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公開番号
2025100521
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-07-03
出願番号
2024225993
出願日
2024-12-23
発明の名称
ワイヤグリッド偏光素子、ワイヤグリッド偏光素子の製造方法、投影表示装置及び車両
出願人
デクセリアルズ株式会社
代理人
弁理士法人青海国際特許事務所
主分類
G02B
5/30 20060101AFI20250626BHJP(光学)
要約
【課題】耐熱性に優れたワイヤグリッド偏光素子を提供する。
【解決手段】ワイヤグリッド偏光素子1は、無機材料からなる基板10と、有機材料からなり、基板10上に設けられるベース部21と複数の凸条部22とが一体形成されたグリッド構造体20と、金属材料からなり、凸条部22の一部を被覆する機能膜30と、を備える。有機材料は、光重合成分を含むインプリント用光硬化性アクリルレジンの硬化物であり、光重合成分は、樹脂(A)と、樹脂(B)と、を含み、樹脂(A)は、フェニル基およびベンジル基のうち一方または双方を有する単官能のアクリレートモノマーであり、樹脂(B)は、2官能の化合物であり、光重合成分全体に対する、樹脂(A)の含有率が、20質量%以上、42質量%以下であり、光重合成分全体に対する、樹脂(B)の含有率が、43質量%以上、66質量%以下である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
無機材料からなる基板と、
有機材料からなり、前記基板上に設けられるベース部と、前記ベース部から突出する複数の凸条部とが一体形成されたグリッド構造体と、
金属材料からなり、前記凸条部の一部を被覆する機能膜と、
を備え、
前記有機材料は、光重合成分を含むインプリント用光硬化性アクリルレジンの硬化物であり、
前記光重合成分は、
樹脂(A)と、
樹脂(B)と、
を含み、
前記樹脂(A)は、フェニル基およびベンジル基のうち一方または双方を有する単官能のアクリレートモノマーであり、
前記樹脂(B)は、2官能の化合物であり、
前記光重合成分全体に対する、前記樹脂(A)の含有率が、20質量%以上、42質量%以下であり、
前記光重合成分全体に対する、前記樹脂(B)の含有率が、43質量%以上、66質量%以下である、ワイヤグリッド偏光素子。
続きを表示(約 1,100 文字)
【請求項2】
前記光重合成分は、樹脂(C)をさらに含み、
前記樹脂(C)は、官能基が3つ以上のアクリレートモノマーであり、
前記光重合成分全体に対する、前記樹脂(C)の含有率が、1質量%以上、30質量%以下である、請求項1に記載のワイヤグリッド偏光素子。
【請求項3】
前記樹脂(A)は、フェニルエチルアクリレートおよびベンジルアクリレートのうち一方または双方である、請求項1または2に記載のワイヤグリッド偏光素子。
【請求項4】
前記樹脂(B)は、(オクタヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデンジイル)ビス(メチレン)ジアクリレート、ビスアクリル酸(2,2-ジメチルエチレン)(5-エチル-1,3-ジオキサン-2,5-ジイル)メチレン、および、1,6-ヘキサンジオールジアクリレートからなる群より選択される1つまたは複数である、請求項1または2に記載のワイヤグリッド偏光素子。
【請求項5】
前記樹脂(B)は、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ならびに、(オクタヒドロ-4,7-メタノ-1H-インデンジイル)ビス(メチレン)ジアクリレート、および、ビスアクリル酸(2,2-ジメチルエチレン)(5-エチル-1,3-ジオキサン-2,5-ジイル)メチレンのうち一方を含む、請求項4に記載のワイヤグリッド偏光素子。
【請求項6】
前記樹脂(C)は、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、および、トリス-(2-アクリロキシエチル)イソシアヌレートのうち一方もしくは双方を含む、請求項2に記載のワイヤグリッド偏光素子。
【請求項7】
25℃における前記インプリント用光硬化性アクリルレジンの粘度は、90mPa・s以下である、請求項1または2に記載のワイヤグリッド偏光素子。
【請求項8】
前記インプリント用光硬化性アクリルレジンの硬化物を150℃で500時間保持した後において、
当該硬化物のYI値は、3.0以下である、請求項1または2に記載のワイヤグリッド偏光素子。
【請求項9】
30℃における、前記インプリント用光硬化性アクリルレジンの硬化物の貯蔵弾性率は、2.0×10
9
Pa以上であり、
120℃における、当該硬化物の貯蔵弾性率は、1.3×10
8
Pa以上である、請求項1または2に記載のワイヤグリッド偏光素子。
【請求項10】
130℃における、当該硬化物の貯蔵弾性率は、1.4×10
8
Pa以上である、請求項9に記載のワイヤグリッド偏光素子。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、良好な偏光特性を有し、放熱性や製造時のコストの悪化を招くことがなく、斜めからの入射光及び広範囲な入射角度の入射光に対する透過性に優れたワイヤグリッド偏光素子及びワイヤグリッド偏光素子の製造方法、並びに、偏光特性及び耐熱性に優れた投影表示装置及び該投影表示装置を備えた車両に関するものである。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
投影表示装置の1つとして、近年、車両のフロントガラスやコンバイナ等の半透過板(以下、総称して「表示面」という。)に、映像を表示する、車両用ヘッドアップディスプレイ装置が多く開発されている。車両用ヘッドアップディスプレイ装置は、例えば、車両のダッシュボードに配設され、映像光をフロントガラスに投影し、運転情報を虚像として表示する映像表示装置である。運転者は、虚像を、フロントガラスを通した風景と同時に視認することができるため、フロントガラスの範囲外に設置される従来の液晶ディスプレイ等の表示装置と比較して、運転者の視線の移動が少ないという利点がある。
【0003】
ただし、上述したヘッドアップディスプレイ装置は、表示画像を下方からフロントガラス面(上方)へ向けて出射するものであるため、表示画像の出射方向と逆向きに太陽光が入り込み、表示素子へ入射することがあった。ヘッドアップディスプレイ装置では、小型化の要求や表示画像の拡大を目的として、表示画像を反射、拡大するための反射器が設けられている場合が多い。このような場合には、ヘッドアップディスプレイ装置に入射した太陽光が表示素子近傍で集光することになり、熱によって表示素子の劣化や故障を引き起こすおそれがあった。
【0004】
そのため、表示素子への太陽光の入射を防ぐことを目的として、ヘッドアップディスプレイ装置中に、反射型偏光素子を設ける技術が開発されている。例えば、特許文献1には、反射器と表示素子との間に、反射型偏光素子(ワイヤグリッド偏光板)を設けたヘッドアップディスプレイ装置が開示されている。
【0005】
ここで、上述したようなヘッドアップディスプレイ装置に設けられる偏光素子としては、例えば、複屈折性樹脂からなる偏光素子や、透明基板上に複数の導電体(金属細線)が平行に延在したワイヤグリッド型偏光素子、コレステリック相液晶からなる偏光素子等が挙げられる。これらの中でも、偏光特性に優れるワイヤグリッド型偏光素子が多く用いられている。ワイヤグリッド型偏光素子では、金属等で構成された導電体線が特定のピッチで格子状に配列されたワイヤグリッドが形成されている。該ワイヤグリッドの配列ピッチを、入射光(例えば、可視光)の波長に比べて小さいピッチ(例えば、2分の1以下)とすることで、導電体線に対して平行に振動する電場ベクトル成分の光をほとんど反射させ、導電体線に対して垂直な電場ベクトル成分の光をほとんど透過させることができる。この結果、ワイヤグリッド型偏光素子は、単一偏光を作り出す偏光素子として使用でき、透過しない光を反射させて再利用することができるため、光の有効利用の観点からも望ましい。なお、ここでいう偏光素子とは、入射光をS偏光とP偏光に分離する偏光ビームスプリッタとして使用可能な偏光素子を含む。
【0006】
このようなワイヤグリッド型偏光素子として、例えば特許文献2には、格子状凸部を有する樹脂基材と、樹脂基材の格子状凸部を覆うように設けられた誘電体層と、誘電体層上に設けられた金属ワイヤと、を備えたワイヤグリッド偏光板が開示されている。
【0007】
また、特許文献3には、樹脂等からなり、表面に特定方向に延在する凹凸構造が設けられた基材と、凹凸構造の凸部の一方の側面に偏在するように設けられた導電体とを有するワイヤグリッド偏光板が開示されている。当該ワイヤグリッド偏光板では、凹凸構造の延在方向に対して垂直方向の断面視において、隣接する2つの凸部の間隔であるピッチ及び凸部の高さが調整されている。
【0008】
さらに、特許文献4には、反射型液晶表示素子と、反射型ワイヤグリッド偏光板を偏光ビームスプリッタとして用いた投射型映像表示装置が開示されている。当該特許文献4に記載の反射型液晶表示素子を用いた投射型映像表示装置では、光源からの出射光の光軸に対し反射型ワイヤグリッド偏光板が斜め45°程度に配置される。光源からの出射光は、反射型ワイヤグリッドに対して斜め45°程度の入射角度で入光することで、第1の偏光(反射光)と第2の偏光(透過光)に分離される。次いで、反射型ワイヤグリッド偏光板で反射された第1の偏光は、反射型液晶表示素子により変調及び反射されて、第2の偏光となり、当該第2の偏光が反射型ワイヤグリッド偏光板を透過して、投影表示される。
【0009】
また、特許文献5には、反射型ワイヤグリッド偏光板を偏光ビームスプリッタとして用いた車両用前照灯が開示されている。特許文献5に記載の車両用前照灯でも、光源からの出射光の光軸に対し反射型ワイヤグリッド偏光板が斜め45°程度に配置されている。光源からの出射光が反射型ワイヤグリッドに斜め45°程度の入射角度で入光することで、第1の偏光(反射光)と第2の偏光(透過光)に分離される。
【0010】
上記の特許文献4に記載の投射型映像表示装置及び特許文献5に記載の車両用前照灯など、光源からの出射光に対し反射型ワイヤグリッド偏光板が斜め45°程度に配置される場合、入射光は、反射型ワイヤグリッド偏光板に対して45°という単一の入射角度で入射するだけでなく、45°±15°程度の範囲の入射角度で入射する。
(【0011】以降は省略されています)
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