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公開番号
2025117272
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024012021
出願日
2024-01-30
発明の名称
核酸検出方法、核酸検出システム、及び基板
出願人
株式会社東芝
代理人
弁理士法人iX
主分類
C12Q
1/6844 20180101AFI20250804BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】小胞に含まれる標的核酸を高感度で検出可能な核酸検出方法、核酸検出システム、及び基板を提供する。
【解決手段】実施形態によれば、核酸検出方法は、第1~第4工程を備える。第1工程では、塩水、小胞、増幅試薬、及び増幅検出試薬を含む検体液を液滴にしてオイル中に分散させた分散液を調製する。第2工程では、支持体と、支持体の表面に設けられた複数の電極と、を有する基体の複数の電極の表面にリパーゼが付着した基板に分散液を塗布し、複数の電極に交流電圧を印加することで、誘電泳動により液滴を複数の電極に捕捉し、捕捉された液滴の内部に侵入したリパーゼにより脂質膜を分解する。第3工程では、液滴の内部で標的核酸を増幅させる。第4工程では、増幅検出試薬の検出結果に基づいて、標的核酸を内包する小胞が含まれていた液滴を特定する。
【選択図】図4
特許請求の範囲
【請求項1】
脂質膜に覆われた小胞の内部に含まれる標的核酸を検出する方法であって、
塩水と、前記小胞と、前記標的核酸を増幅可能な増幅試薬と、前記標的核酸の増幅を検出可能な増幅検出試薬と、を含む検体液を液滴にしてオイル中に分散させた分散液を調製する第1工程と、
支持体と、前記支持体の表面に設けられた複数の電極と、を有する基体の前記複数の電極の表面にリパーゼが付着した基板に前記分散液を塗布し、前記複数の電極に交流電圧を印加することで、誘電泳動により前記液滴を前記複数の電極に捕捉する第2工程と、
前記複数の電極に捕捉された前記液滴の内部に侵入した前記リパーゼにより前記脂質膜を分解し、前記液滴の内部で前記標的核酸を増幅させる第3工程と、
前記増幅検出試薬の検出結果に基づいて、前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴を特定する第4工程と、
を備えた、核酸検出方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴を回収する第5工程をさらに備えた、請求項1に記載の核酸検出方法。
【請求項3】
前記第1工程において、前記小胞と、前記増幅試薬と、前記増幅検出試薬と、前記小胞の表面マーカーを検出可能な表面マーカー検出試薬と、を含む検体液を液滴にしてオイル中に分散させた分散液を調製し、
前記第4工程において、前記増幅検出試薬の検出結果及び前記表面マーカー検出試薬の検出結果に基づいて、前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴と、前記標的核酸を内包しない前記小胞が含まれていた前記液滴と、前記小胞が含まれていない前記液滴と、を特定する、請求項1に記載の核酸検出方法。
【請求項4】
前記標的核酸は、miRNAである、請求項1に記載の核酸検出方法。
【請求項5】
前記小胞は、細胞外小胞である、請求項1に記載の核酸検出方法。
【請求項6】
脂質膜に覆われた小胞の内部に含まれる標的核酸を検出するシステムであって、
支持体と、前記支持体の表面に設けられた複数の電極と、を有する基体の前記複数の電極の表面にリパーゼを含む溶液を塗布することで、前記複数の電極の表面にリパーゼが付着した基板を作製する基板作製装置と、
塩水と、前記小胞と、前記標的核酸を増幅可能な増幅試薬と、前記標的核酸の増幅を検出可能な増幅検出試薬と、を含む検体液を液滴にしてオイル中に分散させた分散液を調製する分散液調製装置と、
前記基板に前記分散液を塗布し、前記複数の電極に交流電圧を印加することで、誘電泳動により前記液滴を前記複数の電極に捕捉し、前記複数の電極に捕捉された前記液滴の内部に侵入した前記リパーゼにより前記脂質膜を分解し、前記液滴の内部で前記標的核酸を増幅させ、前記増幅検出試薬の検出結果に基づいて、前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴を特定する核酸検出装置と、
を備えた、核酸検出システム。
【請求項7】
前記核酸検出装置は、
前記基板を載置するステージと、
前記ステージに載置された前記基板の表面に液体を供給する液体供給部と、
前記複数の電極に交流電圧を印加する探針と、
前記ステージの温度を調整する温度調整部と、
前記増幅検出試薬の検出結果を取得する検出部と、
前記検出結果に基づいて、前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴を特定する制御部と、
を有する、請求項6に記載の核酸検出システム。
【請求項8】
前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴を回収する液滴回収装置をさらに備えた、請求項6に記載の核酸検出システム。
【請求項9】
前記分散液調製装置は、前記小胞と、前記増幅試薬と、前記増幅検出試薬と、前記小胞の表面マーカーを検出可能な表面マーカー検出試薬と、を含む検体液を液滴にしてオイル中に分散させた分散液を調製し、
前記核酸検出装置は、前記増幅検出試薬の検出結果及び前記表面マーカー検出試薬の検出結果に基づいて、前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴と、前記標的核酸を内包しない前記小胞が含まれていた前記液滴と、前記小胞が含まれていない前記液滴と、を特定する、請求項6に記載の核酸検出システム。
【請求項10】
前記標的核酸は、miRNAである、請求項6に記載の核酸検出システム。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、核酸検出方法、核酸検出システム、及び基板に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
細胞外小胞は、疾患の早期検出及び再発モニタリングなどに用いるためのバイオマーカーとして注目されている。細胞外小胞などの小胞に含まれる標的核酸を高感度で検出することが求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2020-046284号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施形態は、小胞に含まれる標的核酸を高感度で検出可能な核酸検出方法、核酸検出システム、及び基板の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の実施形態によれば、核酸検出方法は、脂質膜に覆われた小胞の内部に含まれる標的核酸を検出する方法である。核酸検出方法は、第1工程と、第2工程と、第3工程と、第4工程と、を備える。前記第1工程では、分散液を調製する。前記分散液は、オイルと、前記オイル中に液滴として分散された検体液と、を有する。前記検体液は、塩水と、前記小胞と、前記標的核酸を増幅可能な増幅試薬と、前記標的核酸の増幅を検出可能な増幅検出試薬と、を含む。前記第2工程では、基板に前記分散液を塗布する。前記基板は、基体と、リパーゼと、を有する。前記基体は、支持体と、前記支持体の表面に設けられた複数の電極と、を有する。前記リパーゼは、前記複数の電極の表面に付着している。前記第2工程では、前記複数の電極に交流電圧を印加することで、誘電泳動により前記液滴を前記複数の電極に捕捉する。前記第3工程では、前記複数の電極に捕捉された前記液滴の内部に侵入した前記リパーゼにより前記脂質膜を分解する。前記第3工程では、前記液滴の内部で前記標的核酸を増幅させる。前記第4工程では、前記増幅検出試薬の検出結果に基づいて、前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴を特定する。
【0006】
本発明の実施形態によれば、核酸検出システムは、脂質膜に覆われた小胞の内部に含まれる標的核酸を検出するシステムである。核酸検出システムは、基板作製装置と、分散液調製装置と、核酸検出装置と、を備える。前記基板作製装置は、支持体と、前記支持体の表面に設けられた複数の電極と、を有する基体の前記複数の電極の表面にリパーゼを含む溶液を塗布することで、前記複数の電極の表面にリパーゼが付着した基板を作製する。前記分散液調製装置は、検体液を液滴にしてオイル中に分散させた分散液を調製する。前記検体液は、塩水と、前記小胞と、前記標的核酸を増幅可能な増幅試薬と、前記標的核酸の増幅を検出可能な増幅検出試薬と、を含む。前記核酸検出装置は、前記基板に前記分散液を塗布する。前記核酸検出装置は、前記複数の電極に交流電圧を印加することで、誘電泳動により前記液滴を前記複数の電極に捕捉する。前記核酸検出装置は、前記複数の電極に捕捉された前記液滴の内部に侵入した前記リパーゼにより前記脂質膜を分解する。前記核酸検出装置は、前記液滴の内部で前記標的核酸を増幅させる。前記核酸検出装置は、前記増幅検出試薬の検出結果に基づいて、前記標的核酸を内包する前記小胞が含まれていた前記液滴を特定する。
【0007】
本発明の実施形態によれば、基板は、基体と、リパーゼと、を備える。前記基体は、支持体と、前記支持体の表面に設けられた複数の電極と、を有する。前記リパーゼは、前記複数の電極の表面に付着している。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態に係る核酸検出方法の一例を表すフローチャートである。
実施形態に係る核酸検出方法の第1工程を表す説明図である。
実施形態に係る核酸検出方法の第2工程に使用される基板を表す説明図である。
図4(a)~図4(d)は、実施形態に係る核酸検出方法の第2~第4工程を表す説明図である。
実施形態に係る核酸検出システムを模式的に表すブロック図である。
実施形態に係る核酸検出システムの基板作製装置を表す説明図である。
実施形態に係る核酸検出システムの分散液調製装置を表す説明図である。
図8(a)及び図8(b)は、実施形態に係る核酸検出システムの核酸検出装置を表す説明図である。
図9(a)及び図9(b)は、実施形態に係る核酸検出システムの核酸検出装置を表す説明図である。
図10(a)及び図10(b)は、実施形態に係る核酸検出システムの核酸検出装置を表す説明図である。
実施形態に係る核酸検出システムの液滴回収装置を表す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0010】
(核酸検出方法)
図1は、実施形態に係る核酸検出方法の一例を表すフローチャートである。
図2は、実施形態に係る核酸検出方法の第1工程を表す説明図である。
図3は、実施形態に係る核酸検出方法の第2工程に使用される基板を表す説明図である。
図4(a)~図4(d)は、実施形態に係る核酸検出方法の第2~第4工程を表す説明図である。
実施形態に係る核酸検出方法は、脂質膜に覆われた小胞の内部に含まれる標的核酸を検出する方法である。小胞は、例えば、細胞外小胞である。小胞は、脂質膜に覆われている。小胞は、例えば、脂質二重膜に覆われている。標的核酸は、DNA(deoxyribonucleic acid)でもよいし、RNA(ribonucleic acid)でもよい。標的核酸は、例えば、miRNA(マイクロRNA)である。
(【0011】以降は省略されています)
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