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公開番号2025132159
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024029532
出願日2024-02-29
発明の名称ポリエステルフィルムの解重合方法
出願人東レ株式会社
代理人個人,個人
主分類C08J 11/10 20060101AFI20250903BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、機能層を含むポリエステルフィルムから効率よく機能層を除去し、ポリエステルの回収効率を向上する解重合方法を提供するものである。
【解決手段】以下の工程(I)~(IV)を有する、ポリエステルフィルムの解重合方法。
(I)機能層を含むポリエステルフィルムを解重合し、粗解重合液Aを得る工程。
(II)得られた粗解重合液Aを純解重合液Xと、遊離物を含む粗解重合液Bとに比重分離する工程。
(III)粗解重合液Bから遊離物を分離し、純解重合液Yを得る工程。
(IV)純解重合液Yを解重合槽へ送る工程。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
以下の工程(I)~(IV)を有する、ポリエステルフィルムの解重合方法。
(I)機能層を含むポリエステルフィルムを解重合し、粗解重合液Aを得る工程。
(II)得られた粗解重合液Aを、純解重合液Xと、遊離物を含む粗解重合液Bとに比重分離する工程。
(III)粗解重合液Bから遊離物を分離し、純解重合液Yを得る工程。
(IV)純解重合液Yを解重合槽へ送る工程。
続きを表示(約 350 文字)【請求項2】
粗解重合液Bから遊離物を分離する方法が濾過および/または遠心分離である請求項1に記載の解重合方法。
【請求項3】
濾過を2段階以上に分けて行う請求項2に記載の解重合方法。
【請求項4】
機能層がシリコーン含有離型層である請求項1に記載の解重合方法。
【請求項5】
解重合がグリコール分解である請求項1に記載の解重合方法。
【請求項6】
ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである請求項1に記載の解重合方法。
【請求項7】
請求項1に記載の純解重合液Xを重縮合して得られるポリエステル樹脂組成物。
【請求項8】
請求項1に記載の純解重合液Xを重縮合する、ポリエステル樹脂組成物の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステルフィルムの解重合方法に関するものである。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルは機械特性、熱特性、耐薬品性、電気特性、成形性に優れ、様々な用途に用いられている。ポリエステルの中でも、特にポリエチレンテレフタレート(以降PETと記す。)は、透明性や加工性に優れていることから、光学用フィルムや離型用フィルムなど高品位性が求められる用途に幅広く使われている。一方で離型用フィルムのような工程用フィルムは使用後廃棄されることから、環境負荷低減が求められている。
【0003】
ケミカルリサイクルは、新たに石油原料を用いることなくポリエステルを化学的に原料や中間体に分解し、再度重縮合反応を行うことで品位を損なうことなくポリエステルへと再生する手法として注目されている。ケミカルリサイクルはポリエステルの品位が保たれる一方で、不純物の分離や精製等に多くの工程を有し、エネルギーやコストが高くなることや、リサイクル工程によりポリエステルの収率が低くなることが課題である。特に離型用フィルムのような工程用フィルムは表面に用途に応じた特定の機能を発揮する層(機能層)が設けられていることが多く、ケミカルリサイクル工程における機能層の分離方法が課題となっている。このようにポリエステルフィルムからポリエステル成分を回収するには、機能層を効率良く分離する手法が求められている。
【0004】
これらの課題に対して、特許文献1および2では、機能層が含まれるポリエステルフィルムの解重合技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2005-264113号
特開2009-167266号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1では、機能層が形成されたポリエステルフィルムを事前にグリコールに浸漬し、加熱処理して機能層の一部を溶解・剥離する技術が開示されている。しかしながら、この方法では解重合前の前処理工程が増えることにより、ポリエステルの回収率が悪くなる可能性があり、また設備規模が大きくなるといった課題がある。また、特許文献2では、シリコーン含有離型剤が塗布された層が積層されたポリエステルフィルムを解重合する技術が開示されている。本技術では撹拌翼の配置を工夫することで予め離型層を分離除去することなく、効率的なエステルモノマーを回収する方法が開示されている。しかしながら、この方法では浮遊したシリコーン含有離型剤が塗布された層を解重合液から直接分離除去しており、シリコーン離型層に付随した解重合液が回収できず、解重合液の収率が悪くなったり、フィルターの目詰まりが頻発したりして回収効率が悪くなるといった課題がある。
【0007】
本発明の目的は、機能層を含むポリエステルフィルムから効率よく機能層を除去し、ポリエステルの回収効率を向上する解重合方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、本発明のポリエステルフィルムの解重合方法に到達した。
本発明の目的は以下の手段によって達成される。
(1)以下の工程(I)~(IV)を有する、ポリエステルフィルムの解重合方法。
(I)機能層を含むポリエステルフィルムを解重合し、粗解重合液Aを得る工程。
(II)得られた粗解重合液Aを、純解重合液Xと、遊離物を含む粗解重合液Bとに比重分離する工程。
(III)粗解重合液Bから遊離物を分離し、純解重合液Yを得る工程。
(IV)純解重合液Yを解重合槽へ送る工程。
(2)粗解重合液Bから遊離物を分離する方法が濾過および/または遠心分離である(1)に記載の解重合方法。
(3)濾過を2段階以上に分けて行う(2)に記載の解重合方法。
(4)機能層がシリコーン含有離型層である(1)に記載の解重合方法。
(5)解重合がグリコール分解である(1)に記載の解重合方法。
(6)ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである(1)に記載の解重合方法。
(7)(1)に記載の純解重合液Xを重縮合して得られるポリエステル樹脂組成物。
(8)(1)に記載の純解重合液Xを重縮合する、ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明は、機能層を含むポリエステルフィルムを高効率に解重合することができるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の解重合方法のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

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