上工程後、前記魚体の血管に過飽和酸素水を導入する灌流処理を施す灌流処理工程とを含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
魚体の硬さ感維持時間の延長方法であって、
前記魚体の脊髄を破壊する脊髄破壊工程と、
前記脊髄破壊工程後、前記魚体を溶存酸素量が飽和溶存酸素量に対して200%以上の水中に4時間以上収容する酸素水養生工程と、
前記酸素水養生工程後、前記魚体に二酸化炭素を用いた麻酔処理を行い前記水中から取り上げる取上工程と、
前記取上工程後、前記魚体の血管に過飽和酸素水を導入する灌流処理を施す灌流処理工程と、
を含むことを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
請求項1記載の魚体の硬さ感維持時間の延長方法において、前記酸素水養生工程は、前記魚体を常温から6℃~9℃冷却する第一冷却工程を含むことを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
【請求項3】
請求項2記載の魚体の硬さ感維持時間の延長方法において、前記酸素水養生工程は、前記第一冷却工程後、前記魚体を5℃~8℃まで冷却する第二冷却工程を含むことを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
【請求項4】
請求項1記載の魚体の硬さ感維持時間の延長方法において、前記酸素水養生工程は、前記魚体を4時間以上24時間以下収容することを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
【請求項5】
請求項2記載の魚体の硬さ感維持時間の延長方法において、前記酸素水養生工程は、前記魚体を4時間以上24時間以下収容することを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
【請求項6】
請求項3記載の魚体の硬さ感維持時間の延長方法において、前記酸素水養生工程は、前記魚体を4時間以上24時間以下収容することを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
【請求項7】
請求項1~6いずれか1項に記載の魚体の硬さ感維持時間の延長方法において、前記酸素水養生工程は、前記魚体を溶存酸素量が飽和溶存酸素量に対して200%以上350%以下の水中に収容することを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
【請求項8】
魚体の硬さ感維持時間の延長方法であって、
前記魚体を二酸化炭素を所定濃度溶存させた水中に所定時間収容する麻酔工程と、
前記麻酔工程後、前記魚体を、二酸化炭素濃度が40mg/L~80mg/Lで溶存酸素量が飽和溶存酸素量に対して200%以上の混合水中に4時間以上収容する混合水養生工程と、
前記混合水養生工程後、前記混合水中から取り上げる取上工程と、
前記取上工程後、前記魚体の血管に過飽和酸素水を導入する灌流処理を施す灌流処理工程と、
を含むことを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
【請求項9】
請求項8記載の魚体の硬さ感維持時間の延長方法において、前記混合水養生工程は、前記魚体を常温から6℃~9℃冷却する第一冷却工程を含むことを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
【請求項10】
請求項9記載の魚体の硬さ感維持時間の延長方法において、前記混合水養生工程は、前記第一冷却工程後、前記魚体を5℃~8℃まで冷却する第二冷却工程を含むことを特徴とする魚体の硬さ感維持時間の延長方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、魚体の硬さ感維持時間の延長方法に関するものである。
続きを表示(約 1,400 文字)【背景技術】
【0002】
魚類の生食文化である刺身食について、地域によっては〆直後の独特の生鮮度感(硬さ感または硬い食感)が重視されている。例えば、関東地区などでは「熟成時」に刺身を食べる文化があり、関西地区及び九州地区などでは〆直後の「硬さ感」のある時に食する文化がある。
【0003】
すなわち、関東地区では〆後一定時間経過し、旨味成分であるIMP(イノシン酸)が生成された頃の比較的柔らかい食感の魚肉を濃口醤油で食するのに対し、関西地区や九州地区では硬さ感のある〆直後の食感が好まれ、硬さ感がある(IMPが乏しい)魚肉を旨味成分を多く含む溜醤油で食する文化がある。
【0004】
ところで、魚肉の硬さ感の維持時間は比較的短いため、硬さ感のある刺身は限られた場所、例えば産地近辺や活魚輸送された魚を取り扱う店舗などでしか味わうことができない。
【0005】
具体的には、生鮮度感(硬さ感)は、〆後魚体が完全硬直したとき(完全硬直時)にはすでに消失している。完全硬直しているため、一見、生鮮度感(硬さ感)は維持されていそうであるが、そうではない。
【0006】
硬さ感の維持時間については明確に述べられた資料は少なく、魚種により大きく異なることが経験的に知られている。また、硬直度と食感の関係について述べている文献には、硬直度が進む過程で急速に破断強度が低下するとの報告はあるが、応用できる範囲は極めて限定されている。すなわち、〆後の筋肉の物性変化が詳細に数値化できないことから、その変化の中途に存在する硬さ感(硬い食感)の消失時期を読み取ることはできていないのが現状である。
【0007】
例えば、硬直度(死後硬直の指標)としては、特許文献1に記載されるように、尾藤らによる方法(東海区水産研究所報告書1983年109巻89-96頁)により算出される硬直指数が一般的に用いられているが、この方法(尾藤法)を用いても硬さ感の消失時期を読み取ることはできない。
【0008】
具体的には尾藤法は、図1に示すように、架台(水平台)にラウンド(丸魚)の半分を乗せ、体長終端を測定点とし、適宜な時間間隔(例えば1h間隔)で測定を行い、図1中の式で硬直指数(R)を算出するものである。図1中のD

は死直後の測定値、Dはその後の測定値である。測定対象のラウンドは、ポリ袋に封入されて指定の温度保冷庫に水平状態で保管され、測定する際に都度、保管庫から取り出し、ポリ袋から取り出したラウンドを架台に乗せて測定を行う。
【0009】
図2は尾藤法により養殖のハマチ、マダイ、ヒラメの硬直指数を測定した例である。図2のグラフからは、ハマチ、マダイ、ヒラメの硬直指数が100%となる時間(完全硬直時間)が、0℃保管で夫々9、16、28h程度であることは読み取ことができる。
【0010】
しかし、この完全硬直時間到達以前に存在する硬さ感の消失時期をグラフから読み取ることはできない。また、尾藤法では、測定にあたり測定対象(検体)の保管、移動、設置等を都度行う必要があることから、誤差が生じる可能性が高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)

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