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公開番号2025099851
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-03
出願番号2023216804
出願日2023-12-22
発明の名称PLCプローバを用いた光回路チップの検査方法、及び光回路チップ
出願人NTTイノベーティブデバイス株式会社
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類G01M 11/00 20060101AFI20250626BHJP(測定;試験)
要約【課題】PLCプローバを用いたウエハ状態での光回路チップの光特性検査におけるPLCプローバと光回路チップの粗調芯を容易にする。
【解決手段】PLCプローバの調芯用ポートを構成する光導波路に有色光を入力してPLCプローバと光回路チップとの相対位置を調整する粗調芯を行う工程を含むウエハ上面からエッチング溝に先端が挿入されて接続端面に形成された光回路チップの光導波路と光結合するPLCプローバを用いたウエハ状態での光回路チップの光特性検査方法。
【選択図】図5
特許請求の範囲【請求項1】
各光回路チップの接続端面となるエッチング溝が形成されたウエハ上面から前記エッチング溝に先端が挿入されて前記接続端面に形成された前記光回路チップの光導波路と光結合するPLCプローバを用いたウエハ状態での光回路チップの光特性検査方法であって、
前記光回路チップの前記接続端面に平行な方向をX軸方向、前記光回路チップの前記接続端面に垂直な方向をY軸方向とし、X軸とY軸とZ軸はそれぞれ互いに直交しており、
前記PLCプローバの調芯用ポートを構成する光導波路に有色光を入力して前記PLCプローバと前記光回路チップとのX軸、Y軸、Z軸方向の相対位置を調整する粗調芯を行う第1の工程と、
前記PLCプローバの前記調芯用ポートから前記光回路チップの前記調芯用ポートに入力される光の強度を測定しながら前記PLCプローバと前記光回路チップの調芯用ポートのX軸、Y軸、Z軸方向の相対位置を調整するアクティブ調芯を行う第2の工程と、
前記光回路チップの光特性検査を行う第3の工程と、
を含む光回路チップの光特性検査方法。
続きを表示(約 2,000 文字)【請求項2】
前記PLCプローバは、石英ガラス基板と前記石英ガラス基板上に形成された前記調芯用ポートを構成する前記光導波路を含み、前記第1の工程において前記調芯用ポートを構成する前記光導波路に入力される前記有色光が前記石英ガラス基板側から観察可能であることを特徴とする請求項1に記載の光回路チップの光特性検査方法。
【請求項3】
前記PLCプローバの前記先端のオーバークラッド層には、ストッパが形成されており、前記第1の工程において、Z軸方向の調整を前記ストッパを前記光回路チップの上面に接触させることにより行うことを特徴とする請求項1に記載の光回路チップの光特性検査方法。
【請求項4】
前記光回路チップの調芯用ポートを構成する光導波路の近傍に少なくとも1つのエッチングパタンが形成されており、前記第1の工程において、前記調芯用ポートを構成する前記光導波路に入力される前記有色光が前記エッチングパタンを利用して観察されることを特徴とする請求項1に記載の光回路チップの光特性検査方法。
【請求項5】
前記PLCプローバの前記先端から出射される光の光軸と前記光回路チップの前記接続端面に形成された光導波路の光軸が前記接続端面に対して同じ傾斜角度で傾斜しており、前記光回路チップの導波路形成層には、前記光導波路の光軸に垂直な微小反射面が形成されており、前記第1の工程において、前記微小反射面から前記PLCプローバの前記調芯用ポートを構成する前記光導波路に戻る反射光を検出することにより、X軸方向及びY軸方向の粗調芯を行うことを特徴とする請求項1に記載の光回路チップの光特性検査方法。
【請求項6】
前記PLCプローバが近接探知用導波路回路を備え、前記第1の工程においてY軸方向の調整を前記近接探知用導波路回路を利用して行うことを特徴とする請求項1に記載の光回路チップの光特性検査方法。
【請求項7】
前記近接探知用導波路回路は、その光軸が前記PLCプローバの先端面に対して所定の角度で傾けられた光導波路と当該光導波路と所定距離間隔をあけて線対称に形成された少なくとも1本の光導波路とにより構成されていることを特徴とする請求項6に記載の光回路チップの光特性検査方法。
【請求項8】
前記近接探知用導波路回路は、一対のアレイ導波路回折格子AWG
up
及びAWG
dn
により構成され
前記AWG
up
及び前記AWG
dn
は、
前記AWG
up
と前記AWG
dnn
のそれぞれの片方のスラブ導波路が前記PLCプローバの先端に接しており、
前記AWG
up
の前記先端が接している前記片方のスラブ導波路と前記AWG
up
のアレイ導波路との接続点の中心点P
up
から出射された光が、前記先端でスネルの法則に従って屈曲し、前記先端から距離が所定の距離D
i
離れた前記光回路チップの前記接続端面で反射し、再び前記先端で屈曲し、前記AWG
dn
のアレイ導波路と前記先端が接している前記スラブ導波路との接続点の中心点P
dnn
へ導く光路が得られるように配置され
距離が前記D
i
のときにAWG
up
のP
up
から出射される特定の波長λ
i
の光の進む向き(回折角)が前記光路となるように前記AWG
up
が設計されており、
同じく距離が前記D
i
のときに前記AWG
dn
のP
dn
へ導かれる前記特定の波長λ
i
の光の進む向き(回折角)が前記光路となるようにAWG
dn
が設計されていることを特徴とする請求項6に記載の光回路チップの光特性検査方法。
【請求項9】
前記近接探知用導波路回路は、エタロンフィルタとして動作するように構成された光導波路であることを特徴とする請求項6に記載の光回路チップの光特性検査方法。
【請求項10】
前記PLCプローバは、前記光回路チップの出力ポートを構成する複数の光導波路に対応した複数の出力側光導波路と、前記複数の出力側光導波路を前記PLCプローバの出力ポートを構成する一つの光導波路に結合する分岐回路とを備え、前記第3の工程において、前記光回路チップの前記複数の光導波路の光特性の検査を一括して行うことを特徴とする請求項1に記載の光回路チップの光特性検査方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、光回路チップの光回路の特性をウエハ状態で検査することを可能とするPLCプローバを用いた検査方法及び光回路チップに関する。
続きを表示(約 2,300 文字)【背景技術】
【0002】
IOWN((Innovative Optical and Wireless Network)構想の実現に向けて、データセンター等の今まで以上の大容量化が求められており、各デバイスについても、光電子融合実装による高密度化が求められている。そのためシリコンフォトニクス光回路チップ(以下、「SiPチップ」という。)と光ファイバアレイとを接続し、小型高密度化を目指す試みが行われている。
【0003】
光送受信器の製造コストのうち、実装・検査工程が占める割合は大きく、光送受信器の低コスト化を進めるには、SiPチップをウエハ状態で検査して良品選別を行ったうえでモジュール実装を行うことが望ましい。
【0004】
SiPチップなどの光回路の検査は、ウエハからチップ化した後に、光ファイバ等を調芯して、外部光源から光回路に光を入射し、挿入損失や、光回路の光変調器等に駆動信号を入力しながら変調されて出力される光信号波形を取得して評価する方法などが一般的である。
【0005】
したがって、光回路チップの光回路の特性をウエハ状態で検査するためには、ウエハに形成された光回路の光導波路に光を入力し、光回路の光導波路から出力される出力光を検出可能とすることが必要とされる。このため、従来から、ウエハに形成された光回路に、上方から光を入出力できるように、光回路に形成された検査用のグレーティングカプラ(GC)を用いたウエハ検査が実施されている(特許文献1)。しかし、GCを用いたウエハ検査は、光回路に光結合用のGCを、追加で作製することから、光回路面積が増加するという問題があった。また、GCは、光結合効率が良くないこと、また接続損失にばらつきがあるため、改善が望まれている。
【0006】
そこで、近年、PLCプローバを用いた、端面結合によるウエハ検査が提案されている(非特許文献1)。図1を参照して、従来のPLCプローバを用いたウエハ状態での光回路チップ検査方法を説明する。図1のウエハ100には、複数の光回路チップ110が形成されている。図においては、一つの光回路チップにのみ参照符号110を付し、光回路を図示し、他のチップについては、符号や光回路の図示を省略している。ウエハ100の上面には、光回路チップ110のチップ化のための切断ラインに沿ってエッチング加工によりエッチング溝121,122が形成されている。このエッチング溝121により、各光回路チップ110の光回路を構成する光導波路にファイバ等を接続するための接続端面が形成される。PLCプローバ130は、後述するように、先端部分から、光回路チップの接続端面の光導波路の光軸方向(Y軸方向)に光を出射可能な構造を備えている。
【0007】
PLCプローバ130の先端部分を、溝121内にウエハ100の上方(Z軸方向)から挿入し、PLCプローバ130の先端部分から光回路チップ110の接続端面の光導波路に検査に必要な光を入出力して光回路の光特性検査を行なう。なお、本明細書では、図1中に示しているようにX軸方向は、光回路チップの接続端面に平行な方向(すなわち、エッチング溝121に平行な方向)を、Y軸方向は、当該接続端面に垂直な方向(すなわち、エッチング溝122と平行な方向)を示し、Z軸方向は、X軸、Y軸に直交する方向と定義される。
【0008】
図2は、図1のPLCプローバ130の例を示す図である。図2(a)は、PLCプローバを正面から見た図であり、図2(b)は、PLCプローバの側面図である。図においては、PLCプローバ130に形成された光導波路を透過させて示している。PLCプローバ130は、光回路チップ部201と光ファイバブロック202とを含む。光回路チップ部201は、Siなどの基板上に半導体製造技術を用いて形成される平面光波回路が形成されている。光回路チップ部201の平面光波回路は、検査対象の光回路チップの光入出力ポートを構成する光導波路と光結合される複数の光導波路からなる光導波路アレイ211と調芯用ポートを構成する光導波路216、217を備えている。光ファイバブロック202は、光回路チップ部201の各光導波路に接続される光ファイバアレイ218を固定保持し、光回路チップ部に接着固定されている。
【0009】
図2(c)は、図2(b)のIIcの部分を拡大して示している。図2(b)及び(c)に示したように、PLCプローバの光ファイバアレイが接続される端面と反対側の端面である先端面221は、PLCプローバの主面222となす角度が所定の傾斜角度θとなるように、その先端がカットされて斜めに形成されている。
【0010】
図2(d)は、PLCプローバ130をウエハ状態の検査対象である光回路チップに位置合わせして検査を行う状態を示している。図2(d)のPLCプローバ130は、先端部付近のみが示されており、ファイバブロックアレイなどは省略されている。検査対象のウエハ100に形成された光回路チップ110は、その接続端面付近のみを示している。図には、隣接する光回路チップ110の一部も示されている。エッチング溝121は、図1で説明したチップ切断線に沿って予めエッチング工程によりウエハに形成された光回路チップ110の接続端面を形成する溝である。
(【0011】以降は省略されています)

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