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公開番号2025127255
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024023879
出願日2024-02-20
発明の名称評価システム、評価方法、および評価プログラム
出願人株式会社テイエルブイ
代理人弁理士法人R&C
主分類G01N 27/90 20210101AFI20250825BHJP(測定;試験)
要約【課題】評価対象箇所を含む設備の状態を考慮して測定値を補正する。
【解決手段】送信コイルおよび受信コイルを有するパルス渦電流プローブ2と、少なくとも一つのプローブ制御装置4と、サーバ装置5と、を備え、パルス渦電流プローブ2が取り付けられた評価対象箇所を評価する評価システムであって、プローブ制御装置4が、送信コイルに流れるパルス電流に誘導されて受信コイルに生じた誘導電流の継続時間を算出する算出機能と、継続時間をサーバ装置5に送信する送信機能と、を実現可能であり、サーバ装置5が、評価対象箇所の温度に基づいて評価対象箇所を含む設備の状態を特定する状態特定機能と、プローブ制御装置4から受信した継続時間を、状態特定機能において特定した設備の状態、および、評価対象箇所の温度、に基づいて補正して補正値を得る補正機能と、を実現可能である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
送信コイルおよび受信コイルを有するパルス渦電流プローブと、
前記パルス渦電流プローブを制御する少なくとも一つのプローブ制御装置と、
前記プローブ制御装置と通信可能なサーバ装置と、を備え、
前記パルス渦電流プローブが取り付けられた評価対象箇所を評価する評価システムであって、
前記プローブ制御装置が、
前記送信コイルに流れるパルス電流に誘導されて前記受信コイルに生じた誘導電流の継続時間を算出する算出機能と、
前記継続時間を前記サーバ装置に送信する送信機能と、を実現可能であり、
前記サーバ装置が、
前記評価対象箇所の温度に基づいて前記評価対象箇所を含む設備の状態を特定する状態特定機能と、
前記プローブ制御装置から受信した前記継続時間を、前記状態特定機能において特定した前記設備の状態、および、前記評価対象箇所の温度、に基づいて補正して補正値を得る補正機能と、を実現可能である評価システム。
続きを表示(約 1,900 文字)【請求項2】
前記評価対象箇所の温度を測定する温度測定装置をさらに備え、
前記サーバ装置が、前記状態特定機能において、前記温度測定装置が測定した前記評価対象箇所の温度に基づいて前記設備の状態を特定する請求項1に記載の評価システム。
【請求項3】
前記プローブ制御装置が、
前記温度測定装置が測定した前記評価対象箇所の温度を取得する取得機能をさらに実現可能であるとともに、
前記送信機能において、前記継続時間および前記評価対象箇所の温度を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置が、前記状態特定機能において、前記プローブ制御装置から受信した前記評価対象箇所の温度に基づいて前記設備の運転状態を特定する請求項2に記載の評価システム。
【請求項4】
前記サーバ装置が、前記補正機能において、前記継続時間を、前記状態特定機能において特定した前記設備の状態、前記評価対象箇所の温度、および、前記評価対象箇所の周囲の温度、に基づいて補正する請求項1~3のいずれか一項に記載の評価システム。
【請求項5】
前記サーバ装置が、前記補正機能において、前記継続時間を、前記状態特定機能において特定した前記設備の状態、前記評価対象箇所の温度、および、前記送信コイルに発生した電圧、に基づいて補正する請求項1~3のいずれか一項に記載の評価システム。
【請求項6】
前記サーバ装置が、
前記状態特定機能において、前記設備の状態を、
前記設備が安定的に運転している運転状態、
前記設備が安定的に停止している停止状態、および、
前記運転状態にある前記設備の運転を終了して前記停止状態に至るまでの間、または、前記停止状態にある前記設備の運転を開始して前記運転状態に至るまでの間、の状態である遷移状態、
からなる群から選択する請求項1~3のいずれか一項に記載の評価システム。
【請求項7】
前記サーバ装置が、前記状態特定機能において前記設備が前記遷移状態にあると特定したときに、前記補正機能において、前記プローブ制御装置から受信した前記継続時間を所定の条件を満たす値に変換する補正を行う請求項6に記載の評価システム。
【請求項8】
送信コイルおよび受信コイルを有するパルス渦電流プローブを用いて、前記パルス渦電流プローブが取り付けられた評価対象箇所を評価する評価方法であって、
前記送信コイルに流れるパルス電流に誘導されて前記受信コイルに生じた誘導電流の継続時間を算出する算出工程と、
前記評価対象箇所の温度に基づいて前記評価対象箇所を含む設備の状態を特定する状態特定工程と、
前記算出工程において算出した前記継続時間を、前記状態特定工程において特定した前記設備の状態、および、前記評価対象箇所の温度、に基づいて補正して補正値を得る補正工程と、を含む評価方法。
【請求項9】
前記補正値に基づいて前記評価対象箇所を評価する評価工程をさらに含み、
前記状態特定工程において、前記設備の状態を、
前記設備が安定的に運転している運転状態、
前記設備が安定的に停止している停止状態、および、
前記運転状態にある前記設備の運転を終了して前記停止状態に至るまでの間、または、前記停止状態にある前記設備の運転を開始して前記運転状態に至るまでの間、の状態である遷移状態、
からなる群から選択し、
前記評価工程において、前記状態特定工程において前記設備の状態が前記遷移状態であると特定される時期に取得された前記継続時間の前記補正値を評価に用いる前記補正値から除外する請求項8に記載の評価方法。
【請求項10】
送信コイルおよび受信コイルを有するパルス渦電流プローブと通信可能な演算装置において実行され、前記パルス渦電流プローブが取り付けられた評価対象箇所を評価する評価プログラムであって、
前記演算装置において実行されたときに、
前記送信コイルに流れるパルス電流に誘導されて前記受信コイルに生じた誘導電流の継続時間を算出する算出機能と、
前記評価対象箇所の温度に基づいて前記評価対象箇所を含む設備の状態を特定する状態特定機能と、
前記算出機能において算出した前記継続時間を、前記状態特定機能において特定した運転状態、および、前記評価対象箇所の温度に基づいて補正して補正値を得る補正機能と、を実現可能である評価プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、評価システム、評価方法、および評価プログラムに関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
評価対象の金属物品の傷の有無や肉厚などを、当該物品を破壊することなく評価する方法として、パルス渦電流探傷法が汎用される。パルス渦電流探傷法では、交流電流を連続的に流して磁界を発生させたプローブ(送信コイル)を測定対象の金属物品に近づけて渦電流を発生させ、当該渦電流により生じる磁界をプローブ(受信コイル)により検出する。金属物品に生じる渦電流は当該物品の傷の有無や肉厚などを反映するため、プローブにより検出した信号に基づいて、傷の有無や肉厚などを検知できる。
【0003】
ただし、受信コイルにおいて検出される信号に影響を与える要素は、評価対象の物品における傷の有無や肉厚などに限られない。たとえば、評価対象の物品の温度は検出信号の大きさを左右する。そのため、パルス渦電流探傷法によって評価対象の物品を正しく評価するためには、温度などの要素による検出信号の変動による影響を取り除く必要がある。
【0004】
たとえば特開2012-32180号公報(特許文献1)には、被検査体上において把握されるコイルの運行情報に基づいてコイルの検知信号の感度補正を実行する渦電流探傷装置が開示されている。特許文献1に記載された発明によれば、被検査体の表面形状の実測に基づいて検知信号の補正を行うので、高精度の探傷が可能である。また、特開昭61-117402号公報(特許文献2)には、あらかじめ特定されている温度-変位特性のデータに基づいて渦電流式非接触変位計の測定値を補正する技術が開示されている。特許文献2に記載された発明によれば、測定部位の温度が測定値に与える影響を取り除くことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2012-32180号公報
特開昭61-117402号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
石油化学工場等において間欠的に運転される設備は、運転時には高温になり停止時には低温(気温付近など)になる場合がある。このような設備に対してパルス渦電流探傷法を適用する際に、運転時と停止時との挙動の違いが問題となる。運転時および停止時の双方において取得した測定値を活用できれば、評価の材料となるデータの点数が増えるため設備を監視する精度を高めることができるが、取得された時点における設備の状態が異なるデータを一括して取り扱うことは、特許文献1および特許文献2に記載された発明では考慮されていなかった。
【0007】
そこで、評価対象箇所を含む設備の状態を考慮して測定値を補正できる評価システム、評価方法、および評価プログラムの実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る評価システムは、送信コイルおよび受信コイルを有するパルス渦電流プローブと、前記パルス渦電流プローブを制御する少なくとも一つのプローブ制御装置と、前記プローブ制御装置と通信可能なサーバ装置と、を備え、前記パルス渦電流プローブが取り付けられた評価対象箇所を評価する評価システムであって、前記プローブ制御装置が、前記送信コイルに流れるパルス電流に誘導されて前記受信コイルに生じた誘導電流の継続時間を算出する算出機能と、前記継続時間を前記サーバ装置に送信する送信機能と、を実現可能であり、前記サーバ装置が、前記評価対象箇所の温度に基づいて前記評価対象箇所を含む設備の状態を特定する状態特定機能と、前記プローブ制御装置から受信した前記継続時間を、前記状態特定機能において特定した前記設備の状態、および、前記評価対象箇所の温度、に基づいて補正して補正値を得る補正機能と、を実現可能であることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る評価方法は、送信コイルおよび受信コイルを有するパルス渦電流プローブを用いて、前記パルス渦電流プローブが取り付けられた評価対象箇所を評価する評価方法であって、前記送信コイルに流れるパルス電流に誘導されて前記受信コイルに生じた誘導電流の継続時間を算出する算出工程と、前記評価対象箇所の温度に基づいて前記評価対象箇所を含む設備の状態を特定する状態特定工程と、前記算出工程において算出した前記継続時間を、前記状態特定工程において特定した前記設備の状態、および、前記評価対象箇所の温度、に基づいて補正して補正値を得る補正工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る評価プログラムは、送信コイルおよび受信コイルを有するパルス渦電流プローブと通信可能な演算装置において実行され、前記パルス渦電流プローブが取り付けられた評価対象箇所を評価する評価プログラムであって、前記演算装置において実行されたときに、前記送信コイルに流れるパルス電流に誘導されて前記受信コイルに生じた誘導電流の継続時間を算出する算出機能と、前記評価対象箇所の温度に基づいて前記評価対象箇所を含む設備の状態を特定する状態特定機能と、前記算出機能において算出した前記継続時間を、前記状態特定機能において特定した運転状態、および、前記評価対象箇所の温度に基づいて補正して補正値を得る補正機能と、を実現可能であることを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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