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公開番号2025120959
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-18
出願番号2025094766,2024543049
出願日2025-06-06,2024-03-28
発明の名称触媒、触媒の製造方法及びビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法
出願人三菱瓦斯化学株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類B01J 23/46 20060101AFI20250808BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】優れたビス(アミノメチル)シクロヘキサン(BAC)選択率を発現する触媒等を提供する。
【解決手段】
水素化能を有する、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを製造するための触媒であって、
前記触媒に対して、下記のアンモニア昇温脱離法により測定される脱離ピーク量が、0.020mmol/g-cat以下である、触媒。
(アンモニア昇温脱離法)
150mgの前記触媒に対して、Heガスを、500℃、ガス流量20sccmで30分接触させる。次いで、前記触媒に対して、5体積%のNH3と残部Heとの混合ガスを、50℃、ガス流量20sccmで10分接触させる。その後、前記触媒に対して、Heガスを、ガス流量20sccmで接触させる間、10℃/minで昇温させ、脱離ピークを熱伝導度検出器で検出する。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
水素化能を有する、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを製造するための触媒であって、
前記触媒に対して、下記のアンモニア昇温脱離法により測定される脱離ピーク量が、0.020mmol/g-cat以下である、触媒。
(アンモニア昇温脱離法)
150mgの前記触媒に対して、Heガスを、500℃、ガス流量20sccmで30分接触させる。次いで、前記触媒に対して、5体積%のNH
3
と残部Heとの混合ガスを、50℃、ガス流量20sccmで10分接触させる。その後、前記触媒に対して、Heガスを、ガス流量20sccmで接触させる間、10℃/minで昇温させ、脱離ピークを熱伝導度検出器で検出する。
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記触媒が、触媒成分と当該触媒成分を担持する担体とを含み、
前記触媒成分が、Ruを含む、請求項1に記載の触媒。
【請求項3】
前記触媒中のRu含有量が、前記触媒100質量%に対して、0.1~10.0質量%であり、
前記触媒中のNa含有量が、前記触媒100質量%に対して、0.1~10.0質量%である、請求項2に記載の触媒。
【請求項4】
前記担体がアルミナを含む、請求項3に記載の触媒。
【請求項5】
請求項1に記載の触媒の製造方法であって、
触媒成分と担体とを反応させて第1の反応物を得る工程(a)と、
前記第1の反応物にアルカリ金属を添加して第2の反応物を得る工程(b)と、
を含む、触媒の製造方法。
【請求項6】
前記第2の反応物を還元して第3の反応物を得る工程(c)を更に含み、
前記第3の反応物に対して、前記アンモニア昇温脱離法により測定される脱離ピーク量が、0.020mmol/g-cat以下である、請求項5に記載の触媒の製造方法。
【請求項7】
前記工程(c)が、160~360℃の温度下で行われる、請求項6に記載の触媒の製造方法。
【請求項8】
前記工程(a)が、Ru原料溶液を担体に吸着させた後、乾燥させ、塩基性水溶液と接触させることを含む、請求項5に記載の触媒の製造方法。
【請求項9】
前記アルカリ金属が、Na、K及びLiからなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項5に記載の触媒の製造方法。
【請求項10】
水素化能を有する触媒の存在下、キシリレンジアミンと水素とを連続的に接触させることにより、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得る水素化工程を含み、
前記触媒に対して、下記のアンモニア昇温脱離法により測定される脱離ピーク量が、0.020mmol/g-cat以下である、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
(アンモニア昇温脱離法)
150mgの前記触媒に対して、Heガスを、500℃、ガス流量20sccmで30分接触させる。次いで、前記触媒に対して、5体積%のNH
3
と残部Heとの混合ガスを、50℃、ガス流量20sccmで10分接触させる。その後、前記触媒に対して、Heガスを、ガス流量20sccmで接触させる間、10℃/minで昇温させ、脱離ピークを熱伝導度検出器で検出する。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、触媒、触媒の製造方法及びビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法に関する。
続きを表示(約 3,000 文字)【背景技術】
【0002】
ビス(アミノメチル)シクロヘキサン(以下「BAC」ともいう。)は、ポリアミドやビス(イソシアナートメチル)シクロヘキサンなどの原料として工業的に重要な化合物である。BACは、例えば、キシリレンジアミンの接触水素化によって得ることができる。かかる接触水素化について、例えば、特許文献1において、触媒成分であるルテニウム/アルミナに助剤であるアルカリ金属改質剤を添加して調製した触媒を接触水素化に用いることが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
中国特許出願公開第112473663号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の触媒によれば、選択率が向上するものとされているものの、近時は更に高い触媒性能が指向される傾向にあり、したがって更なる改善の余地がある。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、優れたBAC選択率を発現する触媒等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らは、鋭意検討した結果、所定の物性を有する触媒により、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、以下の態様を包含する。
[1]
水素化能を有する、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを製造するための触媒であって、
前記触媒に対して、下記のアンモニア昇温脱離法により測定される脱離ピーク量が、0.020mmol/g-cat以下である、触媒。
(アンモニア昇温脱離法)
150mgの前記触媒に対して、Heガスを、500℃、ガス流量20sccmで30分接触させる。次いで、前記触媒に対して、5体積%のNH
3
と残部Heとの混合ガスを、50℃、ガス流量20sccmで10分接触させる。その後、前記触媒に対して、Heガスを、ガス流量20sccmで接触させる間、10℃/minで昇温させ、脱離ピークを熱伝導度検出器で検出する。
[2]
前記触媒が、触媒成分と当該触媒成分を担持する担体とを含み、
前記触媒成分が、Ruを含む、[1]に記載の触媒。
[3]
前記触媒中のRu含有量が、前記触媒100質量%に対して、0.1~10.0質量%であり、
前記触媒中のNa含有量が、前記触媒100質量%に対して、0.1~10.0質量%である、[1]又は[2]に記載の触媒。
[4]
前記担体がアルミナを含む、[2]又は[3]に記載の触媒。
[5]
[1]~[4]のいずれかに記載の触媒の製造方法であって、
触媒成分と担体とを反応させて第1の反応物を得る工程(a)と、
前記第1の反応物にアルカリ金属を添加して第2の反応物を得る工程(b)と、
を含む、触媒の製造方法。
[6]
前記第2の反応物を還元して第3の反応物を得る工程(c)を更に含み、
前記第3の反応物に対して、前記アンモニア昇温脱離法により測定される脱離ピーク量が、0.020mmol/g-cat以下である、[5]に記載の触媒の製造方法。
[7]
前記工程(c)が、160~360℃の温度下で行われる、[6]に記載の触媒の製造方法。
[8]
前記工程(a)が、Ru原料溶液を担体に吸着させた後、乾燥させ、塩基性水溶液と接触させることを含む、[5]~[7]のいずれかに記載の触媒の製造方法。
[9]
前記アルカリ金属が、Na、K及びLiからなる群より選択される少なくとも1種を含む、[5]~[7]のいずれかに記載の触媒の製造方法。
[10]
水素化能を有する触媒の存在下、キシリレンジアミンと水素とを連続的に接触させることにより、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンを得る水素化工程を含み、
前記触媒に対して、下記のアンモニア昇温脱離法により測定される脱離ピーク量が、0.020mmol/g-cat以下である、ビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
(アンモニア昇温脱離法)
150mgの前記触媒に対して、Heガスを、500℃、ガス流量20sccmで30分接触させる。次いで、前記触媒に対して、5体積%のNH
3
と残部Heとの混合ガスを、50℃、ガス流量20sccmで10分接触させる。その後、前記触媒に対して、Heガスを、ガス流量20sccmで接触させる間、10℃/minで昇温させ、脱離ピークを熱伝導度検出器で検出する。
[11]
前記触媒が、触媒成分と当該触媒成分を担持する担体とを含み、
前記触媒成分が、Ruを含む、[10]に記載のビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
[12]
前記触媒が、製法(A)により得られ、
前記製法(A)が、
前記触媒成分と前記担体とを反応させて第1の反応物を得る工程(a)と、
前記第1の反応物にアルカリ金属を添加して第2の反応物を得る工程(b)と、
を含む、[11]に記載のビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
[13]
前記製法(A)が、前記第2の反応物を還元して第3の反応物を得る工程(c)を更に含み、
前記第3の反応物に対して、前記アンモニア昇温脱離法により測定される脱離ピーク量が、0.020mmol/g-cat以下である、[12]に記載のビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
[14]
前記工程(c)が、160~360℃の温度下で行われる、[13]に記載のビス(アミノメチル)シクロヘキサンの製造方法。
[15]
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、優れたBAC選択率を発現する触媒等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
実施例1で得られた触媒のTPD測定結果を示すグラフである。
図1のグラフを多点ベースライン補正した結果を示すグラフである。
比較例1で得られた触媒のTPD測定結果を示すグラフである。
図3のグラフを多点ベースライン補正した結果を示すグラフである。
比較例2で得られた触媒のTPD測定結果を示すグラフである。
図5のグラフを多点ベースライン補正した結果を示すグラフである。
比較例3で得られた触媒のTPD測定結果を示すグラフである。
図7のグラフを多点ベースライン補正した結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明を実施するための形態(以下、「本実施形態」という。)について詳細に説明する。以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。本発明は、その要旨の範囲内で適宜に変形して実施できる。
(【0011】以降は省略されています)

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