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公開番号
2025112938
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-01
出願番号
2024007502
出願日
2024-01-22
発明の名称
直動案内装置及びその製造方法
出願人
日本精工株式会社
代理人
弁理士法人栄光事務所
主分類
F16C
29/06 20060101AFI20250725BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約
【課題】軌道面に進入するボールの挙動に関わらず、衝撃力を緩和しつつ円滑なボールの移動を確保できる直動案内装置及びその製造方法を提供する。
【解決手段】直動案内装置において、軌道面は、スライダ本体の長手方向端面に交差する端部側軌道面と、端部側軌道面を挟んで長手方向端面と反対側に配置された内部側軌道面とを有し、端部側軌道面は、転動通路の直線部中心線と一致し又は平行な端部側軌道面中心軸を基準とする回転対称の形状であり、内部側軌道面に接続される部分円錐軌道面と、部分円錐軌道面と長手方向端面とを接続する曲面状軌道面とを有し、端部側軌道面中心軸を含む断面において、部分円錐軌道面の表面は直線状であり、曲面状軌道面の表面は円弧状であり、断面において、部分円錐軌道面と曲面状軌道面の境界における、部分円錐軌道面の接線と、曲面状軌道面の接線とは共通である。
【選択図】図5
特許請求の範囲
【請求項1】
案内レールと、
案内レールに対して長手方向に相対移動するように配置されたスライダと、
前記案内レールと前記スライダとの間に形成される転動通路内に沿って転動自在に配置される複数の転動体と、を備えた直動案内装置であって、
前記スライダは、
前記案内レールの軌道溝に対向配置されて前記転動体の転動通路を形成する軌道面、及び前記転動体の戻し通路を有するスライダ本体と、
前記戻し通路と前記転動通路とを接続する方向転換路を有するエンドキャップと、を備え、
前記軌道面は、前記スライダ本体の長手方向端面に交差する端部側軌道面と、前記端部側軌道面を挟んで前記長手方向端面と反対側に配置された内部側軌道面とを有し、
前記端部側軌道面は、前記転動通路の直線部中心線と一致し又は平行な端部側軌道面中心軸を基準とする回転対称の形状であり、前記内部側軌道面に接続される部分円錐軌道面と、前記部分円錐軌道面と前記長手方向端面とを接続する曲面状軌道面とを有し、
前記端部側軌道面中心軸を含む断面において、前記部分円錐軌道面の表面は直線状であり、前記曲面状軌道面の表面は円弧状であり、
前記断面において、前記部分円錐軌道面と前記曲面状軌道面の境界における、前記部分円錐軌道面の接線と、前記曲面状軌道面の接線とは共通である、
ことを特徴とする直動案内装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記内部側軌道面は、第1軌道面と、前記第1軌道面と前記部分円錐軌道面とを接続する第2軌道面とを有し、
前記転動通路の直線部中心線を含む断面において、前記第2軌道面は、前記部分円錐軌道面に近づくにつれて、前記直線部中心線から離間する、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動案内装置。
【請求項3】
前記転動通路の直線部中心線を含む断面の少なくとも一つにおいて、前記内部側軌道面と前記端部側軌道面の境界における、前記内部側軌道面の接線と、前記端部側軌道面の接線とは異なる、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動案内装置。
【請求項4】
前記端部側軌道面中心軸に対する前記部分円錐軌道面の傾斜角度θは、10°以下である、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動案内装置。
【請求項5】
前記端部側軌道面中心軸を含む断面において、前記曲面状軌道面の曲率半径rは、前記転動体の直径Daの0.2倍以上である、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動案内装置。
【請求項6】
前記端部側軌道面の面粗度は、前記内部側軌道面の面粗度より粗い、
ことを特徴とする請求項1に記載の直動案内装置。
【請求項7】
案内レールと、
案内レールに対して長手方向に相対移動するように配置されたスライダと、
前記案内レールと前記スライダとの間に形成される転動通路内に沿って転動自在に配置される複数の転動体と、を備えた直動案内装置の製造方法であって、
前記スライダは、
前記案内レールの軌道溝に対向配置されて前記転動体の転動通路を形成する軌道面、及び前記転動体の戻し通路を有するスライダ本体と、
前記戻し通路と前記転動通路とを接続する方向転換路を有するエンドキャップと、を備え、
前記軌道面は、前記スライダ本体の長手方向端面に交差する端部側軌道面と、前記端部側軌道面を挟んで前記長手方向端面と反対側に配置された内部側軌道面とを有し、
前記端部側軌道面は、前記転動通路の直線部中心線と一致し又は平行な端部側軌道面中心軸を基準とする回転対称の形状であり、前記内部側軌道面に接続される部分円錐軌道面と、前記部分円錐軌道面と前記長手方向端面とを接続する曲面状軌道面とを有し、
前記スライダ本体の幅方向をX方向、前記スライダ本体の長手方向をY方向、前記X方向及び前記Y方向に直交する方向をZ方向としたときに、
第1の工具を、前記Z方向に平行な回転軸回りに回転させつつ、前記スライダ本体に対して前記Y方向に平行移動することにより前記内部側軌道面を形成し、
第2の工具を、前記転動通路の直線部中心線に平行な回転軸回りに回転させつつ、前記スライダ本体に対して前記X方向に平行移動することにより前記端部側軌道面を形成し、
前記端部側軌道面中心軸を含む断面において、前記部分円錐軌道面の表面は直線状に形成され、前記曲面状軌道面の表面は円弧状に形成され、
前記断面において、前記部分円錐軌道面と前記曲面状軌道面の境界における、前記部分円錐軌道面の接線と、前記曲面状軌道面の接線とは共通である、
ことを特徴とする直動案内装置の製造方法。
【請求項8】
前記第1の工具を前記Y方向に移動させつつ、前記X方向に移動させる、
ことを特徴とする請求項7に記載の直動案内装置の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、直動案内装置及びその製造方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【背景技術】
【0002】
ころやボール等の転動体を内部で無限循環させながら被案内物を直線的に案内する直動案内装置は、半導体製造装置や超精密加工機械、超精密測定機器等の運動精度に大きな影響を与える重要な機械要素の一つである。
【0003】
直動案内装置は、レール側転動体軌道溝を設けた案内レールと、レール側転動体軌道溝に対向するスライダ側転動体軌道溝を設け、このスライダ側転動体軌道溝及びレール側転動体軌道溝の間に形成した転動通路内に配設された複数の転動体の転動を介して軸方向に移動可能となるように案内レールに支持されたスライダ本体とを備えている。直動案内装置は、さらに転動通路と略平行となるようにスライダ本体内に設けた転動体戻し通路と、前記スライダ本体の移動方向の両端部に取付けられたエンドキャップに設けられて前記転動通路及び前記転動体戻し通路を連通させる方向転換路とを備えている。
【0004】
直動案内装置の転動体が、転動通路、方向転換路及び転動体戻し通路を無限循環する際には、周期的な微小振動(以下、転動体通過振動という)が発生し、これが前述した機器類の運動精度を大きく左右する。転動体通過振動は、予圧や外部荷重によって負荷を受けながら転動通路(負荷域)を転動している転動体が、負荷域から転動体循環路(無負荷域)に出る際に負荷が開放されるとき、または反対に、無負荷域から負荷域に進入する際に新たに負荷を負うときに発現する。
【0005】
この転動体通過振動の抑制のため、転動通路を形成しているスライダ側転動体軌道溝の両端部にクラウニングと呼ばれる傾斜面を設けている。クラウニングにより転動体の負荷域出入りに伴う負荷変動を徐々に行わせることで、転動体通過振動を低減させることができる。
【0006】
特許文献1には、スライダ側転動体軌道溝の両端部に設けた傾斜部を、スライダ側転動体軌道溝から連続して傾斜が緩やかとなるように大きな曲率半径で形成した曲面形状の第1クラウニングと、この第1クラウニングと隣接し、方向転換路の内周面に向かって延びる第1クラウニングよりも傾斜が急で第1クラウニングの軸方向長さよりも短い第2クラウニングと、この第2クラウニングとスライダ本体の端面との間に設けられ、第1クラウニング及び第2クラウニングよりも傾いた傾斜面とで構成した直動案内軸受が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2008-133837号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、ボールが転動通路に進入する際に、戻し通路の中心線に対してボールの中心がずれる、いわゆるボールの偏心が問題となることがある。特許文献1の技術によれば、第1クラウニングと第2クラウニングとを組み合わせることで、クラウニングが形成される溝底方向(スライダの幅方向)にはボールの偏心を逃がすために十分な落込み量を形成できる。しかしながら、溝底方向以外、特に溝底と垂直方向(スライダの上下方向)へのボールの偏心に対し、スライダ溝端部に逃がしを与えることができないため、ボールがスライダの端面に強く衝突することで耐久性が悪化する恐れがある。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、軌道面に進入するボールの挙動に関わらず、衝撃力を緩和しつつ円滑なボールの移動を確保できる直動案内装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の直動案内装置は、
案内レールと、
案内レールに対して長手方向に相対移動するように配置されたスライダと、
前記案内レールと前記スライダとの間に形成される転動通路内に沿って転動自在に配置される複数の転動体と、を備えた直動案内装置であって、
前記スライダは、
前記案内レールの軌道溝に対向配置されて前記転動体の転動通路を形成する軌道面、及び前記転動体の戻し通路を有するスライダ本体と、
前記戻し通路と前記転動通路とを接続する方向転換路を有するエンドキャップと、を備え、
前記軌道面は、前記スライダ本体の長手方向端面に交差する端部側軌道面と、前記端部側軌道面を挟んで前記長手方向端面と反対側に配置された内部側軌道面とを有し、
前記端部側軌道面は、前記転動通路の直線部中心線と一致しまたは平行な端部側軌道面中心軸を基準とする回転対称の形状であり、前記内部側軌道面に接続される部分円錐軌道面と、前記部分円錐軌道面と前記長手方向端面とを接続する曲面状軌道面とを有し、
前記端部側軌道面中心軸を含む断面において、前記部分円錐軌道面の表面は直線状であり、前記曲面状軌道面の表面は円弧状であり、
前記断面において、前記部分円錐軌道面と前記曲面状軌道面の境界における、前記部分円錐軌道面の接線と、前記曲面状軌道面の接線とは共通である、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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