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公開番号2025128062
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-02
出願番号2025027409
出願日2025-02-21
発明の名称β‐スポジュメン形成用組成物および耐熱粘土材料
出願人株式会社ウイテン
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 35/19 20060101AFI20250826BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】安定的に入手可能な原料を用いながらも、優れた低膨張性を実現するβ‐スポジュメン相を含む焼成体を形成可能な材料を提供する。
【解決手段】この耐熱粘土原料は、リチウム塩と粘土とを含み、焼成することでβ‐スポジュメン相を含む焼成体を形成する耐熱粘土原料であり、リチウム塩が、アルミニウムを含まない、または、アルミニウム含有量が0.1質量%以下であるリチウム塩であり、粘土は原料全体に対して20質量%以上含まれ、リチウム塩は原料全体に対して0.1~25質量%含まれる。さらに、この原料は、溶融シリカが組成物全体に対して0.01~45質量%含まれる。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
リチウム塩と粘土とを含み、焼成することでβ‐スポジュメン相を含む焼成体を形成する組成物であって、
前記リチウム塩が、アルミニウムを含まない、または、アルミニウム含有量が0.1質量%以下であるリチウム塩であり、
前記リチウム塩は前記組成物全体に対して0.01~30質量%含まれることを特徴とするβ‐スポジュメン形成用組成物。
続きを表示(約 880 文字)【請求項2】
前記組成物は、溶融シリカを含み、前記溶融シリカは、前記組成物全体に対して0.01~45質量%含まれることを特徴とする請求項1記載のβ‐スポジュメン形成用組成物。
【請求項3】
前記リチウム塩が、炭酸リチウムであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のβ‐スポジュメン形成用組成物。
【請求項4】
リチウム塩と粘土とを含み、焼成することでβ‐スポジュメン相を含む焼成体を形成する耐熱粘土原料であって、
前記リチウム塩が、アルミニウムを含まない、または、アルミニウム含有量が0.1質量%以下であるリチウム塩であり、
前記粘土は、前記耐熱粘土原料全体に対して20質量%以上含まれ、
前記リチウム塩は、前記耐熱粘土原料全体に対して0.1~25質量%含まれることを特徴とする耐熱粘土原料。
【請求項5】
前記耐熱粘土原料は、溶融シリカを含み、前記溶融シリカは、前記組成物全体に対して0.01~45質量%含まれることを特徴とする請求項4記載の耐熱粘土原料。
【請求項6】
前記リチウム塩が、炭酸リチウムであることを特徴とする請求項4または請求項5記載の耐熱粘土原料。
【請求項7】
前記耐熱粘土原料は、酸化鉄、蝋石、長石、シャモット、ドロマイト、石灰、タルク、マグネサイト、アルミナ、ペタライト、コーディエライト、バリウム化合物、およびストロンチウム化合物から選ばれる少なくとも1つの添加材を含むことを特徴とする請求項4または請求項5記載の耐熱粘土原料。
【請求項8】
前記耐熱粘土原料の焼成体は、室温から700℃における熱膨張係数が5.0×10
-6
/K以下であることを特徴とする請求項4または請求項5記載の耐熱粘土原料。
【請求項9】
耐熱粘土原料の焼成体である陶磁器であって、
前記耐熱粘土原料が、請求項4または請求項5記載の耐熱粘土原料であることを特徴とする陶磁器。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、β‐スポジュメン相を形成するための組成物、および、β‐スポジュメン相を含む焼成体を形成するための耐熱粘土原料などに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
セラミックス焼結体は、一般に融点が高く耐熱性に優れているものの、アルミナやジルコニアなどの熱膨張係数は、比較的熱膨張係数が大きい。このため、耐熱衝撃性が要求される熱処理用治具などの用途では、β-スポジュメン(Li
2
O・Al
2

3
・4SiO
2
)、β-ユークリプタイト(Li
2
O・Al
2

3
・2SiO
2
)のようなリチウム系珪酸塩焼結体が利用されている。また、土鍋のような耐熱性食器・調理器、瓦やレンガなどの用途では、粘土に天然のリチウム鉱石であるペタライト(Li
2
O・Al
2

3
・8SiO
2
)を配合し、これを熱処理によってβ-スポジュメン相を生成して低熱膨張化した焼結体が利用されている。
【0003】
ここで、ペタライトはリチウムの含有率が極めて少ないため、耐熱衝撃性を高めるにはペタライトの添加量を多くする必要がある。これに対して、ペタライトを使用せずにβ-スポジュメン相を生成する方法として、例えば特許文献1の技術が提案されている。特許文献1では、天然スポジュメン(Li
2
O・Al
2

3
・4SiO
2
)を約1100~1350℃にて焼成し、その結晶構造をα-β変態させることにより、β-スポジュメンを生成する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開平4-65315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、日本では鉱物の多くを輸入に頼っていることから、資源情勢などの変化により入手性が左右される。特に近年、一定の加工(例えば、焼成や精製)がなされていない未加工鉱石の輸出を制限される状況が増えており、ペタライトやα-スポジュメンなどの加工がされていない鉱石の入手が将来的に困難となるおそれがある。
【0006】
本発明はこのような背景に鑑みてなされたものであり、安定的に入手可能な原料を用いながらも、優れた低膨張性を実現するβ‐スポジュメン相を含む焼成体を形成可能な材料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のβ‐スポジュメン形成用組成物は、リチウム塩と粘土とを含み、焼成することでβ‐スポジュメン相を含む焼成体を形成する組成物であって、上記リチウム塩が、アルミニウムを含まない、または、アルミニウム含有量が0.1質量%以下であるリチウム塩であり、上記リチウム塩は上記組成物全体に対して0.01~30質量%含まれることを特徴とする。
【0008】
また、本発明の上記β‐スポジュメン形成用組成物において、溶融シリカを含み、この溶融シリカは、上記組成物全体に対して0.01~45質量%含まれることを特徴とする。
【0009】
また、本発明の上記β‐スポジュメン形成用組成物において、上記リチウム塩が、炭酸リチウムであることを特徴とする。
【0010】
本発明の耐熱粘土原料は、リチウム塩と粘土とを含み、焼成することでβ‐スポジュメン相を含む焼成体を形成する耐熱粘土原料であって、上記リチウム塩が、アルミニウムを含まない、または、アルミニウム含有量が0.1質量%以下であるリチウム塩であり、上記粘土は、上記耐熱粘土原料全体に対して20質量%以上含まれ、上記リチウム塩は、上記耐熱粘土原料全体に対して0.1~25質量%含まれることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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