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公開番号2025128509
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-03
出願番号2024025207
出願日2024-02-22
発明の名称ポリエステル樹脂組成物の製造方法およびゲルマニウム化合物の回収方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類C08G 63/85 20060101AFI20250827BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】重合触媒であるゲルマニウム化合物を効率よく回収できるポリエステル樹脂組成物の製造方法およびゲルマニウム化合物の回収方法を提供する
【解決手段】
反応工程として、エステル化反応又はエステル交換反応工程、重縮合反応工程を有するポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、前記反応工程のうちいずれかの工程内で留出する留出ガスを液状及び/または霧状のエチレングリコール中に通気するトラップ工程、トラップ工程から排出されるエチレングリコール液(液A)を前記反応工程に再利用する工程をさらに含み、液Aのゲルマニウム元素含有量が0.1質量ppm以上、5000質量ppm以下である、ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
反応工程として、エステル化反応又はエステル交換反応工程、重縮合反応工程を有するポリエステル樹脂組成物の製造方法であって、前記反応工程のうちいずれかの工程内で留出する留出ガスを液状及び/または霧状のエチレングリコール中に通気するトラップ工程、トラップ工程から排出されるエチレングリコール液(液A)を前記反応工程に再利用する工程をさらに含み、液Aのゲルマニウム元素含有量が0.1質量ppm以上、5000質量ppm以下である、ポリエステル樹脂組成物の製造方法。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記留出ガスが重縮合反応において発生したものである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項3】
請求項1記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法において、重縮合反応工程が、ゲルマニウム化合物を含む触媒を添加して重縮合反応を行う工程であるポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項4】
ゲルマニウム化合物を含む触媒が、二酸化ゲルマニウムである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項5】
ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである請求項1記載のポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項6】
請求項1記載の液Aを再利用する工程において、液Aに含まれるゲルマニウム元素量を管理・モニターし、反応系に供給するゲルマニウム元素量が必要量となるように制御することを特徴とするポリエステル樹脂組成物の製造方法。
【請求項7】
ポリエステル樹脂組成物の製造方法において留出する留出ガスを液状及び/または霧状のエチレングリコール中に通気することを特徴とするゲルマニウム化合物の回収方法。
【請求項8】
通気に使用するエチレングリコールが0℃以上100℃以下である、請求項7記載のゲルマニウム化合物の回収方法。
【請求項9】
通気に使用するエチレングリコールの量が、製造するポリエステル樹脂組成物1kgに対して、0.1L以上5L以下である、ゲルマニウム化合物の回収方法。
【請求項10】
ポリエステルがポリエチレンテレフタレートである請求項7記載のゲルマニウム化合物の回収方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリエステル樹脂組成物の製造方法およびゲルマニウム化合物の回収方法に関するものである。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
ポリエステルは、例えばポリエチレンテレフタレ-トの(以降PETと記す)場合、テレフタル酸とエチレングリコールによるエステル化反応またはテレフタル酸ジメチルとエチレングリコールよるエステル交換反応によって生成するポリエステル低重合体が、重縮合触媒の存在下で重縮合反応することにより製造される。ここで、反応性を向上させるため、エチレングリコールはテレフタル酸またはテレフタル酸ジメチルに対して過剰量供給され、各反応において添加される触媒や添加物も、大部分は溶媒にエチレングリコールを使用しており、ポリエステル中に含まれる理論エチレングリコール量に対して過剰のエチレングリコールが重縮合反応において存在することになる。その結果、重縮合反応時に余剰なエチレングリコールを留出させる必要がある。
【0003】
重縮合触媒としては、安価でかつ触媒活性が優れているアンチモン化合物が最も広く使用されている。しかしながら、アンチモン化合物を触媒として用いると、PETの製造段階において不溶な金属粒子として析出しやすく、最終的に得られるPETを成形加工した際に触媒由来の異物を生じさせる。近年、光学用フィルムや離型用フィルムなどは品位の要求がますます高くなっており、機械特性や熱特性を維持しながら上記のような欠点を抑制する技術がのぞまれている。上記のような背景から、アンチモン化合物ではなくゲルマニウム化合物を使用したポリエステルの製造方法が検討されている。
【0004】
ゲルマニウム化合物を使用した場合、得られるポリエステル中に残存するゲルマニウム元素量は添加量に対しかなり少なく、反応系外に飛散してしまう。このことから重縮合反応に必要なゲルマニウム化合物の添加量が多くなり、ポリエステルの製造コストが高くなる課題があった。また、ゲルマニウム化合物は重縮合反応時に留出するエチレングリコールとともに反応系外に留出するが、留出したエチレングリコール中には一部のゲルマニウム化合物しか存在しておらず、飛散したゲルマニウム化合物全てを回収することは困難であった。
【0005】
これらの課題に対して、以下の文献に示されるような検討がされてきている。
【0006】
特許文献1、2では、発生する留出エチレングリコールを、直接原料として、再度使用する方法が開示されている。
【0007】
特許文献3では、発生する留出液中の触媒を吸着剤に吸着させ、触媒を回収する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開昭53-126096号公報
特開昭55-110120号公報
特開2003-183374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1、2には重縮合反応で発生する留出液を再利用する方法が、特許文献3には留出液中の触媒を回収する方法が開示されている。しかしながら、いずれも留出液の利用方法に関する技術であり、留出液に含まれるゲルマニウム量が飛散するゲルマニウム化合物の一部分のみであるため、依然として回収率が低い。
【0010】
本発明の目的は、重縮合触媒であるゲルマニウム化合物を効率よく回収できるポリエステル樹脂組成物の製造方法およびゲルマニウム化合物の回収方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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