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公開番号2025119353
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-14
出願番号2024014209
出願日2024-02-01
発明の名称セメント製造システム
出願人太平洋セメント株式会社
代理人デロイトトーマツ弁理士法人
主分類C04B 7/43 20060101AFI20250806BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】二酸化炭素分離回収設備において二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーを抑制することが可能なセメント製造システムを提供する。
【解決手段】セメント製造設備10は、セメント原料粉末Pを焼成するセメント焼成装置30と、この焼成により生じた排ガスGが供給され、セメント原料Mからセメント原料粉末Pを生成するセメント原料粉末生成装置40とを有する。二酸化炭素分離回収設備20は、排ガスGから二酸化炭素を吸収する吸収液Lが貯留されている吸収塔21と、吸収塔21にて二酸化炭素を吸収させた吸収液Lを加熱して二酸化炭素ガスを分離させる再生塔22とを有する。セメント原料粉末生成装置40から排出され吸収塔21に供給される排ガスG中の二酸化炭素の濃度が吸収塔21に貯留されている吸収液Lの種類に応じた所定範囲の濃度となるように、再生塔22にて分離された二酸化炭素ガスG2がセメント製造設備10の所定の箇所に供給される。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
セメント原料粉末を焼成するセメント焼成装置と、前記焼成により生じた排ガスが供給され、セメント原料から前記セメント原料粉末を生成するセメント原料粉末生成装置とを有するセメント製造設備、及び、
排ガスから二酸化炭素を吸収する吸収液が貯留されている吸収塔と、前記吸収塔にて二酸化炭素を吸収させた吸収液を加熱して二酸化炭素ガスを分離させる再生塔とを有する二酸化炭素分離回収設備を備えるセメント製造システムであって、
前記セメント原料粉末生成装置から排出され前記吸収塔に供給される排ガス中の二酸化炭素の濃度が当該吸収塔に貯留されている前記吸収液の種類に応じた所定範囲の濃度となるように、前記再生塔にて分離された二酸化炭素ガスが前記セメント製造設備の所定の箇所に供給されることを特徴とするセメント製造システム。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
前記セメント焼成装置に供給される1次燃焼用空気に対する二酸化炭素ガスの割合が所定範囲となるように、前記再生塔にて分離された二酸化炭素ガスが当該セメント焼成装置に前記1次燃焼用空気と共に供給されることを特徴とする請求項1に記載のセメント製造システム。
【請求項3】
前記セメント原料粉末生成装置は、前記セメント原料又は前記セメント原料を粉砕した前記セメント原料粉末を乾燥する原料乾燥機と、当該セメント原料粉末生成装置に供給される前記排ガスの温度を測定する第1の排ガスセンサとを有し、
前記第1の排ガスセンサが測定する前記排ガスの温度が前記セメント原料又は前記セメント原料粉末を乾燥するに適した所定範囲の温度となるように、前記再生塔にて分離された二酸化炭素ガスが前記排ガスと共に前記原料乾燥機に供給されることを特徴とする請求項1に記載のセメント製造システム。
【請求項4】
前記セメント原料粉末生成装置は、当該セメント原料粉末生成装置から排出される排ガス中の二酸化炭素の濃度を測定する第2の排ガスセンサを有し、
前記第2の排ガスセンサが測定する排ガス中の二酸化炭素の濃度が前記吸収塔に貯留されている前記吸収液の種類に応じた所定範囲の濃度となるように、前記再生塔にて分離された二酸化炭素ガスが前記セメント原料粉末生成装置から排出される前記排ガスと共に供給されることを特徴とする請求項1に記載のセメント製造システム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素分離回収設備を備えたセメント製造システムに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
温室効果ガスの1つである二酸化炭素(CO

)ガスを回収する技術として化学吸収法(アミン法)、物理吸収法、深冷分離法、ケミカルルーピング法などがある。化学吸収法は、アミン系吸収液の二酸化炭素の吸収、脱離の特性を利用した二酸化炭素分離回収技術であり、他方式に比べ大容量・低圧ガスに適合しており、既存のセメント製造設備から排出される排ガスから二酸化炭素ガスを回収する技術に好適に利用されている。
【0003】
化学吸収法は、二酸化炭素を高効率で分離回収することが可能であるが、理論上の回収エネルギーが2.0GJ/t-CO

と、二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーが大きい。
【0004】
そこで、二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーを抑制するために、アミン系吸収液の性能改善、二酸化炭素分離回収設備の熱交換効率の向上や排熱の有効利用などの高効率化などが図られてきている(例えば、特許文献1,2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2009-6275号公報
特開2022-7797号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記の従来技術に加えて、さらに二酸化炭素分離回収設備において二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーを抑制することが望まれている。
【0007】
本発明は、二酸化炭素分離回収設備において二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーを抑制することが可能なセメント製造システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のセメント製造システムは、セメント原料粉末を焼成するセメント焼成装置と、前記焼成により生じた排ガスが供給され、セメント原料から前記セメント原料粉末を生成するセメント原料粉末生成装置とを有するセメント製造設備、及び、排ガスから二酸化炭素を吸収する吸収液が貯留されている吸収塔と、前記吸収塔にて二酸化炭素を吸収させた吸収液を加熱して二酸化炭素ガスを分離させる再生塔とを有する二酸化炭素分離回収設備を備えるセメント製造システムであって、前記セメント原料粉末生成装置から排出され前記吸収塔に供給される排ガス中の二酸化炭素の濃度が当該吸収塔に貯留されている前記吸収液の種類に応じた所定範囲の濃度となるように、前記再生塔にて分離された二酸化炭素ガスが前記セメント製造設備の所定の箇所に供給されることを特徴とする。
【0009】
本発明の発明者は、吸収塔に貯留されている吸収液の種類に応じて、二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーの抑制に適した排ガス中の二酸化炭素の濃度範囲が存在することを見出した。特に、二酸化炭素の濃度が低過ぎると、二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーが過度に大きくなる。しかしながら、セメント製造設備から排出されて吸収塔に供給される排ガス中の二酸化炭素濃度は、セメント製造設備の各部の運転状況、セメント原料の組成などによって大きく変動する。
【0010】
本発明のセメント製造システムによれば、吸収塔に供給される排ガス中の二酸化炭素の濃度が吸収塔に貯留されている吸収液の種類に応じた所定範囲の濃度となるように、再生塔にて分離された二酸化炭素ガスがセメント製造設備の所定の箇所に供給される。これにより、前記所定範囲の濃度を、二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーの抑制に適した範囲の濃度として設定することによって、二酸化炭素を回収するために必要なエネルギーを抑制することが可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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