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公開番号2025129080
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-04
出願番号2024026054
出願日2024-02-23
発明の名称動力伝達装置
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人
主分類F16H 57/04 20100101AFI20250828BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】ケース内の潤滑液に混入した異物のより効果的な捕捉が可能となる動力伝達装置を提供する。
【解決手段】
ケースと、ケース内に設置されたギヤと、ケース内でギヤの側面とケースの側壁との間に設けられたバッフルプレートと、を有し、ケースの内部には潤滑液を有し、ケースの側壁とバッフルプレートとの隙間において所定の寸法以下のクリアランスを有する狭隘部と、隙間における狭隘部以外の少なくとも一部に設けられて潤滑液が流通する潤滑液流路と、を有する。この構成により、潤滑液がケースの側壁とバッフルプレートとの隙間の狭隘部を通過する際に、潤滑液に混入した所定以上の大きさの異物を捕捉可能となる。
【選択図】図7
特許請求の範囲【請求項1】
ケースと、
前記ケース内に設置されたギヤと、
前記ケース内で前記ギヤの側面と前記ケースの側壁との間に設けられたバッフルプレートと、を有し、
前記ケースの内部には潤滑液を有し、
前記ケースの前記側壁と前記バッフルプレートとの隙間において所定の寸法以下のクリアランスを有する狭隘部と、前記隙間における前記狭隘部以外の少なくとも一部に設けられて前記潤滑液が流通する潤滑液流路と、を有する
ことを特徴とする動力伝達装置。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
前記狭隘部は、前記バッフルプレートから前記ケースの前記側壁に向かって突出するリブと前記側壁との隙間によって構成される
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項3】
前記クリアランスは、前記ケースの前記側壁と前記バッフルプレートとの隙間への侵入が想定される異物の厚さ寸法よりも小さい寸法である
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項4】
前記動力伝達装置はベルト式無段変速機であり、前記ベルト式無段変速機は、無端可撓部材と剛性部材を含んで構成されたベルトを有しており、前記クリアランスは、前記剛性部材の厚さ寸法以下の寸法である
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項5】
前記クリアランスは、1.4mmよりも小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項6】
前記潤滑液流路は、前記隙間に複数設けられている
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項7】
前記潤滑液流路は、その幅および奥行きが、前記ケースの前記側壁と前記バッフルプレートとの隙間への侵入が想定される異物の幅または高さのいずれか小さい方よりも小さな寸法である
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項8】
前記動力伝達装置はベルト式無段変速機であり、前記ベルト式無段変速機は、無端可撓部材と剛性部材を含んで構成されたベルトを有しており、
前記潤滑液流路は、その幅および奥行きが、前記剛性部材のレッグ部の高さ、または、前記レッグ部の先端から当該レッグ部の根元までの距離の半分、のいずれかよりも小さな寸法である
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項9】
前記潤滑液流路は、前記隙間において、その幅および奥行きが5.0mmより小さい
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
【請求項10】
前記ケースの底部には、前記潤滑液が貯留された潤滑液貯留部を有し、
前記狭隘部は、前記潤滑液貯留部に貯留された前記潤滑液の液面よりも高い位置にある
ことを特徴とする請求項1に記載の動力伝達装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、動力伝達装置、特にベルト式無段変速機(CVT)のケース内の潤滑液に含まれる異物を除去するための異物除去構造を有する動力伝達装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、動力伝達装置の一つであるベルト式無段変速機(CVT)においては、ケース内を循環する潤滑・冷却油(ATF・CVTF等を指す。以下、「潤滑液」という。)の流れとして、ケース内の下部に設けられた制御室(オイルパン)に貯留する潤滑液をオイルポンプでくみ上げてケース内の各所に供給するルートと、ケース内の下部に設けられた(制御室とは別の)潤滑液貯留部に貯留された潤滑液であって、ケース内の一番下側に配置されるギヤであるファイナルギヤの一部が浸漬したものが、そのファイナルギヤの回転によって掻き揚げられ、ケース内に飛散されることによりケース内各部に供給されるルートとがある。そして、それらのルートによりケース内の上方へ供給された潤滑液は、ケース内のベルト式無段変速機の各々の部位を潤滑・冷却しながら落下し、制御室および潤滑液貯留部に再度貯留される。
【0003】
ベルト式無段変速機を収納するケース(トランスミッションケース)は、本来、その内部が清浄な状態で使用されるべきものである。仮にケース内の潤滑系に異物が混入したとき、例えば、その異物の大きさが鉄粉程度の大きさであれば、その量が少なければ影響は大きくないが、その量が多いと駆動系の摩耗などに影響を及ぼすおそれがある。その異物の大きさが切粉や砂程度の大きさであれば、鉄粉に比べて摩耗の速度が高まる。その異物の大きさがある程度の大きさ以上であると、その量や速度にかかわらず駆動系(ギヤの噛み合いなど)でダメージが発生したり、通常よりも極度の寿命低下が起こるなどの不具合が生ずる可能性がある。ベルト式無段変速機の場合は、通常、このような大きさの異物がケース内に存在することは滅多に無いが、何等かの理由で、例えばオイル注入口を経由して外部から異物が侵入したり、他の理由で大きな異物が発生したりすることを想定すると、その場合、不具合の影響が高まる可能性のある異物の大きさは、変速機の体格に応じて、プーリ間で動力を伝達する無端ベルトを構成する剛性部材の大きさに相関する。
【0004】
上述の通り、ケース内の潤滑液の流通には、制御室から供給されるルートと潤滑液貯留部から供給されるルートがあるが、制御室内の潤滑液については、当該制御室内にストレーナやマグネットフィルタなどの異物除去機構を有しているため、ここに異物が侵入することはベルト式無段変速機の機能において大きな問題がない。しかし、潤滑液貯留部はそのような異物除去機構を有していないため、潤滑液貯留部の潤滑液に異物が侵入すると、ファイナルギヤによる潤滑液の掻き揚げにより、異物もまたケース内に飛散される。そのため、特に当該異物がある程度以上の大きさであると、ベルト式無段変速機の機構に悪影響を及ぼすおそれがある。そのため、異物除去機構を備えていない潤滑液貯留部への異物の侵入を極力防止できるようにすることが望ましい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2011-58519号公報
特開2015-129567号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
従来のベルト式無段変速機においては、ベルトが巻き掛けられたプーリとファイナルギヤとの間に、潤滑液の流れを整流するとともに、ファイナルギヤを異物から保護するためのバッフルプレートが設けられている(例えば、特許文献1参照)。このバッフルプレートの下部におけるファイナルギヤの反対面は、ケースの側壁(内壁)に面しており、従来はこの面とケース側壁との間に例えば3mm程度の僅かな隙間(ケースとバッフルプレート間の空隙)があった。
【0007】
一方、ケース内で各部を潤滑した潤滑液は、既述のように、重力やギヤの回転に伴う遠心力などによってケース内の下部に落下する。この潤滑液の一部は制御室に還流されるが、他の一部は、上記のケースとバッフルプレートとの間の空隙を通過して潤滑液貯留部へ還流される。
【0008】
例えばケース内に存すると想定される異物が、厚さ1.5mm程度のエレメント相当の厚みである場合、従来構造では、上記の空隙の幅がこの厚みよりも広いため、想定される異物はここを通り抜けて潤滑液貯留部へ侵入してしまうおそれがある。
【0009】
また、バッフルプレートに、ベアリングに供給する潤滑液中の異物を捕捉して潤滑液から除去するためのマグネットを設けることが提案されている(特許文献2参照)。しかしながら、当該構造であっても、全てのルートから潤滑液貯留部へ還流される潤滑液に含まれる異物を完全に捕捉することは困難である。
【0010】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものであり、その目的は、ケース内の潤滑液に混入した異物のより効果的な捕捉が可能となることで、当該異物による歯車やベアリング等の損傷を未然に防ぐことができる動力伝達装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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