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公開番号2025115138
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-06
出願番号2024009504
出願日2024-01-25
発明の名称窒化ケイ素質焼結体、および窒化ケイ素質放熱基板
出願人日本特殊陶業株式会社
代理人弁理士法人プロスペック特許事務所
主分類C04B 35/587 20060101AFI20250730BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】高い熱伝導率を維持しつつ、より高強度化をした窒化ケイ素質焼結体および窒化ケイ素質放熱基板を提供する。
【解決手段】窒化ケイ素質粒子と前記窒化ケイ素質粒子を取り囲む粒界相から主に成る窒化ケイ素質焼結体であって、少なくとも希土類元素を合計で1.0~6.5wt%、アルカリ・アルカリ土類金属元素を合計で0.3~3.0wt%含有し、前記窒化ケイ素質粒子の2粒子粒界において、前記希土類元素の元素量をRe、前記アルカリ・アルカリ土類金属元素の元素量をAとしたとき、元素比率Re/(A+Re)の平均が0.1~0.5の範囲である。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
窒化ケイ素質粒子と前記窒化ケイ素質粒子を取り囲む粒界相から主に成る窒化ケイ素質焼結体であって、
少なくとも希土類元素を合計で1.0~6.5wt%、アルカリ・アルカリ土類金属元素を合計で0.3~3.0wt%含有し、
前記窒化ケイ素質粒子の2粒子粒界において、前記希土類元素の元素量をRe、前記アルカリ・アルカリ土類金属元素の元素量をAとしたとき、元素比率Re/(A+Re)の平均が0.1~0.5の範囲であることを特徴とする、窒化ケイ素質焼結体。
続きを表示(約 500 文字)【請求項2】
前記アルカリ・アルカリ土類金属元素は、Mg,及びCaから選ばれる1種類以上の元素を含み、
前記希土類元素は、Y,La,及びYbから選ばれる1種類以上の元素を含むことを特徴とする、請求項1に記載の窒化ケイ素質焼結体。
【請求項3】
更に4族元素を含み、
前記4族元素は、少なくとも一部が窒素又は炭素を含む化合物を1種類以上形成することを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載の窒化ケイ素質焼結体。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の窒化ケイ素質焼結体からなることを特徴とする、窒化ケイ素質放熱基板。
【請求項5】
曲げ強度が700MPa以上であることを特徴とする、請求項4に記載の窒化ケイ素質放熱基板。
【請求項6】
熱伝導率が85W/mK以上であることを特徴とする、請求項4に記載の窒化ケイ素質放熱基板。
【請求項7】
前記窒化ケイ素質放熱基板の一方の主面に垂直な方向の厚みは、220μm以上690μm以下であることを特徴とする、請求項4に記載の窒化ケイ素質放熱基板。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、窒化ケイ素質焼結体、および窒化ケイ素質放熱基板に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
窒化ケイ素は高い熱伝導率と強度を有することから、EV(Electric Vehicle)やHV(Hybrid Vehicle)に搭載されるインバーター用パワーモジュールの絶縁性放熱基板として注目されている。従来、絶縁性の放熱基板材料としては窒化アルミニウムが多く用いられてきたが、EVなどの大電流用パワーモジュールの場合、250℃程度まで高温化し、接合された銅などの金属との熱膨張差から基板に大きな熱応力が発生し、強度の低い窒化アルミニウムはクラックや割れが発生してしまっていた。そのため、熱伝導は窒化アルミニウムには劣るものの、一般的な絶縁性セラミックスの中では高熱伝導であり、更に高い強度を有する窒化ケイ素の採用が進んでいる。
【0003】
特許文献1には、複数の窒化ケイ素粒子と、前記複数の窒化ケイ素粒子のうちの3つ以上の窒化ケイ素粒子間に位置する粒界三重点とを含む窒化ケイ素焼結体であって、前記粒界三重点は、Mgと、希土類元素から選ばれる少なくとも1種の元素REとを含み、前記粒界三重点におけるREに対するMgの割合Mg/REがMg/RE≦1を満たしており、前記窒化ケイ素粒子内のO含有量は0.05質量%以下である窒化ケイ素焼結体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2022-153934号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
近年、インバーターに流れる電流値は増加傾向にあり、窒化ケイ素基板に対して非常に大きな熱応力が加えられ、基板が割れるなどの問題が発生している。また、特許文献1に記載された窒化ケイ素焼結体の曲げ強度は500MPa程度であり、このような窒化ケイ素基板では、従来よりも高温となる用途に用いられる場合、強度不足から熱応力に耐えられず割れなどが発生する虞が高くなる。
【0006】
このようなことから、パワーデバイスの絶縁性放熱基板として窒化ケイ素焼結体を使用する場合、高い熱伝導率を維持したまま、基板としての信頼性を高めるために、更なる高強度化が必要とされていた。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、高い熱伝導率を維持しつつ、より高強度化をした窒化ケイ素質焼結体および窒化ケイ素質放熱基板を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
(1)上記の目的を達成するため、本発明の窒化ケイ素質焼結体は、以下の手段を講じた。すなわち、本発明の適用例の窒化ケイ素質焼結体は、窒化ケイ素質粒子と前記窒化ケイ素質粒子を取り囲む粒界相から主に成る窒化ケイ素質焼結体であって、少なくとも希土類元素を合計で1.0~6.5wt%、アルカリ・アルカリ土類金属元素を合計で0.3~3.0wt%含有し、前記窒化ケイ素質粒子の2粒子粒界において、前記希土類元素の元素量をRe、前記アルカリ・アルカリ土類金属元素の元素量をAとしたとき、元素比率Re/(A+Re)の平均が0.1~0.5の範囲である。
【0009】
(2)また、上記(1)の適用例の窒化ケイ素質焼結体において、前記アルカリ・アルカリ土類金属元素は、Mg,及びCaから選ばれる1種類以上の元素を含み、前記希土類元素は、Y,La,及びYbから選ばれる1種類以上の元素を含む。
【0010】
(3)また、上記(1)または(2)の適用例の窒化ケイ素質焼結体において、更に4族元素を含み、前記4族元素は、少なくとも一部が窒素又は炭素を含む化合物を1種類以上形成する。
(【0011】以降は省略されています)

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