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公開番号
2025117699
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-13
出願番号
2024012563
出願日
2024-01-31
発明の名称
水素分離用複合体、水素分離用モジュール、水素の分離方法、水素の製造方法、及び水素分離用複合体の製造方法
出願人
デンカ株式会社
,
学校法人 芝浦工業大学
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B01D
71/02 20060101AFI20250805BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約
【課題】高い水素透過選択性を有する水素分離用複合体、前記水素分離用複合体を備える水素分離用モジュール、前記水素分離用モジュールを使用した水素の分離方法及び水素の製造方法、並びに前記水素分離用複合体の製造方法の提供。
【解決手段】窒化ホウ素成形体の表面に金属含有化合物が担持された水素分離用複合体、前記水素分離用複合体を備える水素分離用モジュール、前記水素分離用モジュールを使用した水素の分離方法及び水素の製造方法、並びに前記水素分離用複合体の製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
窒化ホウ素成形体の表面に金属含有化合物が担持された水素分離用複合体。
続きを表示(約 730 文字)
【請求項2】
X線光電子分光法により測定される、前記水素分離用複合体の表面のホウ素及び窒素の原子数に対する前記金属の原子数の比が、0.03以上150以下である、請求項1に記載の水素分離用複合体。
【請求項3】
前記比が0.03以上30以下である、請求項2に記載の水素分離用複合体。
【請求項4】
前記金属は、ケイ素、アルミニウム、チタン、及びジルコニウムからなる群から選択される少なくとも1種の金属である、請求項1~3のいずれか一項に記載の水素分離用複合体。
【請求項5】
前記金属は、ケイ素である、請求項4に記載の水素分離用複合体。
【請求項6】
前記窒化ホウ素成形体の細孔のメディアン径は、0.01μm以上10μm以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の水素分離用複合体。
【請求項7】
前記窒化ホウ素成形体は、X線回折測定において、六方晶構造の窒化ホウ素の(100)面の回折ピークの強度に対する(002)面の回折ピークの強度の比が0.1以上1000以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の水素分離用複合体。
【請求項8】
窒化ホウ素成形体は、少なくとも1つの開口部を有する孔を有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の水素分離用複合体。
【請求項9】
請求項8に記載の水素分離用複合体を備える、水素分離用モジュール。
【請求項10】
請求項9に記載の水素分離用モジュールに、水素及び水素以外の気体を含む混合気体を供給し、水素を前記水素以外の気体と分離する水素の分離方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素分離用複合体、水素分離用モジュール、水素の分離方法、水素の製造方法、及び水素分離用複合体の製造方法に関する。
続きを表示(約 3,100 文字)
【背景技術】
【0002】
新たなエネルギーとして水素が注目を集めている。水素を効率的に製造するために、水素製造方法が検討されている。例えば、メタンの水蒸気改質反応は、水素を大量に製造するための主要な製造方法の一つである。メタンの水蒸気改質反応は下式1で表される。
CH
4
+H
2
O→CO+3H
2
式1
【0003】
メタンの水蒸気改質反応は、吸熱反応であるため、平衡転化率を上げるために高温で反応を行う必要があり、エネルギー効率の点で課題がある。一方、生成した水素のみを選択的に分離できれば、前記式1において、平衡を生成物側にずらすことができ、反応温度を上げずに平衡転化率を向上させることができる(より低温で反応を行うことができる)。
【0004】
非特許文献1には、アルミナ基材に化学気相成長法によりシリカ膜を担持させた水素分離用複合体が開示されている。この水素分離用複合体を使用して水素と窒素の分離試験を行った所、高い水素透過性及び水素透過選択性を示したことが開示されている。窒素は、メタン及び一酸化炭素よりも分子サイズが小さいため、非特許文献1に記載の水素分離用複合体をメタンの水蒸気改質反応に適用することにより、より低エネルギーで水素を製造することができると考えられる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
Mikihiro Nomura et al., ‘Preparation of a stable silica membrane by a counter diffusion chemical vapor deposition method’, journal of Membrane Science, 251 (2005), pp.151-158.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
水素社会の実現のためには、水素透過性を高く維持しつつ、さらに高い水素透過選択性を有する水素分離用複合体が求められている。
本発明は、高い水素透過選択性を有する水素分離用複合体、前記水素分離用複合体を備える水素分離用モジュール、前記水素分離用モジュールを使用した水素の分離方法及び水素の製造方法、並びに前記水素分離用複合体の製造方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、下記[1]~[13]である。
[1] 窒化ホウ素成形体の表面に金属含有化合物が担持された水素分離用複合体。
[2] X線光電子分光法により測定される、前記水素分離用複合体の表面のホウ素及び窒素の原子数に対する前記金属の原子数の比が、0.03以上150以下である、[1]に記載の水素分離用複合体。
[3] 前記比が0.03以上30以下である、[1]又は[2]に記載の水素分離用複合体。
[4] 前記金属は、ケイ素、アルミニウム、チタン、及びジルコニウムからなる群から選択される少なくとも1種の金属である、[1]~[3]のいずれかに記載の水素分離用複合体。
[5] 前記金属は、ケイ素である、[1]~[4]のいずれかに記載の水素分離用複合体。
[6] 前記窒化ホウ素成形体の細孔のメディアン径は、0.01μm以上10μm以下である、[1]~[5]のいずれかに記載の水素分離用複合体。
[7] 前記窒化ホウ素成形体は、X線回折測定において、六方晶構造の窒化ホウ素の(100)面の回折ピークの強度に対する(002)面の回折ピークの強度の比が0.1以上1000以下である、[1]~[6]のいずれかに記載の水素分離用複合体。
[8] 窒化ホウ素成形体は、少なくとも1つの開口部を有する孔を有する、[1]~[7]のいずれかに記載の水素分離用複合体。
[9] [1]~[8]のいずれかに記載の水素分離用複合体を備える、水素分離用モジュール。
[10] [9]に記載の水素分離用モジュールに、水素及び水素以外の気体を含む混合気体を供給し、水素を前記水素以外の気体と分離する水素の分離方法。
[11] [9]に記載の水素分離用モジュールに、水素を含まない気体を供給し、前記気体を反応させることにより水素及び水素以外の気体を含む混合気体を生成させ、前記混合気体から水素を前記水素以外の気体と分離する水素の製造方法。
[12] [1]~[8]のいずれかに記載の水素分離用複合体の製造方法であって、窒化ホウ素成形体に紫外線又はプラズマを照射することにより窒化ホウ素成形体を前処理することと、前記前処理された窒化ホウ素成形体に前記金属を含む原料化合物を接触させることを含む、水素分離用複合体の製造方法。
[13] 前記前処理は、プラズマを照射することにより行う、[12]に記載の水素分離用複合体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、高い水素透過選択性を有する水素分離用複合体、前記水素分離用複合体を備える水素分離用モジュール、前記水素分離用モジュールを使用した水素の分離方法及び水素の製造方法、並びに前記水素分離用複合体の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
一実施形態の水素分離用複合体の概略構成を示す斜視図である。
一実施形態の水素分離用複合体の概略構成を示す断面図である。
一実施形態の水素分離用複合体の概略構成を示す断面図である。
一実施形態の水素分離用モジュールの概略構成を示す斜視図である。
図4のV-V’線に沿う断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書における用語の意味及び定義は以下のとおりである。
「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。本明細書において、上限値及び下限値は任意に組み合わせることができる。
本明細書において、「金属」には、ホウ素以外の半金属も含まれる。
「細孔のメディアン径」は、測定対象の細孔分布から求めることができる。具体的には、「縦軸=単位質量当たりの積算細孔容積」、「横軸=細孔直径の対数目盛」としたグラフで表される細孔分布において、積算細孔容積が全細孔容積の50%であるときの細孔径が細孔のメディアン径である。細孔分布は、JIS R 1655:2003「ファインセラミックスの水銀圧入法による成形体気孔分布試験方法」に準拠して、水銀圧入法により得ることができる。
「ホウ素及び窒素の原子数に対する金属の原子数の比」は、測定対象をX線光電子分光法(XPS法)により測定することにより得ることができる。
「窒化ホウ素の配向度」は、下式2により算出される値である。
配向度=I
(002)
/I
(100)
式2
前記式2中、I
(002)
は六方晶構造の窒化ホウ素の(002)面の回折ピークの強度、I
(100)
は六方晶構造の窒化ホウ素の(100)面の回折ピークの強度である。それぞれの回折ピークは、X線回折測定により得られたXRDパターンから得ることができる。
(【0011】以降は省略されています)
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