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公開番号
2025107022
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-17
出願番号
2024000717
出願日
2024-01-05
発明の名称
活性剤効果を維持及び/又は増強する方法、目的細胞の作製方法、導入キャリアセット及びキット
出願人
株式会社東芝
代理人
弁理士法人スズエ国際特許事務所
主分類
C12N
15/88 20060101AFI20250710BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約
【課題】 標的細胞に対する活性剤の所望の効果を得るための技術を提供する。
【解決手段】 実施形態に従う方法は、標的細胞における活性剤効果を維持及び/又は増強する。当該方法は、第1の活性剤を内包する第1の脂質粒子を第1の状態の標的細胞と接触させること、第1の状態の標的細胞から第2の状態の標的細胞を生成すること、第2の活性剤を内包する第2の脂質粒子を第2の状態の標的細胞と接触させること、第2の状態の標的細胞から第3の状態の標的細胞を生成すること、および標的細胞における活性剤効果を維持及び/又は増強することを含む。第1及び第2の脂質粒子はそれぞれ、対応する第1及び第2の状態の標的細胞に対してそれぞれ適切な親和性を示すように設計された脂質組成を有する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
第1の活性剤を内包する第1の脂質粒子を第1の状態の標的細胞と接触させること、
前記第1の状態の標的細胞から第2の状態の標的細胞を生成すること、
第2の活性剤を内包する第2の脂質粒子を前記第2の状態の標的細胞と接触させること、
前記第2の状態の標的細胞から第3の状態の標的細胞を生成すること、および
前記標的細胞における活性剤効果を維持及び/又は増強すること
を少なくとも含み、
前記第1の脂質粒子は、前記第1の状態の標的細胞に対して適切な親和性を示すように設計された脂質組成を有し、
前記第2の脂質粒子の脂質組成は、前記第1の脂質粒子の脂質組成とは異なり、且つ前記第2の状態の標的細胞に対して適切な親和性を示すように設計された脂質組成を有し、
前記第2の活性剤は、前記第1の活性剤と同じ種類であるか、又は異なる種類である、
標的細胞における活性剤効果を維持及び/又は増強する方法。
続きを表示(約 1,400 文字)
【請求項2】
前記第2の状態は、前記第1の状態の標的細胞において、前記第1の活性剤の効果が発揮された状態であり、前記第3の状態は、前記第2の状態の標的細胞において、前記第2の活性剤の効果が発揮された状態である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記の第1及び/又は第2の脂質粒子が、生分解性脂質FFT-10及び/又はFFT-20を含む脂質成分からなる脂質粒子である請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記の第1及び/又は第2の脂質粒子に含まれるカチオン性脂質の割合が65%以下であることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記の第2の脂質粒子に含まれるカチオン性脂質の構成成分比が、前記第1の脂質粒子のカチオン性脂質の構成成分比よりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第1の活性剤及び/又は第2の活性剤が、タンパク質合成活性、タンパク質切断活性、タンパク質発現状態に影響を与える活性、酵素活性、抗がん活性、リプログラミング活性、核酸切断活性、遺伝子組換え活性及びゲノム編集活性からなる群より選択される活性を有する物質である請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第nの活性剤を内包する第nの脂質粒子を第nの状態の標的細胞と接触させること、及び前記第nの状態の標的細胞から第n+1の状態の標的細胞を生成すること
を更に含み、
ここで、nは3以上の整数であり、前記第2の状態の標的細胞の生成から前記第n+1の状態の標的細胞の生成まで、n回の生成が順次行われ、
前記第1~第nの脂質粒子は、対応する状態の前記標的細胞に対して適切な親和性を示すように設計された脂質組成をそれぞれ有する
請求項1に記載の方法。
【請求項8】
第1の活性剤を内包する第1の脂質粒子を第1の状態の標的細胞と接触させること、
前記第1の状態の標的細胞から第2の状態の標的細胞を生成すること、
第2の活性剤を内包する第2の脂質粒子を前記第2の状態の標的細胞と接触させること、及び
前記第2の状態の標的細胞を第3の状態の標的細胞を生成すること
を少なくとも含み、
前記第3の状態にある標的細胞は、予め定められた目的細胞であり
前記第1の脂質粒子は、前記第1の状態の標的細胞に対して適切な親和性を示すように設計された脂質組成を有し、
前記第2の脂質粒子の脂質組成は、前記第1の脂質粒子の脂質組成とは異なり、且つ前記第2の状態の標的細胞に対して適切な親和性を示すように設計された脂質組成を有し、
前記第2の活性剤は、前記第1の活性剤と同じ種類であるか、又は異なる種類である、
標的細胞から目的細胞を作製する方法。
【請求項9】
前記第2の状態は、前記第1の状態の標的細胞において、前記第1の活性剤の効果が発揮された状態であり、前記第3の状態は、前記第2の状態の標的細胞において、前記第2の活性剤の効果が発揮された状態である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記の第1及び/又は第2の脂質粒子が、生分解性脂質FFT-10及び/又はFFT-20を含む脂質成分からなる脂質粒子である請求項8に記載の方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、活性剤効果を維持及び/又は増強する方法、目的細胞の作製方法、導入キャリアセット及びキットに関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
標的細胞への遺伝子の導入は、基礎研究から臨床に亘るまで、例えば、がんをはじめとする様々な疾患の治療や予防、また診断のため、或いは特定の遺伝子のサイレンシングや細胞のリプログラミングなど、広く用いられている。このような遺伝子の導入は、標的細胞に導入された遺伝子が、標的細胞において特定の活性を奏することによって目的の効果が得られる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明が解決しようとする課題は、標的細胞に対する活性剤の所望の効果を得るための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
実施形態に従う方法は、標的細胞における活性剤効果を維持及び/又は増強する。当該方法は、第1の活性剤を内包する第1の脂質粒子を第1の状態の標的細胞と接触させること、第1の状態の標的細胞から第2の状態の標的細胞を生成すること、第2の活性剤を内包する第2の脂質粒子を第2の状態の標的細胞と接触させること、第2の状態の標的細胞から第3の状態の標的細胞を生成すること、および標的細胞における活性剤効果を維持及び/又は増強することを含む。第1及び第2の脂質粒子はそれぞれ、対応する第1及び第2の状態の標的細胞に対してそれぞれ適切な親和性を示すように設計された脂質組成を有する。第2の脂質粒子の脂質組成は、第1の脂質粒子の脂質組成とは異なる。
【図面の簡単な説明】
【0005】
第1の実施形態に従う方法に使用するための脂質粒子の1例を示す断面図。
第1の実施形態に従う方法を示すスキーム図。
第1の実施形態に従う方法に使用するための脂質粒子の更なる例を示す断面図。
第1の実施形態に従う方法の概念を示すイメージ図。
第1の実施形態に従う方法の概念を示すイメージ図。
第2の実施形態に従う方法を示すスキーム図。
第1の実施形態に従う方法に使用するための脂質粒子の1例を示す断面図。
第1の実施形態に従う方法に使用するための脂質粒子の更なる例を示す断面図。
実験結果を示すグラフ。
実験結果を示すグラフ。
実験結果を示すグラフ。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、実施形態について、添付の図面を参照して説明する。なお、各実施形態において、実質的に同一の構成部位には同一の符号を付し、その説明を一部省略する場合がある。図面は模式的なものであり、各部の厚さと平面寸法との関係、各部の厚さの比率等は現実のものとは異なる場合がある。
【0007】
(第1の実施形態)
第1の実施形態は、標的細胞における活性剤効果を維持及び/又は増強する方法である。当該方法では、図1に示す導入キャリアセット1001を使用して、標的細胞を活性化する。図1を用いて導入キャリアセットの1例について説明する。導入キャリアセット1001は、第1の導入キャリア101aと第2の導入キャリア101bとを備える。第1の導入キャリア101aは、脂質粒子11aと活性剤12aとを備える。脂質粒子11aは、脂質膜で形成された中空体であり、例えば、それはリポソームである。脂質粒子11aの内部、即ち、中空には、活性剤12aが内包されている。第2の導入キャリア101bは、脂質粒子11bと活性剤12bとを備える。脂質粒子11bは、脂質膜で形成された中空体であり、例えば、それはリポソームである。脂質粒子11bの内部、即ち、中空には、活性剤12bが内包されている。図1に示した例では、活性剤12aと活性剤12bは、互いに異なる種類の活性剤である。
【0008】
脂質粒子11aは、第1の状態の標的細胞に対して適切な親和性を有する。ここで「適切な親和性」とは、例えば、第1の状態の標的細胞に対して言及する場合、第1の状態の標的細胞と通常及び/又は一般的な接触条件下において、一般的な設計による同様の導入キャリアに比較して、親和性が高いことをいう。そのような適切な親和性は、詳しくは後述するが、脂質粒子の脂質組成の調整により達成される。
【0009】
ここで「標的細胞」とは、活性剤を作用させるべき細胞を指す。例えば、第1の状態の標的細胞は、活性剤の作用によって第2の状態の標的細胞又は目的細胞となり得る。例えば、第1の状態の標的細胞は、活性剤の導入又は作用によって、変化を受けるべき細胞である。例えば、活性剤の導入によって治療されるべき罹患細胞であってもよく、或いは得ようとする目的細胞の源又は由来となる材料細胞であってもよい。標的細胞は、目的に応じて選択されればよい。
【0010】
「目的細胞」とは、例えば、材料細胞としての標的細胞に活性剤が接触又は作用した後の状態の細胞、活性剤が作用した後の状態の細胞、活性剤と反応した後の状態の細胞、又は活性剤が導入された後の状態の細胞であり得る。どのような目的細胞を作製する、及び/又は獲得するのかは、実施者が所望に応じて決定すればよい。当該方法や当該方法に含まれる工程を繰り返して行う場合など、場合によって、目的細胞は、続いて活性剤を導入又は作用させるべき、更なる材料細胞となり得る。「材料細胞」は、「初発材料細胞」、「第1の状態の材料細胞」、「種細胞」の語と交換可能に使用され得る。例えば、複数の活性剤を用いて、繰り返して複数回の導入を行う場合、材料細胞は、導入前には第1の状態にあり、最終的に目的細胞を得るまでに必要な工程の繰り返し回数に応じて材料細胞、即ち、標的細胞は、その性質又は特徴が変わり続け得る。ここでは、その状態や性質、又は特定の活性剤との接触の有無について「状態」の語を便宜上使用し、活性剤の導入又は作用回数に応じて「第2の状態の材料細胞」、「第3の状態の材料細胞」・・・「第nの状態の材料細胞」(nは3以上の整数)などとも記載する。特定の活性剤との接触を果たした「材料細胞」としての「標的細胞」をその後に続く工程のための「材料細胞」とするのか、或いは最終的に得られるべき「目的細胞」とするのかは、実施者の所望に応じて、或いはその後に続く手順に応じて決定され得る。
(【0011】以降は省略されています)
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