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公開番号2025100274
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2024041725
出願日2024-03-15
発明の名称再生方法、蓄電デバイスの製造方法及び再生装置
出願人株式会社豊田中央研究所,トヨタ自動車株式会社
代理人弁理士法人アイテック国際特許事務所
主分類H01M 10/54 20060101AFI20250626BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】蓄電デバイスの活物質の再生をより簡便に実行する。
【解決手段】本開示の再生方法は、蓄電デバイスに用いられリチウムを吸蔵放出する活物質の再生方法であって、標準水素電極(SHE)に対する電位が0.6V以下で酸化する酸化還元可能なメディエータを含む水溶液中で、リチウムが化学両論組成より欠損した活物質を還元しリチウムイオンを補給する再生工程、を含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
蓄電デバイスに用いられリチウムを吸蔵放出する活物質の再生方法であって、
標準水素電極(SHE)に対する電位が0.6V以下で酸化する酸化還元可能なメディエータを含む水溶液中で、リチウムが化学両論組成より欠損した前記活物質を還元しリチウムイオンを補給する再生工程、
を含む再生方法。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
前記メディエータは、標準水素電極(SHE)に対する酸化還元電位が-2.3V以上0.6V以下の範囲である、請求項1に記載の再生方法。
【請求項3】
前記メディエータは、前記水溶液の濃度が0.01mol/L以上8mol/L以下の範囲である、請求項1又は2に記載の再生方法。
【請求項4】
前記メディエータは、フェロシアン化物及びフェロセン化合物のうち少なくとも1以上である、請求項1又は2に記載の再生方法。
【請求項5】
前記水溶液は、pHが9以上14以下の範囲である、請求項1又は2に記載の再生方法。
【請求項6】
前記水溶液は、リチウムイオンの濃度が0.1mol/L以上8mol/L以下の範囲である、請求項1又は2に記載の再生方法。
【請求項7】
前記再生工程では、1秒以上の範囲の処理時間で前記活物質を前記水溶液へ浸漬させる、請求項1又は2に記載の再生方法。
【請求項8】
前記活物質は、化学両論組成がLiFePO
4
、LiMO
2
(但しMはNi、Co及びMnのうち1以上である)、LiM
a

b

2
(但しAは、Alであり、a+b=1である)のうち1以上である、請求項1又は2に記載の再生方法。
【請求項9】
請求項1又は2に記載の再生方法であって、
前記再生工程で酸化した前記メディエータを還元して、前記活物質を還元する前記メディエータの機能を回復させる回復工程を含み、
回復後の前記メディエータを用いて、再び、前記再生工程を行う、
再生方法。
【請求項10】
前記回復工程では、前記再生工程で酸化した前記メディエータを電気化学的に還元する、請求項9に記載の再生方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本明細書では、再生方法、蓄電デバイスの製造方法及び再生装置を開示する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来、蓄電デバイスに用いられる活物質の再生方法としては、使用済み三元系活物質(Li
x
Ni
1/3
Co
1/3
Mn
1/3

2
)に対してキノン誘導体を酸化還元物質を用いて非水溶媒である1,2-ジメトキシエタン中でリチウム金属からリチウム補給を行うものが提案されている(例えば、非特許文献1)。また、使用済み三元系活物質に対して4mol/Lの水酸化リチウム水溶液中、220℃で4時間処理することでリチウム補給を行うものが提案されている(例えば、非特許文献2)。また、使用済み三元系活物質に対して4mol/Lの水酸化リチウム水溶液中にエタノールを加えて100℃で8時間処理することでリチウム補給を行うものが提案されている(例えば、非特許文献3)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
ACS Sustainable Chem. Eng. 2021, 9, 8214-8221.
Adv. Energy Mater. 2022, 2203093.
Energy Storage Materials 51 (2022) 54-62.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1では、非水系溶媒を用いるため、処理前後の溶液の保守など、処理が煩雑であった。また、非特許文献2、3では、水溶液を用いるが、リチウムの補給が十分でなく、比較的高い温度で処理しなければならず、まだ十分でなく、更なる改良が望まれていた。このように、活物質に対して、劣化した容量を回復することができる新規な再生方法が望まれていた。
【0005】
本開示はこのような課題を解決するためになされたものであり、蓄電デバイスの活物質の再生をより簡便に実行することができる新規な再生方法、蓄電デバイスの製造方法及び再生装置を提供することを主目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した目的を達成するために鋭意研究したところ、本発明者らは、リチウム源と、所定の電位で酸化還元するメディエータとを水溶液中に入れて処理水溶液とすると、蓄電デバイスの活物質の再生をより簡便に実行することができることを見出し、本開示を完成するに至った。
【0007】
即ち、本明細書で開示する蓄電デバイスの再生方法は、
蓄電デバイスに用いられリチウムを吸蔵放出する活物質の再生方法であって、
標準水素電極(SHE)に対する電位が0.6V以下で酸化する酸化還元可能なメディエータを含む水溶液中で、リチウムが化学両論組成より欠損した前記活物質を還元しリチウムイオンを補給する再生工程、
を含むものである。
【0008】
本開示の蓄電デバイスの製造方法は、
リチウムを吸蔵放出する活物質を有する電極を備えた蓄電デバイスの製造方法であって、
標準水素電極(SHE)に対する電位が0.6V以下で酸化する酸化還元可能なメディエータを含む水溶液中で、リチウムが化学両論組成より欠損した前記活物質を還元しリチウムイオンを補給した活物質を得たのち、該活物質を含む電極を組み込む再生工程、
を含むものである。
【0009】
本開示の再生装置は、
蓄電デバイスに用いられリチウムを吸蔵放出する活物質の再生装置であって、
標準水素電極(SHE)に対する電位が0.6V以下で酸化する酸化還元可能なメディエータを含む水溶液中で、リチウムが化学両論組成より欠損した前記活物質を還元しリチウムイオンを補給する再生部、
を備えたものである。
【発明の効果】
【0010】
本開示の再生方法、蓄電デバイスの製造方法及び再生装置では、蓄電デバイスの活物質の再生をより簡便に実行することができる。このような効果が得られる理由は以下のように推察される。例えば、リチウムが化学両論組成より欠損した活物質を、処理溶液である水溶液へ浸漬すると、水溶液中に存在するリチウムイオンが活物質に供給される。対反応として同時に還元状態のメディエータから電子が引き抜かれ、活物質が還元され、活物質にリチウムが補給される。この再生手法では、水溶液で処理を実行し、活物質を水溶液へ浸漬させるだけであるので、処理がより簡便である。また、この再生手法では、加熱を省略しても、活物質の再生を十分効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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