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公開番号
2025107564
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-18
出願番号
2024203271
出願日
2024-11-21
発明の名称
タンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置及びイオン移動度分析法
出願人
株式会社島津製作所
代理人
弁理士法人京都国際特許事務所
主分類
G01N
27/622 20210101AFI20250711BHJP(測定;試験)
要約
【課題】本発明はイオン移動度分析分野に関し、具体的にはタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置及びイオン移動度分析法を提供する。
【解決手段】当該タンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置は二つのタンデム結合されたU型イオンモビリティアナライザを含む。その中、第一U型イオンモビリティアナライザはフィルタモードで動作し、第二U型イオンモビリティアナライザの第二イオン入口は第一イオン出口に対応して設けられる。イオン解離装置は、第一U型イオンモビリティアナライザからのイオンを受け取って解離し、解離により生成したフラグメントイオンを第二U型イオンモビリティアナライザに放出するように配置される。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
タンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置であって、
フィルタモードで動作し、第一通路と第二通路を有し、前記第一通路には第一イオン入口が開口され、前記第二通路には第一イオン出口が開口される第一U型イオンモビリティアナライザと、
第三通路と第四通路を有し、前記第三通路には第二イオン入口が開口され、前記第四通路には第二イオン出口が開口され、前記第二イオン入口は前記第一イオン出口に対応して設けられる第二U型イオンモビリティアナライザと、
前記第一通路、前記第二通路、前記第三通路及び前記第四通路に気流を供給する気流供給部と、
前記第一U型イオンモビリティアナライザ及び前記第二U型イオンモビリティアナライザに電気的に接続され、前記第一通路、前記第二通路、前記第三通路及び前記第四通路内のイオンに、前記気流による前記イオンに対する作用力と逆方向の電界力を印加するように配置される電源と、
前記第一U型イオンモビリティアナライザからのイオンを受け取って解離し、解離により生成したフラグメントイオンを前記第二U型イオンモビリティアナライザに放出するように配置されるイオン解離装置と、を含む、ことを特徴とするU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
前記第一通路、前記第二通路、前記第三通路及び前記第四通路は、互いに平行に並設され、
前記気流供給部が形成する気流経路は、前記第一通路、前記第二通路、前記第三通路及び前記第四通路にそれぞれ沿う4つの気流サブ経路を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
【請求項3】
前記気流供給部が形成する気流経路は、前記第一U型イオンモビリティアナライザと前記第二U型イオンモビリティアナライザの両方を経過する気流経路を含む、ことを特徴とする請求項1に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
【請求項4】
前記第一U型イオンモビリティアナライザは、前記第一イオン入口から前記第一イオン出口までの第一イオン直通経路を含み、前記第二U型イオンモビリティアナライザは、前記第二イオン入口から前記第二イオン出口までの第二イオン直通経路を含み、
前記第一イオン直通経路と前記第二イオン直通経路とは対応して設置されてイオン直通経路を構成し、
前記第二通路と前記第三通路は、それぞれ前記イオン直通経路の両側に設けられるとともに長さ方向に沿ってエンドツーエンドで共線で接続される、ことを特徴とする請求項3に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
【請求項5】
第一チャンバと、第二チャンバと、気流ガイド部と、を含むハウジングを更に含み、
前記第一チャンバは、前記第一U型イオンモビリティアナライザの外面を被覆し、一端に気流入口が設けられ、他端が前記気流ガイド部に連通し、前記第一チャンバの前記第一イオン出口に対応する箇所に第一貫通孔が開口され、
前記第二チャンバは前記第二U型イオンモビリティアナライザの外面を被覆し、一端に気流出口が設けられ、他端が前記気流ガイド部に連通し、前記第二チャンバの前記第二イオン入口に対応する箇所に第二貫通孔が開口される、ことを特徴とする請求項3に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
【請求項6】
前記第二U型イオンモビリティアナライザは、フィルタモードで動作する、ことを特徴とする請求項1に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
【請求項7】
前記第一U型イオンモビリティアナライザは、フィルタ-選択イオンモニタリングモードに配置され、前記第二U型イオンモビリティアナライザは、フィルタ-走査モードに配置される、ことを特徴とする請求項6に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
【請求項8】
前記第一U型イオンモビリティアナライザ及び前記第二U型イオンモビリティアナライザは、いずれもフィルタ-選択イオンモニタリングモードに配置される、ことを特徴とする請求項6に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
【請求項9】
前記イオン解離装置は、目標領域内のイオンの解離を行い、前記第一イオン出口と前記第二イオン入口との間に前記目標領域が設けられる、ことを特徴とする請求項1に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
【請求項10】
前記イオン解離装置は、衝突誘起解離装置、電子解離装置、ラジカル解離装置、移動可能解離装置のうちの一種又は複数種である、ことを特徴とする請求項1に記載のタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、イオン移動度分析分野に関し、具体的にはタンデムU型イオンモビリティスペクトロメトリー装置及びイオン移動度分析法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
イオンモビリティスペクトロメトリーは、イオン移動度に応じてイオンを分離する技術である。通常、質量分析では識別できない異性体を識別することができるため、イオンモビリティスペクトロメトリーは生物学分析分野において広く用いられている。
【0003】
近年、分析が依存するパラメータ次元を増加させるために、イオンモビリティスペクトロメトリー装置と他の装置とのタンデム形式が数多く採用されている。一般的には、イオンモビリティスペクトロメトリー装置と質量分析計を一つのタンデム型質量分析機器に結合し、異なるイオンをイオン移動度の性質の違いによってさらに分離することで、イオン識別の能力を向上させる。例えば、特許文献1では、TIMS技術とDIA/DDA技術を組み合わせて、Parallel Accumulation SErial Fragmentation(PASEF)テクノロジーを発見した。
【0004】
さらにいくつかの研究では、イオンモビリティスペクトロメトリーのイオンのイオン移動度に対する分離効率(分解能)を向上させるために、二つのイオンモビリティスペクトロメトリー装置をタンデム結合とすることが提案されている。特許文献2では、IMSとFAIMSの異なる物理メカニズムに基づいて、FAIMSとIMS機器を結合してより大きい分離効率(分解能)を実現することが提案されている。
【0005】
特許文献3では、複数のタンデムフィルタ装置を用いて気相イオンを正確に識別する方法及び装置が提案され、二つのDMAsタンデム組合に基づいてIMS検出の特異性及び感度を向上させることが提案されている。そのうちの一つのDMAsは、少なくとも非線形移動度範囲内の高電界で操作されるが、DMAsのフィルタモード自体の制限により、一つの走査期間において、目標移動度範囲内のイオンのみを選択することができ、残りのイオンは全て損失されることによって、DMAsのイオンの利用効率が比較的低くなってしまい、システム全体のデューティ比も比較的低い。また、DMAが差動イオン移動度に基づいて選択を行うことは、分子の構造特徴付けに不利であり、生物オミックス研究などの複雑な課題に対しても、参考可能な理論データベースが欠けている。
【0006】
いくつかの複雑な混合物の中にある微量物質のイオン移動度分析について、特許文献4では、イオン分析法及び当該イオン分析法に適したタンデムイオンモビリティスペクトロメトリー装置がさらに提案され、当該タンデムイオンモビリティスペクトロメトリー装置は、二つのタンデムTIMS(Trapped Ion Mobility Spectrometer,TIMS)アナライザ、及び二つのタンデムTIMSアナライザの間に設けられたイオンゲートと破砕手段を含む。以上のようなタンデムTIMSイオンモビリティスペクトロメトリー装置により、イオンに対してイオン移動度の予備分離を行ってから、さらに目標移動度範囲内のイオンを意図的に破砕した後、生成したフラグメントイオンに対してイオン移動度分析を行うことができます。TIMSの分解能が比較的高く、且つ第一のTIMSにおいてイオンを蓄積することができ、それによってタンデムイオンモビリティスペクトロメトリーのデューティ比を向上させる。
【0007】
しかしながら、従来の技術におけるタンデムイオンモビリティスペクトロメトリー装置には、以下の問題が依然として存在する。
【0008】
まず、複雑なサンプルのオミックス研究について、異なる成分の含有量の差が極めて大きく、比較的良好な定性、定量結果を得るために極めて高いダイナミックレンジが必要である。ところが、パラレルアキュムレーション技術においてイオン利用効率を100%達成するために、イオンを第一のTIMSに蓄積する必要があるが、TIMSはイオントラップの原理に基づいて開発されたものであるため、空間電荷効果によって一部の存在量の低いイオンが押し出され、タンデム装置のダイナミックレンジが第一のTIMSのイオン容量に制限される。
【0009】
第2の態様において、二つのTIMSの動作は互いに同期する必要があり、電界印加の複雑さが高いとともに制御精度に対する要求が厳しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
米国特許US9891194
米国特許US7148474B2
米国特許US7855360B2
米国特許US10794861B2
中国特許CN113495112A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
(【0011】以降は省略されています)
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