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公開番号2025126991
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-01
出願番号2024023423
出願日2024-02-20
発明の名称計算機システム及びITシステムの障害調査支援方法
出願人株式会社日立製作所
代理人藤央弁理士法人
主分類G06F 11/07 20060101AFI20250825BHJP(計算;計数)
要約【課題】LLM(Large Language Model)を用いたITシステムの障害調査を実現するシステムを提供する。
【解決手段】計算機システムは、複数の要素から構成されるITシステム及びテキスト生成システムと接続し、要素から取得した観測データを管理するための要素情報と、要素間の関連性を管理するためのリレーション情報と、調査対象の範囲を表すスコープを定義したスコープ情報と、を保持する。計算機システムは、ITシステムの障害が発生した場合、スコープを選択し、スコープ及びリレーション情報に基づいて、調査対象の要素を特定し、要素情報から特定された要素の観測データを取得し、障害調査における分析の観点、要素、及び観測データをテキストとして含む、ITシステムの障害に関する知見の取得を指示するプロンプトを生成し、テキスト生成システムに入力し、知見を含む回答テキストを取得する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
計算機システムであって、
プロセッサ、前記プロセッサに接続される記憶装置、及び前記プロセッサに接続されるネットワークインタフェースを備え、
複数の要素から構成され、サービスを実行するITシステムと、自然言語処理モデルを用いて、言語処理タスクの実行を指示するプロンプトにしたがって回答テキストを生成するテキスト生成システムと、に接続し、
前記ITシステムから取得した観測データを管理するための要素情報と、前記要素間の関連性を管理するためのリレーション情報と、前記ITシステムの障害調査における調査の範囲を表すスコープを定義したスコープ情報と、を保持し、
前記スコープ情報には、前記スコープ及び前記ITシステムの障害調査における分析の観点を対応づけたデータが格納され、
前記計算機システムは、
前記ITシステムの障害が発生した場合、前記スコープ情報を参照して、前記スコープを選択し、
前記リレーション情報及び選択された前記スコープに基づいて、調査対象の前記要素を特定し、
前記要素情報から、特定された前記要素に関連する前記観測データを取得し、
選択された前記スコープに対応する前記観点、特定された前記要素、及び取得した前記観測データをテキストとして含み、前記ITシステムの障害に関する知見の出力を指示する第1プロンプトを生成し、前記テキスト生成システムに前記第1プロンプトを入力し、
前記テキスト生成システムから前記知見を含む前記回答テキストを取得することを特徴とする計算機システム。
続きを表示(約 2,300 文字)【請求項2】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記データは、前記ITシステムの管理権限であるロールを含み、
前記計算機システムは、ユーザに割り当てられた前記ロールを管理するためのユーザ情報を保持し、
自動的に前記ITシステムの障害調査を行う場合、すべての前記ロールについて前記第1プロンプトを生成し、前記テキスト生成システムに入力し、
ユーザからの指示にしたがって前記ITシステムの障害調査を行う場合、当該ユーザに割り当てられた前記ロールについて前記第1プロンプトを生成し、前記テキスト生成システムに入力することを特徴とする計算機システム。
【請求項3】
請求項2に記載の計算機システムであって、
自動的に前記ITシステムの障害調査を行う場合、前記ロールの順番を決定し、
決定された前記ロールの順番にしたがって、前記第1プロンプトの生成及び入力を行うことを特徴とする計算機システム。
【請求項4】
請求項2に記載の計算機システムであって、
前記知見を提示するためのインタフェースを提供し、
ユーザから前記知見の提示の指示を受け付けた場合、当該ユーザに割り当てられた前記ロールの前記第1プロンプトを用いて取得された前記知見を提示することを特徴とする計算機システム。
【請求項5】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記知見が保存されている場合、当該知見を含む前記第1プロンプトを生成することを特徴とする計算機システム。
【請求項6】
請求項1に記載の計算機システムであって、
前記データに含まれる前記スコープは、テキストデータであって、
前記計算機システムは、
前記スコープを表すテキスト及び前記リレーション情報を含み、調査対象の前記要素の特定を指示する第2プロンプトを生成し、
前記テキスト生成システムに前記第2プロンプトを入力し、調査対象の前記要素を含む前記回答テキストを取得することを特徴とする計算機システム。
【請求項7】
請求項1に記載の計算機システムであって、
特定された前記要素に関連する前記観測データを含み、前記観測データのテキストの生成を指示する第3プロンプトを生成し、
前記テキスト生成システムに前記第3プロンプトを入力し、前記観測データのテキストを含む前記回答テキストを取得することを特徴とする計算機システム。
【請求項8】
請求項7に記載の計算機システムであって、
前記観測データに含まれる値の一部をマスクした後、前記第3プロンプトを生成することを特徴とする計算機システム。
【請求項9】
計算機システムが実行するITシステムの障害調査支援方法であって、
前記計算機システムは、
プロセッサ、前記プロセッサに接続される記憶装置、及び前記プロセッサに接続されるネットワークインタフェースを有し、
複数の要素から構成され、サービスを実行するITシステムと、自然言語処理モデルを用いて、言語処理タスクの実行を指示するプロンプトにしたがって回答テキストを生成するテキスト生成システムと、に接続し、
前記ITシステムの前記複数の要素から取得した観測データを管理するための要素情報と、前記要素間の関連性を管理するためのリレーション情報と、前記ITシステムの障害調査における調査の範囲を表すスコープを定義したスコープ情報と、を保持し、
前記スコープ情報には、前記スコープ及び前記ITシステムの障害調査における分析の観点を対応づけたデータが格納され、
前記ITシステムの障害調査支援方法は、
前記ITシステムの障害が発生した場合、前記計算機システムが、前記スコープ情報を参照して、前記スコープを選択する第1のステップと、
前記計算機システムが、前記リレーション情報及び選択された前記スコープに基づいて、調査対象の前記要素を特定する第2のステップと、
前記計算機システムが、前記要素情報から、特定された前記要素に関連する前記観測データを取得する第3のステップと、
前記計算機システムが、選択された前記スコープに対応する前記観点、特定された前記要素、及び取得した前記観測データをテキストとして含み、前記ITシステムの障害に関する知見の出力を指示する第1プロンプトを生成し、前記テキスト生成システムに前記第1プロンプトを入力する第4のステップと、
前記計算機システムが、前記テキスト生成システムから前記知見を含む前記回答テキストを取得する第5のステップと、を含むことを特徴とするITシステムの障害調査支援方法。
【請求項10】
請求項9に記載のITシステムの障害調査支援方法であって、
前記データは、前記ITシステムの管理権限であるロールを含み、
前記計算機システムは、ユーザに割り当てられた前記ロールを管理するためのユーザ情報を保持し、
前記第4のステップは、
自動的に前記ITシステムの障害調査を行う場合、前記計算機システムが、すべての前記ロールについて前記第1プロンプトを生成する第6のステップと、
ユーザからの指示にしたがって前記ITシステムの障害調査を行う場合、前記計算機システムが、当該ユーザに割り当てられた前記ロールについて前記第1プロンプトを生成する第7のステップと、を含むことを特徴とするITシステムの障害調査支援方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ITシステムの障害調査を支援するシステム及び方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
複数の要素から構成され、所定のサービスを実行するITシステムの障害に起因する停止又は処理の遅延が発生した場合、経済的な損失が発生する。そのため、運用管理者は、早急にITシステムを復旧することを求められる。復旧作業において、特に時間がかかるのは障害調査であり、運用管理者は多種多量な情報を参照して障害の詳細及び原因を特定する。運用管理者が参照する情報としては、構成情報及び観測データ等がある。
【0003】
構成情報は、ITシステムを構成する要素、及び要素間の関係性を管理するための情報である。要素は、Configuration Itemと呼ばれ、例えば、サーバ及びストレージ等のハードウェア、OS、ミドルウェア、及びアプリケーション等のソフトウェア、またハードウェア及びソフトウェアによって実現されるサービス等がある。要素は種別ごとに固有の属性を持つ。例えば、サーバは、CPU情報、メモリ容量、及び電源の個数等を属性として持つ。以下では、ITシステムを構成する要素をCIと記載する。要素間の関連性に関する情報は、例えば、サーバと、サーバ上で稼働するOSのように、要素間につながりを示す情報である。
【0004】
観測データは、CIで起きた事象及び状態を記録したイベント情報、性能情報、及びログ等である。CIで障害に関係する事象が発生した場合、その内容が観測データとして記録される。
【0005】
障害調査では、運用管理者は、構成情報に基づいて要素間のつながりを辿ることによって、障害発生個所と関連がある要素を絞り込み、また、観測データに基づいて、障害による影響範囲及び障害原因の特定を行う。
【0006】
ITシステムの障害調査の自動化を実現するためのプログラム及びルールを生成する場合、バリエーションの数が膨大になるため、開発コストが非常に大きくなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
米国特許出願公開第2022/0292415号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年、自然言語処理技術が注目されている。特に、自然文を扱うことができるLLM(Large Language Model)は、人の作業を代替しうる技術として注目されている。
【0009】
LLMは、大量のテキストデータを用いて構築された自然言語処理モデルであり、様々な言語処理タスクを実行できる。LLMは、自然言語で記述した質問等、タスクの内容を含むプロンプトを受け付け、タスクの内容の意味を理解し、回答となるテキストを生成し、出力する。例えば、作業内容及び対象のデータを含むテキストをLLMに入力した場合、当該データを用いた作業の内容及び結果等を回答として得ることができる。LLMは、テキストの意味を理解した上で処理を行うため、データ及びテキストにゆらぎがあっても、適切に処理を行う。したがって、LLMを用いることによって、汎用的なITシステムの障害調査を支援できる。
【0010】
自然言語処理技術を障害対応に適用する先行技術には、例えば、特許文献1がある。特許文献1には、自然文で書かれた過去の障害対応記録から、障害対応を自動化する手順書を作成する技術が開示されている。しかし、特許文献1に記載の技術は、障害対応を自動化する手順書を作成するものであって、障害調査にはそのまま適用できない。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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