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公開番号
2025127614
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-09-02
出願番号
2024024398
出願日
2024-02-21
発明の名称
イオン源
出願人
株式会社島津製作所
代理人
弁理士法人京都国際特許事務所
主分類
H01J
49/12 20060101AFI20250826BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】放電に伴ってイオンを発生するイオン源において、酸化皮膜の形成による出力の低下を防止する。
【解決手段】放電に伴ってイオンを発生するイオン源100において、該イオン源に含まれる電極のうち、少なくとも放電電極の陽極121の少なくとも表面をチタンで構成する。チタンは酸化によってその表面に皮膜を形成すると共に、酸化されても導電性が失われないという性質を有している。そのため、このイオン源は、陽極の表面に酸化皮膜が形成されても出力が低下せず、電極の研磨等のメンテナンスを行うことなく長期間に亘って使用することができる。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
放電電極を有し、該放電電極による放電に伴ってイオンを発生するイオン源であって、前記放電電極の陽極の表面がチタンで構成されているイオン源。
続きを表示(約 290 文字)
【請求項2】
前記チタンが純チタンである請求項1に記載のイオン源。
【請求項3】
前記放電電極を有し、該放電電極による放電に伴って原料ガスから一次イオンを発生する一次イオン源と、
前記一次イオンと試料分子との反応によって該試料分子のイオンである二次イオンを生成する二次イオン源と、
を有する請求項1に記載のイオン源。
【請求項4】
前記イオン源が、プロトン移動反応によってイオンを生成するものである請求項1に記載のイオン源。
【請求項5】
請求項1~4のいずれかに記載のイオン源を備えた質量分析装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン源に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
質量分析装置等におけるイオン化法として、化学イオン化(CI;Chemical ionization)の一種である「プロトン移動反応(Proton Transfer Reaction)によるイオン化」が知られている。プロトン移動反応によるイオン化(以下、PTRイオン化とよぶ)では、まず、所定の空間(一次イオン源)において水蒸気中で放電を起こすことによってプラズマを生成し、該プラズマ中に含まれるH
3
O
+
イオン(ヒドロニウムイオン)を別の空間(二次イオン源)へと引き出して気体状の目的分子と反応させることによって該イオンから目的分子へとH
+
(プロトン)を移動させて目的分子をイオン化する。PTRイオン化は、H
3
O
+
イオンよりもプロトン親和力が高い物質をイオン化できることから、メタン等の低分子アルカンを除く殆どの揮発性有機化合物(VOC;Volatile Organic Compounds)をイオン化することができ、なお且つ大気中に含まれる窒素、酸素、二酸化炭素、及び亜酸化窒素等はイオン化しないという特性を有している。こうした特性から、近年、上記のようなPTRイオン化を行うイオン源を備えた質量分析装置(PTRイオン化質量分析装置)がVOC分析に広く用いられている(例えば、非特許文献1を参照)。
【0003】
上記のようなPTRイオン化を行うイオン源(以下、PTRイオン源とよぶ)では、通常、放電用の電極としてステンレス製の電極(非特許文献2)又はアルミニウム製の電極が用いられることが多い。なお、特許文献1には、モリブデン製の電極を備えたPTRイオン源が記載されているが、モリブデンは高価且つ加工が難しいことから、PTRイオン源における電極素材として一般的にはなっていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許第6037587号明細書
【非特許文献】
【0005】
谷晃 "揮発性有機化合物の新規高速分析法 -陽子移動反応質量分析計-", 大気環境学会誌, 第38巻, 第4号, 2003年, p.A35-A46
Satoshi Inomata, et.al., "A novel discharge source of hydronium ions for proton transfer reaction ionization: design, characterization, and performance", Rapid Commun Mass Spectrom., Volume 20, Issue 6, 2006, p. 1025-1029, doi: 10.1002/rcm.2405.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、PTRイオン源で発生するプラズマには、H
3
O
+
イオンのほか、様々なイオンやラジカル(O
+
、OH
*
)、酸素原子が含まれており、それらのイオン等によって、PTRイオン源に設けられた放電電極(特に陽極)が酸化されて、該電極の表面に酸化皮膜が形成される。従来の一般的なPTRイオン源では、このような酸化皮膜の形成によって徐々に出力が低下し、最終的には放電が発生しなくなるため、電極の研磨等のメンテナンスを行って酸化皮膜を除去したり、電極を交換したりする必要があった。
【0007】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、放電に伴ってイオンを発生するイオン源において、電極表面での酸化皮膜の形成による出力の低下を防止することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために成された本発明に係るイオン源は、放電電極を有し、該放電電極による放電に伴ってイオンを発生するイオン源であって、前記放電電極の陽極の表面がチタンで構成されたものである。
【発明の効果】
【0009】
上記構成を有する本発明に係るイオン源によれば、放電に伴ってイオンを発生するイオン源において、電極表面での酸化皮膜の形成による出力の低下を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
本発明の一実施形態に係るPTRイオン化質量分析装置の要部構成図。
上記実施形態におけるイオン源の要部構成を示す模式図。
実施例及び比較例におけるトータルイオンカレント(TIC)の時間変化を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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