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公開番号2025092409
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-19
出願番号2024174005
出願日2024-10-03
発明の名称静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法
出願人花王株式会社
代理人弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類G03G 9/08 20060101AFI20250612BHJP(写真;映画;光波以外の波を使用する類似技術;電子写真;ホログラフイ)
要約【課題】凝集融着法によるトナーの製造において、得られるトナー中の粗粒の含有量を低減でき、かつ、生産性の高い静電荷像現像用トナーの製造方法を提供する。
【解決手段】非晶性樹脂Aを含有する凝集粒子の水系分散液Aと、水系媒体Bとを、それぞれ異なる流路に導入し、共に流通させて、合流部において水系分散液Aと水系媒体Bとを、連続的に混合して、分散液を得て、合流部及び/又は合流後の流路内で、分散液中の凝集粒子を、非晶性樹脂Aのガラス転移温度以上の温度で、融着させ、融着粒子を含む分散液を得る、フロー式融着工程を有する、静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
非晶性樹脂Aを含有する凝集粒子の水系分散液Aと、水系媒体Bとを、それぞれ異なる流路に導入し、共に流通させて、合流部において水系分散液Aと水系媒体Bとを、連続的に混合して、分散液を得て、合流部及び/又は合流後の流路内で、分散液中の凝集粒子を、非晶性樹脂Aのガラス転移温度以上の温度で、融着させ、融着粒子を含む分散液を得る、フロー式融着工程を有する、静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
フロー式融着工程で得られた融着粒子を含む分散液を流路から排出した後、冷却する工程を有する、請求項1に記載の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
【請求項3】
水系媒体Bと合流、混合させる水系分散液Aの固形分濃度が、8質量%以上である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
【請求項4】
水系媒体Bと合流、混合させる水系分散液Aの温度が、非晶性樹脂Aのガラス転移温度未満である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
【請求項5】
水系分散液Aと合流、混合させる水系媒体Bの温度が、非晶性樹脂Aのガラス転移温度以上である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
【請求項6】
水系媒体Bが分散剤を含む、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
【請求項7】
合流部における水系分散液Aに対する水系媒体Bの、単位時間当たりの混合比(水系媒体Bの質量/水系分散液Aの質量)が、0.5/1以上10/1以下である、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
【請求項8】
非晶性樹脂Aが、非晶性ポリエステル樹脂Aを含む、請求項1又は2に記載の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
電子写真の分野においては、電子写真システムの発展に伴い、高画質化及び高速化に対応した電子写真用トナーの開発が求められている。高画質化に対応して、粒径分布が狭く、小粒径のトナーを得る方法として、微細な樹脂粒子等を水系媒体中で凝集、融着させてトナーを得る、凝集融着法(乳化凝集法、凝集合一法)によるトナーの製造が行われている。
例えば、特許文献1には、トナー粒子を合一するための連続プロセスであって:凝集されたポリエステル粒子スラリーを第1の熱交換器においてそのガラス転移温度を超える第1の温度に加熱して、合一された粒子スラリーを形成する工程;滞留時間の後、前記合一された粒子スラリーを、ガラス転移温度未満の第2の温度に急冷する工程;および出口にて急冷された合一粒子スラリーを回収する工程を含み、前記凝集された粒子スラリー中の粒子の真円度が、約0.900~約0.940であり、前記合一された粒子スラリー中の粒子の真円度が、約0.940から約0.999の値に増大する、方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2015-79247号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の方法には、ポリエステル粒子スラリーの固形分濃度を高めるにつれて、得られるトナー中の粗粒(粗大なトナー粒子)の含有量が多くなるおそれがある。
本発明は、凝集融着法によるトナー粒子分散液の製造において、得られるトナー粒子分散液中の粗粒(トナー粒子分散液中の粗大粒子)の含有量を低減でき、かつ、生産性の高い静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法に関する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明者らは、凝集及び融着工程を有する静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法において、凝集工程により得られた凝集粒子と、水系媒体とを、連続的に混合し、合流部及び/又は合流後の流路内で凝集粒子を特定の温度以上で加熱して、融着させるフロー式融着工程を行うことにより、得られる樹脂粒子分散液中の粗粒の含有量を低減でき、かつ、高い生産性でトナー粒子分散液を得られることを見出した。
【0006】
すなわち、本発明は、次の[1]に関する。
[1] 非晶性樹脂Aを含有する凝集粒子の水系分散液Aと、水系媒体Bとを、それぞれ異なる流路に導入し、共に流通させて、合流部において水系分散液Aと水系媒体Bとを、連続的に混合して、分散液を得て、合流部及び/又は合流後の流路内で、分散液中の凝集粒子を、非晶性樹脂Aのガラス転移温度以上の温度で、融着させ、融着粒子を含む分散液を得る、フロー式融着工程を有する、静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、凝集融着法によるトナー粒子分散液の製造において、得られるトナー粒子分散液中の粗粒の含有量を低減でき、かつ、生産性の高い静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1は、本発明の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法に用いる装置の一実施形態の概略を示す説明図である。
図2は、実施例1において静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法に用いた装置の概略を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
[静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法]
本発明の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法は、非晶性樹脂Aを含有する凝集粒子の水系分散液Aと、水系媒体Bとを、それぞれ異なる流路に導入し、共に流動させて、合流部において水系分散液Aと水系媒体Bとを、連続的に混合して、分散液を得て、合流部又は合流後の流路内で、分散液中の凝集粒子を、非晶性樹脂Aのガラス転移温度以上の温度で、融着させ、融着粒子を得るフロー式融着工程を有する。
以下、本発明の静電荷像現像用トナー粒子分散液の製造方法を、単に「本発明の製造方法」と称することもある。また、本発明の製造方法により得られる静電荷像現像用トナー粒子分散液を、単に「トナー粒子分散液」と称することもある。また、本発明の製造方法により得られる静電荷像現像用トナー粒子分散液から得られる静電荷像現像用トナー粒子を、単に「トナー粒子」と称することもある。また、「静電荷像現像用トナー」を、単に「トナー」と称することもある。
【0010】
本発明の製造方法の一実施形態の概要を、図1(本発明の製造方法に用いる装置100の一実施形態の概略を示す説明図)を用いて説明する。なお、本発明は、本発明で規定する事項以外は、図面に示された形態に何ら限定されるものではない。
本発明の製造方法の一実施形態では、フロー式融着工程において、水系分散液A供給槽10から水系分散液A供給流路1に非晶性樹脂Aを含有する凝集粒子の水系分散液Aを導入し、流通させ、水系媒体B供給槽20から水系媒体B供給流路2に水系媒体Bを導入し、流通させる。そして、合流部J1において水系分散液Aと水系媒体Bとを合流させ、得られた分散液を合流部J1から下流にかけて流路3を流通させながら、非晶性樹脂Aのガラス転移温度以上の温度で凝集粒子を加熱して、融着させる。加熱は、水系分散液Aと水系媒体Bとの合流時(混合開始時)から又は合流時よりも後に行う。
合流部J1で得られた分散液は、流路3を流通して、混合効率を高めるため、撹拌部M1を流通させることができる。撹拌部M1を通過させた分散液は、分散液の温度低下を抑制するため、又は、分散液を加熱するため、流路4及び熱交換器H1を流通させることができる。また、熱交換器H1を通過させた分散液は、流路5及び熱交換器C1を流通させて冷却した後に、流路6を流通させて回収槽30で回収される。
なお、図1において図示していないが、熱交換器H1以外の熱交換器、ロータリーポンプ等の送液ポンプ等、後述のバッチ式凝集工程及びフロー式融着工程に必要な器具を適宜に設置することができる。また、本発明の製造方法により、流路4~6、撹拌部M1、熱交換器H1及びC1を用いずに、トナー粒子分散液を得ることもできる。
(【0011】以降は省略されています)

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