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公開番号2025132046
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-10
出願番号2024029361
出願日2024-02-29
発明の名称粒子計測装置及び粒子計測方法
出願人リオン株式会社
代理人個人,個人
主分類G01N 15/0205 20240101AFI20250903BHJP(測定;試験)
要約【課題】粒子を効率よく検出する技術の提供。
【解決手段】レンズ152,154及びビームスプリッタ156は、粒子からの散乱光LSが通るレンズ154の射出瞳と光軸の交点と、レンズ152から出射する参照光LRの集光点とが、互いに共役の関係となるように配置されている。また、レンズ152は、参照光LRが受光面の広い範囲を覆うようにその広がり方を調整している。このような粒子計測装置においては、ビームスプリッタ156での合波時に散乱光LSと参照光LRとで波面は一致しないが、光軸は平行となって検出器160に入射する。受光素子162上において、散乱光LSの波面はそのビーム径の範囲では常に参照光LRの波面と略平行となるため、散乱光LSと参照光LRとの干渉の強度変化が効果的に得られ、粒子の検出を効率よく行うことができる。また、散乱光LSと参照光LRとの合波時に波面形状を合わせる必要がないため、設計の自由度が高い。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
光を発する光源と、
前記光源からの光を2つに分割し、一方の光である照射光を流体が流し込まれる流路に向かわせつつ、他方の光である参照光を前記流路の方向とは別の方向に向かわせる第1ビームスプリッタと、
前記照射光が前記流路を照射することで前記流路内に形成される検出領域において生じた前記流体に含まれる粒子からの散乱光と、前記参照光とを、波面が一致しない状態で合波する第2ビームスプリッタと、
1以上の受光素子を有しており、前記第2ビームスプリッタで合波された前記散乱光と前記参照光との干渉光を前記受光素子で受光して、前記干渉光の強度に応じた信号を出力する検出器と
を備えた粒子計測装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の粒子計測装置において、
前記参照光又は前記光源からの光の広がり方を調整する光学系をさらに備えた粒子計測装置。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の粒子計測装置において、
前記第2ビームスプリッタは、
前記検出領域における任意の位置で生じた前記散乱光の主光線の方向と、前記散乱光の主光線と同一の場所を通る前記参照光の光線方向とが略一致するように配置されていることを特徴とする粒子計測装置。
【請求項4】
請求項3に記載の粒子計測装置において、
前記検出領域において生じた前記散乱光が入射し、その主光線を像空間において光軸と平行に出射するテレセントリック光学系をさらに備え、
前記第2ビームスプリッタは、
前記参照光と前記テレセントリック光学系から出射した前記散乱光とを光軸が平行となるように合波することを特徴とする粒子計測装置。
【請求項5】
請求項1又は2に記載の粒子計測装置において、
前記検出器は、
前記散乱光のビームウェスト付近に配置されていることを特徴とする粒子計測装置。
【請求項6】
請求項2に記載の粒子計測装置において、
前記光学系は、
非点収差を生じる非対称なレンズを含み、所定方向から見た前記参照光のビームウェストを前記散乱光の射出瞳と光軸との交点と共役の関係とし、
前記検出器は、
前記所定方向と直交する方向から見た前記参照光のビームウェストと前記散乱光のビームウェストとが略一致する位置に配置されていることを特徴とする粒子計測装置。
【請求項7】
光源から発せられた光を2つに分割し、一方の光である照射光を流体が流し込まれる流路に向かわせつつ、他方の光である参照光を前記流路の方向とは別の方向に向かわせる分割工程と、
前記照射光が前記流路を照射することで前記流路内に形成される検出領域において生じた前記流体に含まれる粒子からの散乱光と、前記参照光とを、波面が一致しない状態で合波する合波工程と、
前記合波工程にて合波された前記散乱光と前記参照光との干渉光を受光し、前記干渉光の強度に応じた信号を出力する検出工程と
を含む粒子計測方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、流体に含まれる粒子の個数や粒径、屈折率等を計測する装置及びその方法に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
流体に含まれる粒子の計測方法として、流体に光を照射し、照射光が粒子に当たることにより生じる散乱光(以下、「粒子からの散乱光」と称する。)を受光して行う方法がある。このような計測において、粒径のより小さい粒子を検出するために、光源からの光を照射光と参照光とに分離し、粒子からの散乱光と参照光とを干渉させて、検出器に入射した干渉光に基づき粒子を粒径毎に計数する手法が知られている(例えば、特許文献1,2を参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5859154号公報
特許第6030740号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
粒子からの散乱光と参照光との干渉の強度変化を効率的に得るためには、散乱光及び参照光の光束の光軸が相互に平行であり、かつ重なって検出器に入射することが望ましい。散乱光及び参照光の光軸に平行からのずれが生じると、検出感度の低下を招く。
【0005】
また一般的に、検出感度を上げるために、散乱光の波面と参照光の波面とを概ね一致させることが行われる。このとき、光軸方向の任意の位置において、散乱光と参照光が合波した光束の総パワーは一定であるが、散乱光のスポットサイズを小さくすると受光面のサイズも小さくすることができ、その結果ノイズを低減できる。そのため、検出器(受光素子)は、散乱光のビームウェスト(図3参照)付近に配置されることが多い。
【0006】
上述した2つの先行技術においても、図8中(A)に示されるように、散乱光と参照光がいずれも合波時に平面波となるように調整されており、また、受光素子がビームウェスト付近に配置されているが、散乱光と参照光とが検出器における受光素子上の同じ位置に集光されるため、散乱光と散乱光との干渉が小さなスポットとなり、図8中(B-1)に示されるように、受光素子の受光面全体における一部の領域しか使われず、受光素子を効率よく利用することができない。
【0007】
また、上述した2つの先行技術においては、観測される粒子の位置により散乱光及び参照光の光軸に平行からのずれが生じうるが、散乱光が参照光に対し平行でなくなって散乱光の波面が傾くと、図8中(B-2)に示されるように、参照光との重なりが少なくなり散乱光と参照光との干渉が弱まるため、検出感度が低下する。さらに、複数の受光素子が同一面上に1列又は2次元に整列配置された構成においては、受光素子間に僅かな隙間があるが、参照光が個々の受光素子の中心からずれた位置に入射して参照光のスポットが隙間にはみ出ると、図8中(B-3)に示されるように、散乱光との干渉スポットを受光面上に形成しにくくなるため、やはり検出感度の低下につながる。
【0008】
本発明は、これらの問題に鑑みてなされたものであり、粒子を効率よく検出する技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するため、本発明は以下の粒子計測装置及びこの粒子計測装置により実装される方法を採用する。なお、以下の括弧書中の文言はあくまで例示であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0010】
すなわち、本発明の粒子計測装置は、光を発する光源と、光源からの光を2つに分割し、一方の光である照射光を流体が流し込まれる流路に向かわせつつ、他方の光である参照光を流路の方向とは別の方向に向かわせる第1ビームスプリッタと、検出器の受光部の広範囲又は全体を覆うように参照光の断面形状や拡がり角を調整する光学系と、照射光が流路を照射することで流路内に形成される検出領域において生じた流体に含まれる粒子からの散乱光と、光学系を経た参照光とを、波面が一致しない状態で合波する第2ビームスプリッタと、1以上の受光素子を有しており、第2ビームスプリッタで合波された散乱光と参照光との干渉光を受光素子で受光して、干渉光の強度に応じた信号を出力する検出器とを備えている。なお、光源が発する光がその断面に広がりを有している(断面が微小な点ではなく、線状や帯状、方形や円形等のような広がりを有した形状である)場合には、参照光又は光源からの光の広がり方を調整する光学系は設けなくてもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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