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公開番号2025126539
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-29
出願番号2024022804
出願日2024-02-19
発明の名称耐熱性の水溶性フィルム、半導体加工用テープ及び半導体チップの製造方法
出願人古河電気工業株式会社
代理人弁理士法人クオリオ,個人,個人,個人
主分類H01L 21/301 20060101AFI20250822BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】疎水性表面に対しても十分な密着性と優れた水洗除去性とを両立しながらも高い耐熱性をも示すプラズマ処理用の水溶性フィルム及びこのフィルムを有する半導体加工テープ、更にこの半導体加工テープを用いた半導体チップの製造方法を提供する。
【解決手段】半導体加工テープ3は、水溶性高分子と、(メタ)アクリルアミド構造を有し、かつ、アミド窒素を含む環構造を有さないモノマーと、を含有する硬化性樹脂組成物で形成され、分子量が200以下でモノマー以外の成分の含有量が10質量%以下であるプラズマ処理用水溶性未硬化フィルム5と、表面保護テープと、を有する。水溶性未硬化フィルムを有する並びにこの半導体加工用テープを用いた半導体チップの製造方法は、半導体加工用テープの水溶性フィルムを回路面に非加熱下で貼合した半導体ウェハについて、研削工程と、水溶性フィルムの硬化工程と、プラズマ処理工程と、水洗浄工程と、を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
水溶性高分子Aと、(メタ)アクリルアミド構造を有し、かつアミド窒素を含む環構造を有さないモノマーBとを含有する硬化性樹脂組成物で形成され、分子量が200以下で前記モノマーB以外の成分の含有量が10質量%以下である、耐熱性の水溶性フィルム。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
硬化させた際の、30℃の水中に10分間浸漬した後のゲル分率が10%以下となる、請求項1に記載の水溶性フィルム。
【請求項3】
前記モノマーBが下記式(B1)又は式(B2)で表される、請求項1に記載の水溶性フィルム。
TIFF
2025126539000007.tif
50
170
式(B1)中、R

は水素原子又はアルキル基を示し、R

及びR

はアルキル基又はアリール基を示す。ただし、R

及びR

が互いに結合してNを含む環構造を形成することはない。
式(B2)中、R

は水素原子又はアルキル基を示し、R

は炭素数1~6のアルキレン基を示し、R

及びR

はアルキル基又はアリール基を示す。ただし、R

及びR

が互いに結合してNを含む環構造を形成することはない。
【請求項4】
前記水溶性高分子Aの100質量部に対する前記モノマーBの含有量が100~300質量部である、請求項1に記載の水溶性フィルム。
【請求項5】
プラズマ処理用及び/又はレーザー処理用の、請求項1に記載の水溶性フィルム。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の水溶性フィルムと、半導体ウェハの回路面を保護する表面保護テープとを積層した半導体加工用テープ。
【請求項7】
請求項6に記載の半導体加工用テープにおける前記水溶性フィルムを半導体ウェハの回路面に非加熱下で貼合した前記半導体ウェハの裏面を研削する工程(a)と、
前記半導体加工用テープにおける前記水溶性フィルムに表面保護テープ側から放射線を照射して、水溶性フィルムを硬化させる工程(FC)と、
前記半導体ウェハを、リングフレームを介して、ダイシングテープに支持固定する工程(b)と、
前記半導体加工用テープにおける表面保護テープを硬化後の前記水溶性フィルムから剥離して、該水溶性フィルムを露出させる工程(c)と、
前記硬化後の水溶性フィルムに前記半導体ウェハの切断予定領域に沿ってレーザーを照射して切断し、溝を設ける工程(d)と、
工程(d)で切断された前記水溶性フィルム側から前記半導体ウェハをプラズマ処理して、前記半導体ウェハを個片化する工程(e)と、
前記切断された水溶性フィルムを水で洗浄して、溶解、除去する工程(f)と、
を有する、半導体チップの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱性の水溶性フィルム、半導体加工用テープ及び半導体チップの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
各種製品(半製品を含む。)やその材料は、通常、被処理条件や用途等に応じた耐熱性が求められる。例えば、各種製品やその材料は、プラズマ(プラズマガス)又はレーザーを用いて、表面改質や、エッチング等の各種加工をするプラズマ処理又はレーザー処理等が行われることがある。その一例として、半導体チップの表層に機能性を付与する手段として、特定のガス中でプラズマを発生させて半導体チップ(IC)の表面改質を行うプラズマ処理が挙げられる。また、半導体チップの製造において、半導体ウェハを個片化(チップ化)するダイシング法として、レーザーを照射して半導体ウェハを切断するレーザーダイシング法、プラズマ化したフッ素ガスを噴射して半導体ウェハを切断するプラズマダイシング法が挙げられる。
【0003】
半導体ウェハのダイシング方法として、一般的に採用されているブレードカット法は、ブレード(ストリート、スクライブラインともいう。)幅が比較的大きく半導体ウェハを効率よく活用できない、また半導体チップに微小な欠け(チッピング)が発生しやすいといった問題がある。また、レーザーダイシング法においては、半導体ウェハを個片化するには最終的に半導体ウェハを物理的に割裂するため、チッピングの発生を効果的に抑制できるものではない。そこで、ブレードカット法やレーザーのダイシング法に代えて下記利点を有するプラズマダイシング法が採用されるようになってきた。このプラズマダイシング法は、プラズマの照射によって半導体ウェハを分割して個片化するため、チッピングの発生を効果的に抑制することができる。しかも、プラズマダイシング法は、小さな幅で、しかも直線性が高いストリートを形成できるため、半導体ウェハを効率よく活用でき、近年、急速に進展している半導体チップの薄膜化や小チップ化にも対応可能となる。
【0004】
しかし、プラズマダイシング法に限らず、プラズマ処理は、一般に、表面改質や加工処理等に効果的である反面、副作用として処理対象物の表面にダメージを与えてしまうことがある。この点はレーザー処理も同様である。そこで、レーザー処理及びプラズマ処理においては、レーザー光を照射したくない箇所及びプラズマガスに晒したくない箇所をレーザー光及びプラズマガスから効率的に保護する手段、例えばマスク部材の設置が採用されている。マスク部材を設ける方法としては、フィルム状に加工したものを貼合する方法が簡便にマスク部材を設けることができる点で有利である。
このようなフィルム状のマスク部材を用いてプラズマダイシング法にて半導体チップを製造する方法として、例えば、半導体ウェハの表面に、水溶性材料の層を含むマスク部材を形成し、次いで、マスク部材に対してレーザーを照射してマスク部材の一部を分解除去することにより、マスク部材の一部において半導体ウェハの表面を露出させた後、プラズマエッチングによりマスク部材の一部から露出した半導体ウェハを切断して、半導体ウェハを半導体チップに分割する方法が提案されている(特許文献1参照。)。また、特許文献2には、プラズマダイシング法を適用した半導体チップの製造方法に用いるフィルム状のマスク部材として、「紫外線硬化可能な粘着層を介して表面保護テープと水溶性フィルムを積層したフィルムであって、前記水溶性フィルムが水溶性ポリマーの部分けん化により製膜され、常温の水には溶解せず60℃~100℃の温水に可溶であることを特徴とするフィルム」が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特表2014-523112号公報
特開2010-165963号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、マスク部材は、マスク部材として形成された後は処理対象物に対する十分な密着性と、マスク部材としての機能を果たした後には工程簡略化のため処理対象物から簡便(容易)に除去できる除去性(易剥離性ともいう。)とを両立できることが求められる。ここで、マスク部材の除去性を高める手段としてマスク部材の水溶性化が有効である。しかし、半導体ウェハ等の処理対象物の表面は、製造工程中や使用中の湿度や熱等によるダメージを抑制するため種々のコート剤によって保護されることがある。このようなコート剤は、透水率を低減する目的で疎水性とされ、水溶性のマスク部材との相性が悪い。そのため、マスク部材を水溶性にすると、マスク部材を設置する表面が親水性を示す処理対象物に対する密着性と水洗による除去性(水洗除去性という。)を確保できるものの、マスク部材を設置する表面が疎水性を示す処理対象物には十分な密着性を示さないことがある。
【0007】
そのうえ、プラズマ処理においては、プラズマガス照射によって処理対象物は高温になるため、マスク部材の変形、流動等を抑制点から、プラズマ処理に用いられるマスク部材にはプラズマ処理に耐えうる十分な耐熱性も求められる。具体的には、プラズマガス照射により発生する熱に対して変形しにくく流動を抑えて、マスクする部分を保護するというプラズマへの適性、すなわちプラズマ耐熱性が求められる。
【0008】
また、半導体チップの製造方法におけるプラズマダイシング法に用いるマスク部材には、上記プラズマ耐熱性と、このプラズマ耐熱性よりも高度な耐熱性としてレーザー工程適性が求められる。例えば、マスク部材を用いたプラズマダイシング法においては、通常、レーザー照射によってストリートを形成するレーザーグルービング工程(レーザー処理)により、マスク部材の切断予定領域部分のみを除去した後に、ダイシング工程により、マスク部材に形成したストリート(溝)から露出した半導体ウェハにプラズマを照射(暴露)してダイシングする。そのため、プラズマダイシング法に用いるマスク部材には、プラズマ耐熱性に加えて、レーザー照射により発生する熱に対しても高度に変形しにくい耐熱性(レーザー耐熱性ということがある。)も求められる。また、半導体チップの実製造においては、工程設計の自由度を確保するため等の特有の事情によって、各工程を一気通貫して実施しないこともあり、例えば、レーザーグルービング工程とプラズマエッチング工程とを連続して実施しないこともある。このような実製造での事情にも対応可能としながらも、プラズマダイシング工程を所望のように実施するうえで、マスク部材には、レーザー照射後にも経時によるストリートの変形を抑制する耐熱性(経時耐熱性ということがある。)も求められる。このようにプラズマダイシング法に用いるマスク部材には、レーザー工程適性として、レーザー耐熱性と経時耐熱性とを併せたレーザーグルービング耐熱性が求められる。
【0009】
しかし、耐熱性の高い材料でマスク部材を形成すると、一般に、処理対象物、特にマスク部材を設置する表面が疎水性を示す処理対象物に対する密着性、更には水洗除去性が低下するというトレードオフの問題がある。
【0010】
本発明は、疎水性表面に対しても十分な密着性と優れた水洗除去性とを両立しながらも高い耐熱性をも示すマスク部材として好適な水溶性フィルムを提供することを課題とする。具体的には、本発明は、疎水性表面に対しても十分な密着性と優れた水洗除去性とを両立しながらもプラズマ耐熱性をも示すマスク部材として好適な水溶性フィルムを提供することを課題とし、本発明の好適な一態様においては、疎水性表面に対しても十分な密着性と優れた水洗除去性とを両立しながらもプラズマ耐熱性及びレーザーグルービング耐熱性をも示すマスク部材として好適な水溶性フィルムを提供することを課題とする。
また、本発明は、上記優れた特性を示す水溶性フィルムを有する半導体加工テープ、及びこの半導体加工テープを用いた半導体チップの製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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