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公開番号2025106771
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-16
出願番号2024008341
出願日2024-01-04
発明の名称高電荷低電位電荷搬送体を使用する新型静電発電機において電位制御層内の電荷を消去する方法
出願人個人
代理人
主分類H02N 1/08 20060101AFI20250709BHJP(電力の発電,変換,配電)
要約【課題】静電発電機において、高電荷を低電位で搬送できる新型電荷搬送体より電荷回収時により簡易に電位制御層内の電荷を消去する方法を提供する。
【解決手段】進行方向で電荷搬送体7の後方に同型で電位制御層のない消去電荷保持体を設け、これに充電源8で、電荷搬送体の電位制御層73内に存在している電荷と異極性で等量の電荷を充電し、該電荷を電位制御層73に加えて電位制御層73内の電荷量をゼロとすることで、電荷搬送体7の電位を高くして搬送された電荷を簡単な方法で安全に回収できる。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
電荷搬送体を帯電させて回収電極まで搬送しそこで搬送電荷を回収する静電発電機において、電荷保持層の近傍に電位制御層を有する電荷搬送体を使用し、低電位で、回収電極まで搬送した時、電位制御層内の電荷を、消去電荷保持体の異極性の電荷を加えて消去して電荷搬送体の電位を回収電極の電位より高くすること。
続きを表示(約 740 文字)【請求項2】
請求項1において、進行方向で電荷搬送体の後方に消去電荷保持体を配し、電荷搬送体の充電源で、電位制御層内の電荷と異極性の電荷を該消去電荷保持体に帯電させること。
【請求項3】
請求項2において、充電源で帯電した消去電荷保持体の電荷を消去電荷保持用コンデンサーに移し低電位で保持すること。
【請求項4】
請求項1において、消去電荷保持用コンデンサーに保持されている電荷を、電位制御層に加えること。
【請求項5】
請求項4において、消去用電荷保持用コンデンサーと電位制御層を、電子回路によって電気的に接続すること。
【請求項6】
請求項3において、消去電荷保持体に髭上の外部端子を設け、消去用電荷保持用コンデンサーにつながる消去電荷回収端子と接触させること。
【請求項7】
請求項2において、消去電荷搬送体の面積を充電源で、電荷搬送体が回収位置に到達したとき、電位制御層内にある電荷をすべて消去できる量充電される大きさとすること。
【請求項8】
請求項1において、該電荷搬送体を既存の四層PCBで作製し、その外銅層を電荷保持層とし、内銅層を電位制御層とし、該消去電荷保持体は、そこから内銅層を無くした構成とすること。
【請求項9】
請求項1において、電荷搬送体から回収コンデンサーに電荷を回収するときに、高電位の回収電極コンデンサーから、低電位の回収電極コンデンサーに分けて順次回収すること。
【請求項10】
請求項9において、電荷搬送体の電位保持層に外部端子を設け、電位の異なる回収コンデンサーの回収端子に順次接触させること。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、静電発電機において電荷搬送体を低電位から高電位に搬送する推力を大幅に低減し且つ搬送できる電荷量を大幅に増やすことができる新型静電電荷搬送体より搬送された電荷を簡単に回収するために電位制御層内の電荷を消去する新規な方法に関するものである。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
地球の温暖化と、環境問題を解決するために、二酸化炭素を発生しない発電方法がいろいろと実施されている。例えば、原子力発電、太陽光発電、風力発電等である。しかしながら、これらは、安全性、安定性、コスト、及び耐久性、並びに小型化等の観点で難がある。他方、静電発電機は、製造、使用、及び廃棄を通じて危険性はなく、又、天候、発電時刻に左右されず、発電量は常時安定である。更に、小型化も容易なため、蓄電器や送電線も不要で、低コストでできる電源である。
【0003】
かかる静電発電機は、低電位の電荷充電電極(以下充電電極という)で、電荷を電荷搬送体に注入し、電界においてこれに作用する静電力(以下後退静電力)に逆らって、該電荷搬送体を高電位の電荷回収電極(以下回収電極という)まで搬送し持ち上げ、そこで、搬送した電荷を回収するものである。現在もっとも有名で普及している静電発電機は、バンデグラフ型静電発電機である。その構成を図1(非特許文献1)に示す。
電荷搬送体となる絶縁性ベルト6に、その最下点で、高圧電源1により高電位が付与されたコロナ放電電極2により正電荷が帯電される。絶縁性ベルト6は図示されない電気モータにより時計回りに回転され、正帯電部は上方の高圧電極4内に入る。そこで、正電荷除去用放電電極3との間にコロナ放電が発生し、搬送された正電荷は高圧電極4に回収される。高圧電極の電位は例えば100万ボルトと、下部で絶縁性ベルト6に帯電された電荷の電位よりはるかに高いので、発電されたことになる。その出力は、電位差(100万ボルト)と搬送された電荷量の積である。電位差は非常に大きいが、搬送される電荷量は非常に小さく、その出力は、電気モータの消費エネルギーより小さい。ゆえに、システム全体からみると、これは高電圧発生器ではあるが発電機とは言えない。最下点でのコロナ放電電圧をより高くして搬送電荷量を増大することは可能だが、搬送中その電荷の電位が高くなりその周囲の電界の強度がコロナ放電開始電界を越えるとその時点でコロナ放電が発生し搬送中の電荷は無くなるので搬送電荷量は増やせない。また、コロナ放電で電荷を回収する方法は、放電に伴い有害なオゾンが発生するので家庭用には不適当である。
【0004】
以上の3点、すなわち、
1,帯電した絶縁性ベルト6を充電源から高電位の回収源に搬送させるのに、大きな推力が必要で、そのために、発生する電力よりも大きな電力を必要とする。
2,搬送電荷量が多量になると、搬送中にその電位が高くなりすぎて放電し、搬送電荷がなくなる。
3,搬送体の電位より回収電極の電位の方が高いため、搬送された電荷を回収するために、コロナ放電が必要であるが、この時有害なオゾンが発生する。
が、課題となって、現状のバンデグラフ型静電発電機が、一般的な発電機として普及していない
【0005】
しかしながら最近上記課題1および2を同時に解決する新型電荷搬送体が発明された(特許文献1)。該新型電荷搬送体7においては、図2に示すように、搬送電荷を保持する導電性の電荷保持層71の近傍に、絶縁層72を介して、導電性の電位制御層73を設け、ここに、搬送電荷と逆極性の電荷を入れる。記号74は絶縁性支持体である。この結果、異極性の両電荷が近距離で静電的に強く結ばれるため、電荷搬送体7の外部に出る電気力線はほぼなくなり、高電荷でも電位は低くなり、また強電界中でも、受ける静電力は小さくなった。
これに加えて、電荷回収時に、該電位制御層73内の電荷を減らすまたは別の場所に移動させることで、搬送体電位を高くして、電荷を回収することで、残された課題3を解決する新規な方法も発明された。(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特願2023-179892
特願2023-208882
特開2020-150780号公報
【非特許文献】
【0007】
静電気ハンドブック静電気学会1998年版 P.962
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、上記した高電荷を低電位で搬送できる新型電荷搬送体より電荷回収時に電位制御層内の電荷を消去する方法をより簡易にすることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記バンデグラフ静電発電機の課題1と2は、推力を下げ搬送電位を低くするために電荷搬送体7の電荷保持層71の近傍に設けた電位制御層73内に搬送電荷と異極性の電荷を入れることで解決している(特許文献1、詳細は後述)。さらに、別発明では、電荷回収時に、該電位制御層73内の電荷を減らすまたは別の場所に移動させることで、残された課題3を解決している。しかしながら、その方法は、機械的に電気的にやや複雑なので、より簡易な方法を考案した。該新規な方法では、電荷搬送体の後方に、ほぼ同型の消去電荷保持層を走らせて充電電極で電位制御層の電荷とは異極性で等量の電荷を帯電させ該電荷をコンデンサーに移して電位を低くしたのち、電位制御層に加えて該層の電荷をゼロにするものである。
【発明の効果】
【0010】
新規構成の電荷搬送体7より電荷を回収する際に、電荷搬送体7の電位を、回収電極より高くするために電位制御層の電荷を消去する方法をより簡易にできた。
以上のように、バンデグラフ型静電発電機の三課題はすべて解消されたので、今までは、高電圧発生器としてしか使用できなかった静電発電機が一般的に使用できるようになり、再生エネルギーとして、環境問題の解決に役立てることができるようになった。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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