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公開番号2025103870
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-09
出願番号2023221557
出願日2023-12-27
発明の名称アスファルト混合物成形体の製造方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類C08L 95/00 20060101AFI20250702BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】ポリエステル樹脂を含むアスファルト混合物を低い温度で締固めした場合でも施工性を維持して、耐久性に優れアスファルト混合物成形体の製造方法の提供。
【解決手段】アスファルト、骨材、ポリエステル樹脂及び下記化合物(A)を含有するアスファルト混合物を145℃以下で締め固める工程を含む、アスファルト混合物成形体の製造方法。
化合物(A):
(i)炭素数8以上22以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及び2以上のヒドロキシ基を有する化合物、
(ii)炭素数8以上22以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基、オキシアルキレン基及び2以上のヒドロキシ基を有する化合物、
(iii)炭素数8以上22以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及びオキシアルキレン基を有する化合物、及び
(iv)ポリアルキレングリコール
からなる群より選ばれる1種以上の化合物
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
アスファルト、骨材、ポリエステル樹脂及び下記化合物（Ａ）を含有するアスファルト混合物を１４５℃以下で締め固める工程を含む、アスファルト混合物成形体の製造方法。
化合物（Ａ）：
（i）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（ii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基、オキシアルキレン基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（iii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及びオキシアルキレン基を有する化合物、及び
（iv）ポリアルキレングリコール
からなる群より選ばれる１種以上の化合物
続きを表示（約 1,300 文字）【請求項２】
前記化合物（Ａ）が、
グリセリンアルキルエーテル、グリセリンアルキルエステル、ソルビタンアルキルエーテル、ソルビタンアルキルエステル、
ポリエチレングリコールグリセリンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールグリセリンアルキルエステル、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエーテル、ポリエチレングリコールソルビタンアルキルエステル、
ポリエチレングリコールアルキルエーテル、ポリエチレングリコールアルキルエステル、及び
ポリエチレングリコール
からなる群より選ばれる１種以上である、請求項１に記載のアスファルト混合物成形体の製造方法。
【請求項３】
アスファルトと加熱した骨材とを混合してアスファルトと骨材の混合物を得る工程と、アスファルトと骨材の混合物とポリエステル樹脂と下記化合物（Ａ）とを混合してアスファルト混合物を得る工程を更に含む、請求項１又は２に記載のアスファルト混合物成形体の製造方法。
【請求項４】
アスファルト混合物における化合物（Ａ）の含有量が、アスファルト１００質量部に対して、０．０３質量部以上５質量部以下である、請求項１～３のいずれかに記載のアスファルト混合物成形体の製造方法。
【請求項５】
アスファルト混合物における化合物（Ａ）の含有量が、ポリエステル樹脂１００質量部に対して、０．１質量部以上２００質量部以下である、請求項１～４のいずれかに記載のアスファルト混合物成形体の製造方法。
【請求項６】
化合物（Ａ）が（ii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基、オキシアルキレン基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、又は、（iii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及びオキシアルキレン基を有する化合物であり、オキシアルキレン基の平均付加モル数が２以上１０００以下である、請求項１～５のいずれかに記載のアスファルト混合物成形体の製造方法。
【請求項７】
アスファルト混合物成形体が道路のアスファルト舗装材層である、請求項１～６のいずれかに記載のアスファルト混合物成形体の製造方法。
【請求項８】
アスファルト、骨材、ポリエステル樹脂及び下記化合物（Ａ）を含有するアスファルト混合物を舗装対象に締固め施工する工程を含む舗装方法であって、
締固め温度が１４５℃以下である舗装方法。
化合物（Ａ）：
（i）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（ii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基、オキシアルキレン基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（iii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及びオキシアルキレン基を有する化合物、及び
（iv）ポリアルキレングリコール
からなる群より選ばれる１種以上の化合物

発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本発明は、アスファルト混合物成形体の製造方法及び舗装方法に関する。
続きを表示（約 2,300 文字）【背景技術】
【０００２】
自動車道や駐車場、貨物ヤード、歩道等の舗装には、敷設が比較的容易であり、舗装作業開始から交通開始までの時間が短くてすむことから、アスファルト混合物を用いるアスファルト舗装が行われている。このアスファルト舗装は、骨材をアスファルトで結合したアスファルト混合物によって路面が形成されているので、舗装道路は良好な硬度や耐久性を有している。
【０００３】
特許文献１には、施工した舗装体表面のキメの深いことと舗装体内部の緻密性の両立ができるアスファルト改質剤として、アルコール成分由来の構成単位と、カルボン酸成分由来の構成単位とを含み、該アルコール成分がビスフェノール構造を有するアルコールを含み、該カルボン酸成分が１価のカルボン酸を含むポリエステルを含むアスファルト改質剤が開示されている。
特許文献２には、アスファルト合材の充填効率およびアスファルト舗装の強度が両立できるアスファルト混合物を得るためのアスファルト改質剤として、１価の脂肪族カルボン酸由来の構成単位及び／又は１価の脂肪族アルコール由来の構成単位結晶性ポリエステル（Ａ）を含むアスファルト改質剤が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００４】
特開２０２３－０３２８５９号公報
特開２０２３－０７９０２６号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
近年の環境負荷低減および原油高騰の観点から、加熱アスファルト混合物の製造時の燃料を削減し、従来と比較して低い温度にて混錬する中温化の取組みがなされている。
一方で、熱可塑性樹脂、エラストマー等のポリマーを添加したアスファルトでの製造において、これらのポリマーの増粘又は弾性化により、施工不良及び強度不足を誘発する場合がある。
特許文献１や特許文献２に記載の技術においては、ポリエステル樹脂を含むアスファルト混合物の締固め温度をより低い温度である中温にすると締固め性が不十分となり、施工性が劣る場合があった。
【０００６】
本発明は、ポリエステル樹脂を含むアスファルト混合物を低い温度で締固めした場合でも施工性を維持して、耐久性に優れアスファルト混合物成形体の製造方法及び舗装方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【０００７】
本発明は、以下の［１］～［２］に関する。
［１］アスファルト、骨材、ポリエステル樹脂及び下記化合物（Ａ）を含有するアスファルト混合物を１４５℃以下で締め固める工程を含む、アスファルト混合物成形体の製造方法。
化合物（Ａ）：
（i）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（ii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基、オキシアルキレン基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（iii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及びオキシアルキレン基を有する化合物、及び
（iv）ポリアルキレングリコール
からなる群より選ばれる１種以上の化合物
［２］アスファルト、骨材、ポリエステル樹脂及び下記化合物（Ａ）を含有するアスファルト混合物を舗装対象に締固め施工する工程を含む舗装方法であって、
締固め温度が１４５℃以下である舗装方法。
化合物（Ａ）：
（i）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（ii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基、オキシアルキレン基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（iii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及びオキシアルキレン基を有する化合物、及び
（iv）ポリアルキレングリコール
からなる群より選ばれる１種以上の化合物
【発明の効果】
【０００８】
本発明によればポリエステル樹脂を含むアスファルト混合物を低い温度で締固めした場合でも施工性を維持して、耐久性に優れアスファルト混合物成形体の製造方法及び舗装方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【０００９】
［アスファルト混合物成形体の製造方法］
本発明のアスファルト混合物成形体の製造方法は、アスファルトと骨材とポリエステル樹脂と下記化合物（Ａ）を含有するアスファルト混合物を１４５℃以下で締め固める工程を含む。
化合物（Ａ）：
（i）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（ii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基、オキシアルキレン基及び２以上のヒドロキシ基を有する化合物、
（iii）炭素数８以上２２以下の脂肪族炭化水素基若しくはアリール基及びオキシアルキレン基を有する化合物、及び
（iv）ポリアルキレングリコール
からなる群より選ばれる１種以上の化合物
【００１０】
本発明によればポリエステル樹脂を含むアスファルト混合物を低い温度で締固めした場合でも施工性を維持して、耐久性に優れアスファルト混合物成形体の製造方法を提供することができる。
（【００１１】以降は省略されています）

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