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公開番号2025122969
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-22
出願番号2024018742
出願日2024-02-09
発明の名称スタビライザ用ブラケットおよびスタビライザ装置
出願人日本発條株式会社
代理人弁理士法人高橋・林アンドパートナーズ
主分類B60G 21/055 20060101AFI20250815BHJP(車両一般)
要約【課題】スタビライザ用ブラケットの強度を向上させる。
【解決手段】スタビライザ用ブラケットは、ブッシュを第1方向と交差する第2方向に挟み圧縮した状態で保持する第1部材および第2部材を備え、第1部材は、ブッシュに当接する当接部と、当接部から第1方向および第2方向と交差する第3方向に延在する第1接続板部と、第1接続板部に設けられる貫通孔と、を有し、第2部材は、ブッシュを収容可能な凹部と、ブッシュに対して第3方向に延在し、第1接続板部と重なり合う第2接続板部と、第2接続板部に設けられ、貫通孔に挿通するように加締められた加締め部と、を有し、貫通孔の内周面は、第2方向に延びるストレート面と、第1接続板部の表面に対して傾斜する傾斜面と、を有する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
第1方向に延在する車両用スタビライザが嵌合される嵌合孔を有するブッシュを保持し、車体フレームに取り付けられるスタビライザ用ブラケットであって、
前記ブッシュを前記第1方向と交差する第2方向に挟み圧縮した状態で保持する第1部材および第2部材を備え、
前記第1部材は、前記ブッシュに当接する当接部と、前記当接部から前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に延在する第1接続板部と、前記第1接続板部に設けられる貫通孔と、を有し、
前記第2部材は、前記ブッシュを収容可能な凹部と、前記ブッシュに対して前記第3方向に延在し、前記第1接続板部と重なり合う第2接続板部と、前記第2接続板部に設けられ、前記貫通孔に挿通するように加締められた加締め部と、を有し、
前記貫通孔の内周面は、前記第2方向に延びるストレート面と、前記第1接続板部の表面に対して傾斜する傾斜面と、を有し、
前記加締め部は、前記ストレート面に沿って延びるストレート部と、前記傾斜面において係止する係止部と、を有し、
前記傾斜面における孔径φD1(mm)と、前記ストレート面における孔径φD2(mm)と、前記ストレート面の前記第3方向における長さL1(mm)と、を用いて表される破壊荷重W1は、以下の式(1)で表され、かつ式(2)~式(5)を満たす、スタビライザ用ブラケット。
W=a{(φD1-φD2)×L1}

+b{(φD1-φD2)×L1}+c (1)
但し、係数a、係数b、定数c、耐荷重W2のそれぞれの範囲は、以下の通りである。
a=-233225<a<-70334 (2)
b=112363<b<326155 (3)
c=-104232<c<-35052 (4)
W2≧7700N (5)
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記傾斜面における孔径φD1は、前記傾斜面における前記係止部の下端部における孔径である、請求項1に記載のスタビライザ用ブラケット。
【請求項3】
前記第1接続板部において、前記第2接続板部と向かい合う重合面を有し、
前記ストレート面の長さL1は、前記重合面の端部から前記傾斜面の端部までの長さである、請求項1に記載のスタビライザ用ブラケット。
【請求項4】
前記傾斜面の前記第1接続板部の表面に対する角度は、1°以上4°以下である、請求項1に記載のスタビライザ用ブラケット。
【請求項5】
第1方向に延在する車両用スタビライザが嵌合される嵌合孔を有するブッシュを保持し、車体フレームに取り付けられるスタビライザ用ブラケットの設計方法であって、
前記ブッシュを前記第1方向と交差する第2方向に挟み圧縮した状態で保持する第1部材および第2部材を備え、
前記第1部材は、前記ブッシュに当接する当接部と、前記当接部から前記第1方向および前記第2方向と交差する第3方向に延在する第1接続板部と、前記第1接続板部に設けられる貫通孔と、を有し、
前記第2部材は、前記ブッシュを収容可能な凹部と、前記ブッシュに対して前記第3方向に延在し、前記第1接続板部と重なり合う第2接続板部と、前記第2接続板部に設けられ、前記貫通孔に挿通するように加締められた加締め部と、を有し、
前記貫通孔の内周面は、前記第2方向に延びるストレート面と、前記第1接続板部の表面に対して傾斜する傾斜面と、を有し、
前記加締め部は、前記ストレート面に沿って延びるストレート部と、前記傾斜面において係止する係止部と、を有し、
以下の式(1)で表される破壊荷重W1が、式(2)~式(5)を満たすように、前記傾斜面における孔径φD1(mm)と、前記ストレート面における孔径φD2(mm)と、前記ストレート面の前記第3方向における長さL1(mm)とを設定する、スタビライザ用ブラケットの設計方法。
W=a{(φD1-φD2)×L1}

+b{(φD1-φD2)×L1}+c (1)
但し、係数a、係数b、定数c、耐荷重W2のそれぞれの範囲は、以下の通りである。
a=-233225<a<-70334 (2)
b=112363<b<326155 (3)
c=-104232<c<-35052 (4)
W2≧7700N (5)
【請求項6】
式(1)で表される破壊荷重W1が、式(2)~式(5)を満たすように、前記傾斜面における孔径φD1(mm)と、前記ストレート面における孔径φD2(mm)と、前記ストレート面の前記第3方向における長さL1(mm)とを設定することは、
前記孔径φD2の長さを設定し、
前記孔径φD2の長さ及び式(2)~式(4)に基づいて、式(1)における係数a、係数b、及び定数cのそれぞれを設定し、
前記孔径φD1及び前記長さL1の条件を設定し、
係数a、係数b、及び定数cのそれぞれが設定された式(1)と、式(2)との関係に基づいて(φD1-φD2)×L1の範囲を算出し、
前記孔径φD1及び前記長さL1の範囲を設定し、
設定された前記孔径φD1、前記孔径φD2、及び前記長さL1に基づいて(φD1-φD2)×L1を計算することによって、前記破壊荷重W1が耐荷重W2以上であるか判定する、請求項5に記載のスタビライザ用ブラケットの設計方法。
【請求項7】
係数a、係数b、及び定数cのそれぞれが設定された式(1)において、前記孔径φD1、前記孔径φD2、及び前記長さL1の条件における前記破壊荷重W1を予測する、請求項6に記載のスタビライザ用ブラケットの設計方法。
【請求項8】
前記傾斜面における前記孔径φD1は、前記傾斜面における前記係止部の下端部と接する位置における孔径である、請求項6に記載のスタビライザ用ブラケットの設計方法。
【請求項9】
前記第1接続板部において、前記第2接続板部と向かい合う重合面を有し、
前記ストレート面の長さL1は、前記重合面の端部から前記傾斜面の端部までの長さである、請求項6に記載のスタビライザ用ブラケットの設計方法。
【請求項10】
前記傾斜面の角度は、前記第1接続板部の表面に対して、1°以上4°以下である、請求項6に記載のスタビライザ用ブラケットの設計方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明の一実施形態は、スタビライザ用ブラケット、スタビライザ用ブラケットの設計方法、スタビライザ用ブラケットの製造方法、およびスタビライザ装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、スタビライザ装置は、自動車等の車両の振動時に発生する車体のロール運動を抑制するためのものであり、車両の走行時に発生する振動を低減する機能、車両のロール運動を抑制する機能、車体の左右バランスを維持して走行安定性を向上させる機能等を発揮する。
【0003】
特許文献1には、車両用スタビライザが嵌合される嵌合孔を有するブッシュを保持し、車体フレームに取り付けられるスタビライザ用ブラケットについて開示されている。スタビライザ用ブラケットは、ブッシュを収容可能な凹部を有する上ブラケットと、ブッシュに当接する下ブラケットとによってブッシュを挟んで圧縮している。また、上ブラケットおよび下ブラケットの各々に設けられたフランジには貫通孔が設けられており、下ブラケットの貫通孔に、上ブラケットの貫通孔の周縁部に設けられたリベット部を加締めることにより、上ブラケットと下ブラケットとを一体的に固定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
米国特許出願公開第2018/0141402号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
スタビライザ用ブラケットの加締め構造には、車両に組み付けるまでに破壊されないことが要求される。そのため、スタビライザ用ブラケットの加締め構造の強度が高いことが求められる。しかしながら、スタビライザ用ブラケットの加締め構造の強度は加締め構造を形成した後、破壊試験を行わなければ検証することができない。そのため、破壊荷重を予測可能なスタビライザ用ブラケットの設計方法が求められている。
【0006】
本発明の一実施形態では、スタビライザ用ブラケットの加締め構造の強度を向上させることを目的の一つとする。または、破壊荷重を予測可能なスタビライザ用ブラケットの設計方法を提供することを目的の一つとする。または、スタビライザ用ブラケットの製造方法を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態において、スタビライザ用ブラケットは、第1方向に延在する車両用スタビライザが嵌合される嵌合孔を有するブッシュを保持し、車体フレームに取り付けられるスタビライザ用ブラケットであって、ブッシュを第1方向と交差する第2方向に挟み圧縮した状態で保持する第1部材および第2部材を備え、第1部材は、ブッシュに当接する当接部と、当接部から第1方向および第2方向と交差する第3方向に延在する第1接続板部と、第1接続板部に設けられる貫通孔と、を有し、第2部材は、ブッシュを収容可能な凹部と、ブッシュに対して第3方向に延在し、第1接続板部と重なり合う第2接続板部と、第2接続板部に設けられ、貫通孔に挿通するように加締められた加締め部と、を有し、貫通孔の内周面は、第2方向に延びるストレート面と、第1接続板部の表面に対して傾斜する傾斜面と、を有し、加締め部は、ストレート面に沿って延びるストレート部と、傾斜面において係止する係止部と、を有し、傾斜面における孔径φD1(mm)と、ストレート面における孔径φD2(mm)と、ストレート面の第3方向における長さL1(mm)と、を用いて表される破壊荷重W1は、以下の式(1)で表され、かつ式(2)~式(5)を満たす。
W=a{(φD1-φD2)×L1}

+b{(φD1-φD2)×L1}+c (1)
但し、係数a、係数b、定数c、耐荷重W2のそれぞれの範囲は、以下の通りである。
a=-233225~-70334 (2)
b=112363~326155 (3)
c=-104232~-35052 (4)
W2≧7700N (5)
【0008】
上記スタビライザ用ブラケットにおいて、傾斜面における孔径φD2は、傾斜面における係止部の下端部における孔径である。
【0009】
上記スタビライザ用ブラケットにおいて、第1接続板部において、第2接続板部と向かい合う重合面を有し、ストレート面の長さL1は、重合面の端部から前記傾斜面の端部までの長さである。
【0010】
上記スタビライザ用ブラケットにおいて、傾斜面の第1接続板部の表面に対する角度は、1°以上4°以下である。
(【0011】以降は省略されています)

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