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公開番号2025115815
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2024010477
出願日2024-01-26
発明の名称風力発電予測装置、風力発電予測方法及び風力発電予測プログラム
出願人東北電力株式会社,国立大学法人東北大学
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類G06Q 10/04 20230101AFI20250731BHJP(計算;計数)
要約【課題】風力発電機の発電量の予測を効率的かつ精度良く行う風力発電予測装置、風力発電予測方法及び風力発電予測プログラムを提供する。
【解決手段】機械学習モデル17は、時系列データ同士の系列変換モデルを直列接続した構成を有する。情報取得部は、複数の風力発電機が各地に設置された所定エリアにおける複数地点の風速の予測データ及び風速の予測データの予測時点における複数の風力発電機の合計発電量の実績データを取得する。学習実行部は、風速の予測データ及び合計発電量の実績データを学習データとして、機械学習モデル17に学習させる。実行部は、風速の予測データを学習済みの機械学習モデル17に入力して、複数の風力発電機の合計発電量を予測する。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
時系列データ同士の系列変換モデルを直列接続した構成を有する機械学習モデルと、
複数の風力発電機が各地に設置された所定エリアにおける複数地点の風速の予測データ及び前記風速の予測データの予測時点における前記複数の風力発電機の合計発電量の実績データを取得する情報取得部と、
前記風速の予測データ及び前記合計発電量の実績データを学習データとして、前記機械学習モデルに学習させる学習実行部と、
前記風速の予測データを学習済みの前記機械学習モデルに入力して、前記複数の風力発電機の合計発電量を予測する予測実行部と
を備えたことを特徴とする風力発電予測装置。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記情報取得部は、前記複数地点の風向の予測データをさらに取得し、
前記学習実行部は、前記風速の予測データ、前記風向の予測データ及び前記合計発電量の実績データを学習データとして、前記機械学習モデルに学習させ、
前記予測実行部は、前記風速の予測データ及び前記風向の予測データを前記機械学習モデルに入力して、前記複数の風力発電機の合計発電量を予測する
ことを特徴とする請求項1に記載の風力発電予測装置。
【請求項3】
前記機械学習モデルは、前記風速の予測データから第1の値を取得し、前記風向の予測データに対して前記第1の値に次元を合わせる処理を行って第2の値を取得し、前記第1の値と前記第2の値とを加算し、加算結果に前記第1の値を乗算して得られる値を基に、前記風力発電機の合計発電量を予測することを特徴とする請求項2に記載の風力発電予測装置。
【請求項4】
前記情報取得部は、前記風速の予測データの予測時点における前記複数地点の風速の実測データをさらに取得し、
前記学習実行部は、前記風速の予測データ及び前記風速の実測データを基に前記風速の予測データそれぞれの重みを算出し、算出した前記重み、前記風速の予測データ及び前記合計発電量の実績データを学習データとして、前記機械学習モデルに学習させる
ことを特徴とする請求項1に記載の風力発電予測装置。
【請求項5】
系列データ同士の系列変換モデルを直列接続した構成を有する機械学習モデルを有する風力発電予測装置が、
複数の風力発電機が各地に設置された所定エリアにおける複数地点の風速の予測データ及び前記風速の予測データの予測時点における前記複数の風力発電機の合計発電量の実績データを取得し、
前記風速の予測データ及び前記合計発電量の実績データを学習データとして、前記機械学習モデルに学習させ、
前記風速の予測データを学習済みの前記機械学習モデルに入力して、前記複数の風力発電機の合計発電量を予測する
処理を実行することを特徴とする風力発電予測方法。
【請求項6】
複数の風力発電機が各地に設置された所定エリアにおける複数地点の風速の予測データ及び前記風速の予測データの予測時点における前記複数の風力発電機の合計発電量の実績データを取得し、
前記風速の予測データ及び前記合計発電量の実績データを学習データとして、時系列データ同士の系列変換モデルを直列接続した構成を有する機械学習モデルに学習させ、
前記風速の予測データを学習済みの前記機械学習モデルに入力して、前記複数の風力発電機の合計発電量を予測する
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする風力発電予測プログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、風力発電予測装置、風力発電予測方法及び風力発電予測プログラムに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
電気事業における給電業務において、電気の発電と消費とのバランスは、同時同量であることが求められる。同時同量とは、電気を作る量である発電量すなわち供給と電気の消費量すなわち需要とが、同じ時に同じ量であることを示す。電気の発電量と消費量とが一致していないと、電気の周波数が乱れてしまい電気の品質が劣化して、電気の供給を正常に行うことが困難になる。同時同量の調整は、電力のバランシンググループ毎、及び複数のバランシンググループを集約した広域エリアを対象として行われることが一般的である。そのため、広域エリア内には、様々な種類の発電機が多数配置される。
【0003】
ここで、電気は大規模に貯められないため、同時同量を実現するには、消費される電気の量と同じ量になるように発電所の出力を調整して電気を作る量をコントロールする必要がある。発電機には、発電量の調整がしやすい火力、発電量を一定にする原子力及び水力、発電量の調整が困難で予測が必要な太陽光や風力等というように、その種類により特徴がある。需給調整の担当者は、時々刻々と休みなく、太陽光や風力等の発電量及び電気の消費量を予測し、発電量と消費量との差を一定の範囲に抑えるように、種々の発電機の運転台数、停止台数及び発電量の調整を行なっている。
【0004】
再生可能エネルギーの増加とともに、同時同量を実現するためには、太陽光や風力等の発電予測の正確性が求められるが、この予測が外れた場合、起動費、燃料費及び電力購入費等の予定外のコストが発生する。そこで、発電量を予測する技術として様々な技術が提案されている。
【0005】
例えば、一次遅れの中間層を写像した層をコンテクスト層としてフィードバックする機構を有するリカレント型ニューラルネットワークを用いて、過去及び当日の気象データを基に数時間先の風速を予測して風力発電設備の発電電力を予測する技術が提案されている。また、所定の地域範囲における風速の実績値と風力発電機による電力の実績値との相関を学習した予測モデルを用いて、地域範囲における風速の予測値から風力発電機の出力により得られる電力を予測する技術が提案されている。また、風況観測データ、風車による計測データ及び気象予測データを解析した気象解析データを、リカレントニューラルネットワークに用いて第1期間の風況及びより短い第2期間の風況を予測して、予測結果に基づいて風力発電量を予測する技術が提案されている。
【0006】
他にも、LSTM(Long Short Term Memory)を用いて風速予測を行い、風速予測値をパワーカーブによって変換して発電出力予測値を算出する技術が提案されている。また、過去の風力発電量を入力として、時間前市場における電力価格を損失関数のウェイトとして加えて、LSTMを用いて短時間先の風力発電量を算出する技術が提案されている。また、10分間平均風速、10分間最大風速及び気温等を基に風速予測を行い、予測結果から風力発電量を算出する技術が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2007-56686号公報
特開2021-182319号公報
特開2023-107068号公報
【非特許文献】
【0008】
藤原 真樹、陳 柏同、川崎 章司著 「周辺地域の気象データを用いたLSTMによる短期風力発電出力予測に関する研究」、令和5年電気学会全国大会
盧 慧敏、藤本 悠、林 泰弘著 「時間前市場電力取引のための価格配慮型風力発電短期先予測に関する検討」、令和5年電気学会全国大会
李 遠程、菅原 晃著 「LSTMを用いた風速予測による風力・揚水発電システムの電力安定化」、令和4年電気学会電力・エネルギー部門大会
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、従来の風力発電機の発電量の予測では、風力発電機毎に機械学習モデルを作成し、それぞれの学習済みの機械学習モデルを用いて風力発電機毎の出力を予測したうえで、その予測結果を用いて地域単位の出力が予測される。この方法では、風力発電機毎の予測を行うために、各風力発電機の詳細情報や、運用開始、増設、作業及び廃止等の風力発電機に関する様々な利用情報が要求される。多数の風力発電機が設置された広域エリアにおいて、これらの利用情報を全て手に入れることは容易ではない。また、風力発電機毎の機械学習モデルでは、実際の運用状態に適合させるためのメンテナンス対応が要求され、作業負担が大きい。さらに、予測対象とする広域エリアの中に予測システムを有さない風力発電機が存在する場合、その地域全体の発電量を精度良く予測することは難しい。このように、従来の予測方法では、広域エリアにおける風力発電機の発電量の予測を効率的にかつ精度良く行うことは困難である。
【0010】
また、風力発電機の発電量は、主に風により規定されるが、風は時間にしたがい連続的に変化するため、風の情報を時系列データとして扱うことで予測精度を向上させることができる。さらに、風の情報を用いて予測を行う場合、予測時点以前からの風の状態も重要な要素である。この点、フィードバック機構を有するリカレント型ニューラルネットワークを用いて発電電力を予測する技術では、風を時系列データとして扱っているが、予測時点以前の状態が考慮されておらず、風力発電の発電量の予測を精度良く行うことは困難である。また、風速の実績値と発電量の実績値との相関を学習した予測モデルにより予測した風速から電力を予測する技術でも、予測時点以前の風の状態の変化が考慮されておらず、風力発電の発電量の予測を精度良く行うことは困難である。また、気象解析データをリカレントニューラルネットワークに用いて得られる第1期間の風況及び第2期間の風況の予測結果から発電量を予測する技術でも、予測時点以前の風の状態の変化が考慮されておらず、風力発電の発電量の予測を精度良く行うことは困難である。
(【0011】以降は省略されています)

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