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公開番号2025125382
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-27
出願番号2024021415
出願日2024-02-15
発明の名称燃料電池の発電制御システム
出願人本田技研工業株式会社
代理人個人,個人,個人,個人,個人
主分類H01M 8/04 20160101AFI20250820BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】複数の燃料電池システムのいずれかにおいて出力制限が生じた場合に、小さな計算負荷で効率よく各燃料電池システムの目標発電量を決定することができる燃料電池の発電制御システムを提供する。
【解決手段】燃料電池の発電制御システム1は、燃料ガスと酸化剤ガスの反応により発電することが可能な燃料電池41をそれぞれ備える複数の燃料電池システム4と、複数の燃料電池システム4に対する要求発電量を取得する要求発電量取得部21と、複数の燃料電池システム4の各々の燃料電池41における出力制限値を取得する制限値取得部22と、複数の燃料電池システム4の各々における目標発電量を決定する発電量決定部23と、を備え、発電量決定部23は、要求発電量と出力制限値に基づき目標発電量を決定する。
【選択図】図3


特許請求の範囲【請求項1】
燃料ガスと酸化剤ガスの反応により発電することが可能な燃料電池をそれぞれ備える複数の燃料電池システムと、
前記複数の燃料電池システムに対する要求発電量を取得する要求発電量取得部と、
前記複数の燃料電池システムの各々の前記燃料電池における出力制限値を取得する制限値取得部と、
前記複数の燃料電池システムの各々における目標発電量を決定する発電量決定部と、を備え、
前記発電量決定部は、前記要求発電量と前記出力制限値に基づき前記目標発電量を決定する、
燃料電池の発電制御システム。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記制限値取得部は、前記出力制限値として、各々の前記燃料電池における出力の上限値である上限電力値と出力の下限値である下限電力値を取得し、
前記発電量決定部は、各々の前記燃料電池における前記上限電力値と前記下限電力値の差を発電可能幅として算出した後、各々の前記燃料電池における前記発電可能幅が全ての前記燃料電池における前記発電可能幅の合計に占める割合を各々の前記燃料電池の発電可能割合として算出し、前記要求発電量と前記発電可能割合に基づき、前記複数の燃料電池システムの各々における前記目標発電量を決定する
ことを特徴とする、請求項1に記載の燃料電池の発電制御システム。
【請求項3】
前記発電量決定部は、前記要求発電量から全ての前記燃料電池における前記下限電力値の合計値を減算した値に、各々の前記燃料電池における前記発電可能割合を乗算した値を、各々の前記燃料電池に対する分配発電量として算出し、各々の前記燃料電池における前記下限電力値と前記分配発電量を加算した値を、前記複数の燃料電池システムの各々における目標発電量とする
ことを特徴とする、請求項2に記載の燃料電池の発電制御システム。
【請求項4】
燃料ガスと酸化剤ガスの反応により発電することが可能な燃料電池をそれぞれ備える複数の燃料電池システムと、
前記複数の燃料電池システムに対する要求発電量を取得する要求発電量取得手段と、
前記複数の燃料電池システムの各々の前記燃料電池における出力制限値を取得する制限値取得手段と、
前記複数の燃料電池システムの各々における目標発電量を決定する発電量決定手段と、を有する燃料電池の発電制御システムの制御方法であって、
前記発電量決定手段は、前記要求発電量と前記出力制限値に基づき前記目標発電量を決定する制御を実行する、
燃料電池の発電制御システムの制御方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の燃料電池システムに対し、故障時にも小さな計算負荷で効率よく各燃料電池システムの目標発電量を決定することが可能な燃料電池の発電制御システムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
近年、より多くの人が手ごろで信頼でき、持続可能かつ先進的なエネルギーへのアクセスを確保できるようにするため、エネルギーの効率化に貢献する燃料電池に関する研究開発が行われている。
【0003】
燃料電池を動力源の1つとする燃料電池車両においては、複数の燃料電池システムを搭載し、要求される電力に応じて複数の燃料電池システムを同時に稼働させることで高出力を得るものがある。このような車両においては、複数の燃料電池システムの各々の運転タイミングや出力を調整することで、発電効率の向上を図る技術が開発されている。
【0004】
例えば特許文献1では、要求電力に応じて稼働させる燃料電池システムの数を変化させるとともに、複数の燃料電池システムを同時に稼働させる場合には、例えばいくつかの燃料電池システムを最適効率付近の出力で稼働させる一方で、他の燃料電池システムは安定して発電できる最小出力付近で稼働させるというように、燃料電池システム間の出力を異ならせることで、システム全体としての発電効率を最適化しようとする技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2022-034394号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述した従来技術のように、複数の燃料電池システムをそれぞれ異なる出力で運転させるシステムにおいては、燃料電池システムごとに劣化の度合に差が生じ、結果としてシステム全体の寿命が短くなったり、メンテナンスの頻度が増加したりといった問題が生じ得る。そこで、燃料電池システム間の劣化を均等化させるという観点で、各燃料電池システム間の出力を可能な限り均等化するということが試みられている。この場合、例えば、燃料電池システム全体に対する要求発電量Pに対し、稼働させる燃料電池システムN基の各々の目標発電量をP/Nに設定することで、出力の均等化が図られる。
【0007】
ここで、通常、燃料電池システムでは、運転時の出力(発電量)に下限値と上限値が設けられ、その制限値の範囲内で運転させるように制御が行われる。出力の下限値(下限電力値)は、燃料電池システムの設計によって定まる劣化特性等によって決定され、通常、システムの寿命を通して大きく変化しない。一方、出力の上限値(上限電力値)は、正常時であっても燃料電池の温度等に応じて変化し得るほか、燃料電池の劣化や故障によって大きく低下し得る。
【0008】
要求発電量を複数の燃料電池システムの各々に均等分配する発電システムの場合、例えば故障の発生等により、ある燃料電池システムの上限電力値が均等分配された目標発電量を下回ってしまった場合に、超過分の発電量を他の燃料電池システムに再分配する制御が必要となる。
【0009】
図7は、要求発電量を均等分配する発電システムにおける故障時の再分配制御の一例を説明する図である。この例では、4基の燃料電池システム(FCS1~4)が同時に用いられる。要求発電量は4基で均等分配されるため、1基あたりに要求発電量の25%が目標発電量として割り当てられるが、4基のうちの2基(FCS1とFCS2)において、上限電力値が正常時よりも低下し、目標発電量を下回っている。この場合、均等分配が不可能となるため、再分配の制御が実行され、上限電力値を超過した分の発電量が、残りの2基(FCS3とFCS4)に均等分配される。その結果、FCS3に割り当てられた目標発電量が上限電力値を上回ってしまったため、再度、再分配の制御が実行され、超過分の発電量がFCS4に分配されることとなる。
【0010】
このように、複数の燃料電池システム間で要求発電量を均等分配するような制御を実行する発電システムでは、複数の燃料電池システムのいずれかで故障や劣化等により上限電力値が低下したときに、要求発電量の均等分配ができなくなる場合がある。そして、上限電力値を超過した分の発電量を他の燃料電池システムに再分配する制御においては、用いられる燃料電池システムの基数、出力制限された燃料電池システムの基数、出力制限の程度などによって、再分配の制御が煩雑化して計算負荷が増大するという問題があった。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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