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公開番号2025133377
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-11
出願番号2024031288
出願日2024-03-01
発明の名称光ファイバおよび光通信システム
出願人個人,古河電気工業株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G02B 6/02 20060101AFI20250904BHJP(光学)
要約【課題】より高機能または多機能な光ファイバおよび光通信システムを提供すること。
【解決手段】光ファイバは、クラッド部と、前記クラッド部の内部に配置されたコア部と、を備え、前記クラッド部は、前記コア部を取り囲むように同心状に配置され、それぞれが内側にフォトニックバンドギャップを形成する、複数の構造部を有し、前記複数の構造部が形成するフォトニックバンドギャップの波長帯の波長は互いに異なる。前記コア部は空孔でもよい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
クラッド部と、
前記クラッド部の内部に配置されたコア部と、
を備え、
前記クラッド部は、前記コア部を取り囲むように同心状に配置され、それぞれが内側にフォトニックバンドギャップを形成する、複数の構造部を有し、
前記複数の構造部が形成するフォトニックバンドギャップの波長帯の波長は互いに異なる
光ファイバ。
続きを表示(約 860 文字)【請求項2】
前記コア部は空孔である
請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項3】
前記複数の構造部は、第1フォトニックバンドギャップを形成する第1構造部と、前記第1構造部を取り囲み、第2フォトニックバンドギャップを形成する第2構造部を含んでおり、
前記第2フォトニックバンドギャップの波長帯は、前記第1フォトニックバンドギャップの波長帯よりも波長が短い
請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項4】
前記複数の構造部のそれぞれは、周期的に配置された複数の空孔を有する
請求項1に記載の光ファイバ。
【請求項5】
前記複数の構造部は、第1フォトニックバンドギャップを形成する第1構造部と、前記第1構造部を取り囲み、第2フォトニックバンドギャップを形成する第2構造部を含んでおり、
前記第2構造部に配置された複数の空孔の間隔は、前記第1構造部に配置された複数の空孔の間隔よりも小さい
請求項4に記載の光ファイバ。
【請求項6】
請求項1に記載された光ファイバと、
複数の光送信部を有し、前記複数の光送信部のそれぞれが、前記光ファイバの前記フォトニックバンドギャップのそれぞれの波長帯に含まれる波長を有する光を前記光ファイバに出力する光送信機と、
前記光ファイバを伝送した複数の前記光のそれぞれを受信する複数の光受信部を有する光受信機と、
を備える
光通信システム。
【請求項7】
前記複数の光受信部のうちいずれかの光受信部は、受信した前記光の光エネルギーを電力に変換し、前記複数の光受信部のうちの他のいずれかの光受信部に供給する
請求項6に記載の光通信システム。
【請求項8】
前記電力を供給する前記光受信部が受信する前記光の波長は、前記電力が供給される前記光受信部が受信する前記光の波長よりも短い
請求項7に記載の光通信システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、光ファイバおよび光通信システムに関する。
続きを表示(約 1,300 文字)【背景技術】
【0002】
光ファイバとして、クラッド部に屈折率の周期的な構造が形成されており、当該周期的構造にて光をブラッグ反射させてコア部に閉じ込めることによって、当該光を伝播するタイプの光ファイバが知られている(特許文献1)。このような光ファイバは、フォトニックバンドギャップファイバとも呼ばれ、周期的構造によってコア部の部分に所定の波長帯のフォトニックバンドギャップが形成される。この波長帯は、周期的構造の周期と略同じ波長を含んでいる。この種の光ファイバは、コア径が通常のシングルモード光ファイバのコア径よりも大きく、たとえば3倍程度大きいことが特徴的である。
【0003】
特に、この種の光ファイバであって、コア部が空孔である光ファイバはホロコアファイバとも呼ばれている。ホロコアファイバは、コア部が空気からなるため、光の伝播速度が速いというメリットがある。具体的には、光の伝播速度vは、cを真空中の光の速度、nを伝播媒質の屈折率としてv=c/nで表される。したがって、コア部が空気であるとnは略1であり、コア部がガラスであるとnはたとえば約1.5であるから、ホロコアファイバではコア部がガラスからなる光ファイバの約1.5倍の伝播速度を実現できる。
【0004】
また、ホロコアファイバは、ハイパワーの光を伝送しても光ファイバの焼損、劣化、ファイバヒューズなどが起こりにくいというメリットがある。そのため、ホロコアファイバは、光エネルギーを伝送するPWoF(Power over Fiber)への適用が検討されている。
【0005】
さらに、空気はガラスに比べ極めて線形性に優れているため、ホロコアファイバでは、伝播する光が高いエネルギーを有していても伝送波形の劣化(波形の変形)はほとんど無い。そのため、ホロコアファイバは、アナログ信号伝播(RoF :Radio over Fiber)への適用可能性が極めて高い。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2011-158619号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
この種の光ファイバは、近年実用化の検討が進んでおり、より高機能または多機能なものが要求されている。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、その目的は、より高機能または多機能な光ファイバおよび光通信システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の一態様は、クラッド部と、前記クラッド部の内部に配置されたコア部と、を備え、前記クラッド部は、前記コア部を取り囲むように同心状に配置され、それぞれが内側にフォトニックバンドギャップを形成する、複数の構造部を有し、前記複数の構造部が形成するフォトニックバンドギャップの波長帯の波長は互いに異なる光ファイバである。
【0010】
前記コア部は空孔でもよい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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