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公開番号2025115477
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2024009947
出願日2024-01-26
発明の名称多孔質セラミックス、触媒構造体、および多孔質セラミックスの製造方法
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 38/00 20060101AFI20250731BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】多孔質セラミックスの内部の細孔を利用可能にする技術を提案する。
【解決手段】プロトン伝導性を有する複合酸化物を主成分とし、複数の細孔を有する多孔質セラミックスは、細孔径分布の微分細孔容積分布において、2つのピークを有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
プロトン伝導性を有する複合酸化物を主成分とし、複数の細孔を有する多孔質セラミックスであって、
細孔径分布の微分細孔容積分布において、2つのピークを有することを特徴とする
多孔質セラミックス。
続きを表示(約 640 文字)【請求項2】
請求項1に記載の多孔質セラミックスであって、
前記細孔径分布における前記2つのピークの細孔径の差は10倍以上であることを特徴とする、
多孔質セラミックス。
【請求項3】
請求項1に記載の多孔質セラミックスであって、
前記複合酸化物は、セリウム(Ce)、およびジルコニウム(Zr)の少なくともいずれか一方を有することを特徴とする、
多孔質セラミックス。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の多孔質セラミックスであって、
所定の形状に成型された焼結体であることを特徴とする、
多孔質セラミックス。
【請求項5】
触媒構造体であって、
請求項4に記載の多孔質セラミックスと、
前記多孔質セラミックスに担持されて、二酸化炭素の水素化反応、または脱水素化反応により水素を生成する反応を促進する触媒金属と、
を備えることを特徴とする、
触媒構造体。
【請求項6】
請求項4に記載の多孔質セラミックスの製造方法であって、
型内に充填された複数の前記複合酸化物の粒状物を一軸プレスすることによって成型体を成型した後、
冷間静水圧成形法による前記成型体への加圧を行わず、前記成型体を焼成することによって前記多孔質セラミックスを得ることを特徴とする、
多孔質セラミックスの製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、多孔質セラミックスに関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
従来、触媒を担持する担体として、多孔質担体が知られている。例えば、特許文献1には、触媒担体として機能するプロトン伝導型の固体酸化物を有する触媒組成物として、複数の細孔が形成されたペレットを破砕した粒状の触媒組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-042673号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1において、多孔質担体の内部の細孔を、気体、液体等の流体が流れられず、多孔質担体の内部の細孔を十分に利用できない虞がある。このような課題は、触媒組成物に限定されず、ガス吸着体、フィルター等、多孔質セラミックスの細孔を利用する種々の物に共通する課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本開示の一形態によれば、プロトン伝導性を有する複合酸化物を主成分とし、複数の細孔を有する多孔質セラミックスが提供される。この多孔質セラミックスは、細孔径分布の微分細孔容積分布において、2つのピークを有する。
【0006】
この形態の多孔質セラミックスによれば、細孔径分布の微分細孔容積分布において、2つのピークを有するため、小さい細孔の利点と大きい細孔の利点の両方を得ることができる。多孔質セラミックスが大きい細孔を有するため、小さい細孔のみを有する場合と比較して、多孔質セラミックスの内部の細孔を流体が流れる際の抵抗が小さくなり、多孔質セラミックスの内部の細孔を十分に利用できるようになる。さらに、多孔質セラミックスが大きい細孔のみを有する場合と比較して、比表面積を大きくすることができるため、反応の利用可能な面積を大きくすることができる。ここで、「小さい細孔」と「大きい細孔」は、細孔径分布における2つのピークの細孔径の相対比較で分類している。
【0007】
この形態の多孔質セラミックスによれば、プロトン伝導性を有するため、プロトンの授受を伴う反応を促進する触媒の担体としてこの形態の多孔質セラミックスを用いることで、触媒活性を高めることができる。プロトンの授受を伴う反応としては、例えば、二酸化炭素の水素化反応(二酸化炭素の還元反応)、脱水素化反応により水素を生成する反応、アンモニア合成反応を挙げることができる。
(2)上記形態の多孔質セラミックスであって、前記細孔径分布における前記2つのピークの細孔径の差は10倍以上でもよい。このようにすると、多孔質セラミックスの構造を維持しつつ、比較的大きな細孔を有することができるため、より圧力損失を低減することができ、細孔内の流体の流れを向上させることができる。
(3)上記形態の多孔質セラミックスであって、前記複合酸化物は、セリウム(Ce)、およびジルコニウム(Zr)の少なくともいずれか一方を有してもよい。このようにすると、多孔質セラミックスを電場印加触媒担体として使用することができる。多孔質セラミックスを電場印加触媒担体として使用した場合に、触媒担体に電場を印加することにより、触媒反応の低温化を可能にすることができる。
(4)上記形態の多孔質セラミックスであって、所定の形状に成型された焼結体であってもよい。このようにすると、粉末状、顆粒状の多孔質セラミックスと比較して、ハンドリング性を向上させることができる。
(5)本開示の他の一形態によれば、触媒構造体が提供される。この触媒構造体は、上記形態の多孔質セラミックスと、前記多孔質セラミックスに担持されて、二酸化炭素の水素化反応、または、脱水素化反応により水素を生成する反応を促進する触媒金属と、を備える。この形態の触媒構造体によれば、二酸化炭素の水素化反応、または、脱水素化反応により水素を生成する反応の反応量を増大させることができる。
【0008】
(6)本開示のさらに他の一形態によれば、上記(4)に記載の多孔質セラミックスの製造方法が提供される。この多孔質セラミックスの製造方法は、型内に充填された複数の前記複合酸化物の粒状物を一軸プレスすることによって成型体を成型した後、冷間静水圧成形法による前記成型体への加圧を行わず、前記成型体を焼成することによって前記多孔質セラミックスを得る。
【0009】
この形態の多孔質セラミックスの製造方法によれば、冷間静水圧成形法による加圧を行わないため、大きい気孔を残すことができる。その結果、細孔径分布の微分細孔容積分布において、2つのピークを有する多孔質セラミックス焼結体を得ることができる。
【0010】
本開示は、上記以外の種々の形態で実現可能であり、例えば、触媒構造体の製造方法、二酸化炭素の水素化方法、脱水素化反応により水素を生成する方法、アンモニアの製造方法等の形態で実現することが可能である。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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