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公開番号2025121478
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-20
出願番号2024016886
出願日2024-02-07
発明の名称異物吸引装置
出願人国立大学法人東北大学
代理人個人
主分類A61M 1/00 20060101AFI20250813BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】一人であっても、安定した吸引力で気道中の異物を除去することができる異物吸引装置を提供する。
【解決手段】マスク11が、気道中に異物2が詰まった要救助者1の口を覆うよう構成されている。吸引手段12が、足で操作してマスク11の内側の空気を吸引可能に設けられている。吸引手段12は、一端がマスク11の内側に連通した通気管21と、通気管21の他端が接続され、通気管21を通してマスク11の内側の空気を吸引可能な足踏み式の吸引器22とを有することが好ましい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
要救助者の気道中の異物を除去するための異物吸引装置であって、
前記要救助者の口を覆うマスクと、
足で操作して前記マスクの内側の空気を吸引可能に設けられた吸引手段とを、
有することを特徴とする異物吸引装置。
続きを表示(約 200 文字)【請求項2】
前記吸引手段は、一端が前記マスクの内側に連通した通気管と、前記通気管の他端が接続され、前記通気管を通して前記マスクの内側の空気を吸引可能な足踏み式の吸引器とを有することを特徴とする請求項1記載の異物吸引装置。
【請求項3】
前記異物および/または前記要救助者の気道に、液体または粉末を噴射する噴射手段を有することを特徴とする請求項1または2記載の異物吸引装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、異物吸引装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
日本は、餅や米といった独特な食文化の影響もあり、世界で最も、気道中の異物閉塞による窒息死亡者の多い国である。近年の日本での窒息による年間死亡者数は約1万人であるが、後遺症が残った事例などを含めると、潜在的な発生事例はさらに多いといえる。また、窒息は、高齢者での発生が多いが、特に嚥下障害の既往や原因となる疾患背景を有する高齢者での発生率が高く、自宅や病院、介護施設などでの発生が多くなっている。
【0003】
病院等で窒息が発生した場合には、救急資格保持者である医師や看護師など、窒息対応に関する訓練を受けている者により、マギール鉗子を用いて気道中の異物を除去したり、カテーテルを用いて気道中の異物を吸引したり(例えば、特許文献1参照)することができるが、実際にはそれ以外の場所等で窒息が発生することも多く、その場合には救急蘇生処置に困難が生じている。窒息の発生から約4分を過ぎると、高次脳機能障害などの後遺症が残るとされていることから、窒息に対する応急的処置の実効性の向上が求められている。
【0004】
従来、窒息の原因となる気道中の異物を除去する応急的な方法のうち、容易に行うことができ、最も普及している方法として、背部叩打法がある。しかし、背部叩打法を行った症例のうち、半数以上が蘇生に失敗したとの報告があり(非特許文献1参照)、臨床的なエビデンスは乏しい。そこで、より確実かつ迅速に、気道中の異物を除去できる装置として、家庭用の掃除機を利用して異物を吸引するもの(例えば、特許文献2乃至4参照)や、シリンダーとピストンとから成る吸引ポンプを有するもの(例えば、特許文献5参照)が開発されている。また、既に市販されているものとして、マスク型の手動ポンプによる吸引器「Dechoker(商標)」(例えば、非特許文献2参照)、「LifeVac(商標)」(例えば、非特許文献3参照)がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2018-180355号公報
特開2003-111767号公報
特開2006-297040号公報
特許第5240639号公報
特開2001-128986号公報
【非特許文献】
【0006】
Jerome R. Hoffman, “Treatment of Foreign Body Obstruction of the Upper Airway”, West. J. Med., 1982 Jan., Vol. 136, 1, p.11-22
Dechokerのホームページ、[online]、[令和6年1月17日検索]、インターネット〈URL: https://www.dechoker.com/〉
LIFEVAC JAPANのホームページ、[online]、[令和6年1月17日検索]、インターネット〈URL: https://www.lifevac-japan.com/〉
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献2乃至4に記載の掃除機を利用した装置では、掃除機が大きく嵩張るため、掃除機を操作する人と窒息している要救助者を支える人の少なくとも二人以上が必要であり、一人では使いにくいという課題があった。また、電源も必要であるため、使用できる場所が限られてしまうという問題もあった。特許文献5に記載のシリンダーとピストンとから成る吸引ポンプを有する装置では、電源は不要であるが、シリンダーを押さえてピストンを動かす必要があるため、吸引ポンプの操作をする人と要救助者を支える人の少なくとも二人以上が必要であり、やはり一人では使いにくいという課題があった。
【0008】
非特許文献2乃至3に記載の市販の吸引器でも、電源は不要であるが、片手で手動ポンプを操作しながら、もう一方の手で要救助者の口元にマスクを密着させる必要があるため、手動ポンプの操作をする人と要救助者を支える人の少なくとも二人以上が必要であり、やはり一人では使いにくいという課題があった。また、吸引のたびにマスクを口から外す必要があるため、吸引力が安定しないという課題もあった。
【0009】
本発明は、このような課題に着目してなされたもので、一人であっても、安定した吸引力で気道中の異物を除去することができる異物吸引装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係る異物吸引装置は、要救助者の気道中の異物を除去するための異物吸引装置であって、前記要救助者の口を覆うマスクと、足で操作して前記マスクの内側の空気を吸引可能に設けられた吸引手段とを、有することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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