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公開番号2025129562
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-05
出願番号2024026273
出願日2024-02-26
発明の名称情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置
出願人富士通株式会社
代理人個人
主分類G06N 10/60 20220101AFI20250829BHJP(計算;計数)
要約【課題】可換ブロック回路を実装可能にすること。
【解決手段】情報処理装置100は、それぞれのブロックにおいて、第1パウリ演算子集合110のうち、回転ゲートごとに異なる第1パウリ演算子を選択する。情報処理装置100は、第2パウリ演算子集合120のうち、ブロックごとに異なる第2パウリ演算子を選択する。情報処理装置100は、それぞれのブロックに含まれるそれぞれの回転ゲートに対して、選択したいずれかの第1パウリ演算子と、選択したいずれかの第2パウリ演算子との積により形成される生成子を決定する。情報処理装置100は、それぞれのブロックに含まれるそれぞれの回転ゲートが、決定した生成子を有するよう、B個のブロックにより形成される可換ブロック回路101を決定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
対象の問題に関する量子ビットにかかる互いに可換かつ独立である複数のパウリ演算子のうち、それぞれ異なる量子ビットにかかる2以上のパウリ演算子の積により形成される、前記問題に関する量子ビットにかかる第1パウリ演算子の集合である第1パウリ演算子集合を取得し、
前記第1パウリ演算子集合のすべての第1パウリ演算子と可換である、前記問題に関する量子ビットにかかる互いに可換または反可換である第2パウリ演算子の集合である第2パウリ演算子集合を取得し、
指定の数分の複数のブロックのそれぞれのブロックに含まれる複数の回転ゲートのそれぞれの回転ゲートが、取得した前記第1パウリ演算子集合のうち、前記回転ゲートごとに異なるいずれかの第1パウリ演算子と、取得した前記第2パウリ演算子集合のうち、前記ブロックごとに選択したいずれかの第2パウリ演算子との積により形成される生成子を有するよう、前記複数のブロックにより形成される可換ブロック回路を決定する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
続きを表示(約 2,700 文字)【請求項2】
前記第1パウリ演算子集合を取得する処理は、
前記問題に関する量子ビットのうち、所定の数分の1以上の第1量子ビットのそれぞれの第1量子ビットにかかる互いに可換かつ独立である複数のパウリ演算子のうち、それぞれ異なる第1量子ビットにかかる2以上のパウリ演算子の積により形成される、前記問題に関する量子ビットにかかる第1パウリ演算子の集合である前記第1パウリ演算子集合を取得し、
前記第2パウリ演算子集合を取得する処理は、
前記第1パウリ演算子集合のすべての第1パウリ演算子と可換である、前記問題に関する量子ビットのうち、前記所定の数分の1以上の第1量子ビットとは異なる残余の第2量子ビットにかかる互いに可換または反可換である第2パウリ演算子の集合である前記第2パウリ演算子集合を取得する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記決定する処理は、
前記それぞれのブロックに含まれる前記それぞれの回転ゲートが、前記第2パウリ演算子集合のうち、前記ブロックと順番が同じである第2パウリ演算子と、前記第1パウリ演算子集合のうち、前記回転ゲートと順番が同じである第1パウリ演算子との積により形成される生成子を有するよう、前記可換ブロック回路を決定する、ことを特徴とする請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記複数のブロックのいずれかのブロックに対して、前記問題に関するすべての量子ビットにクリフォード逆変換を実施した場合における、前記1以上の第1量子ビットに作用するX演算子の数が奇数であるか否かを判定し、前記1以上の第1量子ビットのうち、X演算子またはY演算子が作用する第3量子ビットと、I演算子またはZ演算子が作用する第4量子ビットとを特定し、前記残余の第2量子ビットのうち、X演算子が作用する第5量子ビットと、Y演算子が作用する第6量子ビットとを特定し、
奇数であると判定した場合には、前記問題に関するすべての量子ビットにかかるクリフォード逆変換ゲートを含み、前記クリフォード逆変換ゲートの後に、前記第3量子ビットのそれぞれにかかる、アダマールゲートと位相シフトゲートとアダマールゲートとの組を含み、前記組の後に、前記第3量子ビットすべてにかかるCZゲートを含み、前記CZゲートの後に、前記第3量子ビットのそれぞれにかかるアダマールゲートを含み、前記クリフォード逆変換ゲートの後に、前記第5量子ビットにかかるアダマールゲートと、前記第6量子ビットにかかる、位相シフトゲートとアダマールゲートとの組とを含むよう、基底変換回路を決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記複数のブロックのいずれかのブロックに対して、前記問題に関するすべての量子ビットにクリフォード逆変換を実施した場合における、前記1以上の第1量子ビットに作用するX演算子の数が奇数であるか否かを判定し、前記1以上の第1量子ビットのうち、X演算子またはY演算子が作用する第3量子ビットと、I演算子またはZ演算子が作用する第4量子ビットとを特定し、前記残余の第2量子ビットのうち、X演算子が作用する第5量子ビットと、Y演算子が作用する第6量子ビットとを特定し、
偶数であると判定した場合には、前記問題に関するすべての量子ビットにかかるクリフォード逆変換ゲートを含み、前記クリフォード逆変換ゲートの後に、前記第3量子ビットのいずれかにかかる、アダマールゲートと位相シフトゲートとの第1組と、前記いずれかの第3量子ビットとは異なる残余の第3量子ビットのそれぞれにかかる、アダマールゲートと位相シフトゲートとアダマールゲートの第2組とを含み、前記第1組と前記第2組との後に、前記第3量子ビットすべてにかかるCZゲートを含み、前記CZゲートの後に、前記第3量子ビットのそれぞれにかかるアダマールゲートを含み、前記クリフォード逆変換ゲートの後に、前記第5量子ビットにかかるアダマールゲートと、前記第6量子ビットにかかる、位相シフトゲートとアダマールゲートとの組とを含むよう、基底変換回路を決定する、ことを特徴とする請求項3に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
対象の問題に関する量子ビットにかかる互いに可換かつ独立である複数のパウリ演算子のうち、それぞれ異なる量子ビットにかかる2以上のパウリ演算子の積により形成される、前記問題に関する量子ビットにかかる第1パウリ演算子の集合である第1パウリ演算子集合を取得し、
前記第1パウリ演算子集合のすべての第1パウリ演算子と可換である、前記問題に関する量子ビットにかかる互いに可換または反可換である第2パウリ演算子の集合である第2パウリ演算子集合を取得し、
指定の数分の複数のブロックのそれぞれのブロックに含まれる複数の回転ゲートのそれぞれの回転ゲートが、取得した前記第1パウリ演算子集合のうち、前記回転ゲートごとに異なるいずれかの第1パウリ演算子と、取得した前記第2パウリ演算子集合のうち、前記ブロックごとに選択したいずれかの第2パウリ演算子との積により形成される生成子を有するよう、前記複数のブロックにより形成される可換ブロック回路を決定する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする情報処理方法。
【請求項7】
対象の問題に関する量子ビットにかかる互いに可換かつ独立である複数のパウリ演算子のうち、それぞれ異なる量子ビットにかかる2以上のパウリ演算子の積により形成される、前記問題に関する量子ビットにかかる第1パウリ演算子の集合である第1パウリ演算子集合を取得し、
前記第1パウリ演算子集合のすべての第1パウリ演算子と可換である、前記問題に関する量子ビットにかかる互いに可換または反可換である第2パウリ演算子の集合である第2パウリ演算子集合を取得し、
指定の数分の複数のブロックのそれぞれのブロックに含まれる複数の回転ゲートのそれぞれの回転ゲートが、取得した前記第1パウリ演算子集合のうち、前記回転ゲートごとに異なるいずれかの第1パウリ演算子と、取得した前記第2パウリ演算子集合のうち、前記ブロックごとに選択したいずれかの第2パウリ演算子との積により形成される生成子を有するよう、前記複数のブロックにより形成される可換ブロック回路を決定する、
制御部を有することを特徴とする情報処理装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、変分法を利用して、コスト関数を表す規定の量子回路のパラメータを最適化することにより、目的の問題を解くための変分量子アルゴリズムが存在する。最適化は、例えば、コスト関数の勾配を測定し、パラメータを更新する勾配法により実現される。ここで、規定の量子回路に、可換ブロック回路を採用することにより、コスト関数の勾配を測定し易くし、パラメータを最適化する際の処理コストの低減化を図ることが望まれる。
【0003】
先行技術としては、例えば、複数の電子励起それぞれについて、対応する変数の初期値が所定の閾値以上であるか否かにより、対応する回路を実装するか否かを判定するものがある。また、例えば、波動関数を作成するための第1量子回路内での回転操作に適用される第1回転角を、波動関数の基底を変換するための第2量子回路内での回転操作を示す部分回路に適用される第2回転角に応じて変更する技術がある。また、例えば、ユニタリ結合型クラスタアンザッツから量子回路を生成する技術がある。また、例えば、1以上の量子ビット上にユニタリ量子ゲートを実装する技術がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2023/175703号
国際公開第2023/148806号
米国特許出願公開第2023/0237361号明細書
米国特許出願公開第2020/0364602号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術では、コスト関数の勾配を測定し易くするための可換ブロック回路を実装することが難しいという問題がある。
【0006】
1つの側面では、本発明は、可換ブロック回路を実装可能にすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
1つの実施態様によれば、対象の問題に関する量子ビットにかかる互いに可換かつ独立である複数のパウリ演算子のうち、それぞれ異なる量子ビットにかかる2以上のパウリ演算子の積により形成される、前記問題に関する量子ビットにかかる第1パウリ演算子の集合である第1パウリ演算子集合を取得し、前記第1パウリ演算子集合のすべての第1パウリ演算子と可換である、前記問題に関する量子ビットにかかる互いに可換または反可換である第2パウリ演算子の集合である第2パウリ演算子集合を取得し、指定の数分の複数のブロックのそれぞれのブロックに含まれる複数の回転ゲートのそれぞれの回転ゲートが、取得した前記第1パウリ演算子集合のうち、前記回転ゲートごとに異なるいずれかの第1パウリ演算子と、取得した前記第2パウリ演算子集合のうち、前記ブロックごとに選択したいずれかの第2パウリ演算子との積により形成される生成子を有するよう、前記複数のブロックにより形成される可換ブロック回路を決定する情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置が提案される。
【発明の効果】
【0008】
一態様によれば、可換ブロック回路を実装可能にすることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1は、実施の形態にかかる情報処理方法の一実施例を示す説明図である。
図2は、情報処理システム200の一例を示す説明図である。
図3は、情報処理装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図4は、計算装置201のハードウェア構成例を示すブロック図である。
図5は、情報処理装置100の機能的構成例を示すブロック図である。
図6は、可換ブロック回路を決定する一例を示す説明図である。
図7は、可換ブロック回路を決定する具体例を示す説明図(その1)である。
図8は、可換ブロック回路を決定する具体例を示す説明図(その2)である。
図9は、可換ブロック回路を決定する具体例を示す説明図(その3)である。
図10は、基底変換回路を決定する具体例を示す説明図(その1)である。
図11は、基底変換回路を決定する具体例を示す説明図(その2)である。
図12は、基底変換回路を決定する具体例を示す説明図(その3)である。
図13は、基底変換回路を決定する具体例を示す説明図(その4)である。
図14は、全体処理手順の一例を示すフローチャートである。
図15は、設計処理手順の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に、図面を参照して、本発明にかかる情報処理プログラム、情報処理方法、および情報処理装置の実施の形態を詳細に説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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