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公開番号2025115950
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-07
出願番号2025004531
出願日2025-01-14
発明の名称多孔質セラミックス構造体、および触媒構造体
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人個人,個人
主分類C04B 38/00 20060101AFI20250731BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】多孔質セラミックス構造体の性能を向上させる技術を提案する。
【解決手段】プロトン伝導性を有する複合酸化物を主成分とし、複数の細孔を有する多孔質セラミックス構造体は、バインダーを含まず、比表面積が25m2/gより大きく、かつ圧縮強度が30N/mm2より大きい。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
プロトン伝導性を有する複合酸化物を主成分とし、複数の細孔を有する多孔質セラミックス構造体であって、
バインダーを含まず、
比表面積が25m
2
/gより大きく、かつ
圧縮強度が30N/mm
2
より大きいことを特徴とする、
多孔質セラミックス構造体。
続きを表示(約 580 文字)【請求項2】
請求項1に記載の多孔質セラミックス構造体であって、
前記細孔の直径は、2nmより大きく、かつ
気孔率は、38%以上であることを特徴とする、
多孔質セラミックス構造体。
【請求項3】
請求項1に記載の多孔質セラミックス構造体であって、
前記複合酸化物は、セリウム(Ce)、およびジルコニウム(Zr)の少なくともいずれか一方を有することを特徴とする、
多孔質セラミックス構造体。
【請求項4】
請求項3に記載の多孔質セラミックス構造体であって、
前記複合酸化物は、セリア(CeO
2
)に希土類元素がドープされていることを特徴とする、
多孔質セラミックス構造体。
【請求項5】
触媒構造体であって、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の多孔質セラミックス構造体と、
前記多孔質セラミックス構造体に担持されて、二酸化炭素の水素化反応、または脱水素化反応により水素を生成する反応を促進する触媒と、
を備えることを特徴とする、
触媒構造体。
【請求項6】
請求項5に記載の触媒構造体であって、
メタネーション反応用の触媒構造体であることを特徴とする、
触媒構造体。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、多孔質セラミックス構造体に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
従来、触媒を担持する担体として、多孔質担体が知られている。例えば、特許文献1には、触媒担体として機能するプロトン伝導型の固体酸化物を有する触媒組成物として、複数の細孔が形成されたペレットを破砕した粒状の触媒組成物が開示されている。特許文献2には、酸化エチレン製造用触媒担体に用いるα-アルミナ質多孔質担体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2019-042673号公報
特開平11-043380号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1では、触媒担体の細孔径分布や比表面積への言及がなく、上記特許文献2に記載のアルミナ多孔質担体の比表面積では、十分とは言えず、触媒担体の性能を向上させる技術が望まれている。このような課題は、触媒組成物に限定されず、ガス吸着体、フィルター等、多孔質セラミックスの細孔を利用する種々の多孔質セラミックス構造体に共通する課題である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本開示の一形態によれば、プロトン伝導性を有する複合酸化物を主成分とし、複数の細孔を有する多孔質セラミックス構造体が提供される。この多孔質セラミックス構造体は、バインダーを含まず、比表面積が25m
2
/gより大きく、かつ圧縮強度が30N/mm
2
より大きい。
【0006】
この形態の多孔質セラミックス構造体によれば、バインダーを含まないため、多孔質セラミックス構造体の使用時等に加熱されたとしても、比表面積や細孔径の変化を抑制することができる。また、バインダーを含まないため、細孔がバインダーによって塞がれず、比表面積の低下を抑制することができる。また、バインダーを含まないものの、十分な強度を確保できているため、多孔質セラミックス構造体の割れを抑制することができる。また、バインダーを含まないため、比表面積も十分大きく、反応場が十分確保できるため、多孔質セラミックス構造体の性能を向上させることができる。任意の検出器でバインダーを検出した際に、検出限界(例えば、10ppm)未満の場合を、「バインダーを含まない」という。
【0007】
この形態の多孔質セラミックスによれば、プロトン伝導性を有するため、プロトンの授受を伴う反応を促進する触媒の担体としてこの形態の多孔質セラミックスを用いることで、触媒活性を高めることができる。プロトンの授受を伴う反応としては、例えば、二酸化炭素の水素化反応(二酸化炭素の還元反応)、脱水素化反応により水素を生成する反応、アンモニア合成反応を挙げることができる。
【0008】
(2)上記形態の多孔質セラミックス構造体であって、前記細孔の直径は、2nmより大きく、かつ気孔率は、38%以上であってもよい。このようにすると、多孔質セラミックス構造体の複数の細孔が連通した連通孔が形成されている確率を向上させることができる。
【0009】
(3)上記形態の多孔質セラミックスで構造体であって、前記複合酸化物は、セリウム(Ce)、およびジルコニウム(Zr)の少なくともいずれか一方を有してもよい。このようにすると、多孔質セラミックス構造体を電場印加触媒担体として使用することができる。多孔質セラミックスを電場印加触媒担体として使用した場合に、触媒担体に電場を印加することにより、触媒反応の低温化を可能にすることができる。
【0010】
(4)上記形態の多孔質セラミックスで構造体であって、前記複合酸化物は、セリア(CeO
2
)に希土類元素がドープされていてもよい。このようにすると、複合酸化物に酸素空孔が生じ、プロトン導電性を高めることができるため、プロトンの授受を伴う反応を促進することができる。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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