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公開番号2025084882
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-03
出願番号2025031174,2023027235
出願日2025-02-28,2018-06-22
発明の名称癌の診断および治療
出願人ラブ ダイアグノスティクス アーセー
代理人弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
主分類G01N 33/574 20060101AFI20250527BHJP(測定;試験)
要約【課題】癌治療(癌バイオマーカーを利用する治療を含むがこれに限定されない)のための組成物および方法に関し、特に、癌治療への対象の応答を予測するための組成物および方法の提供。
【解決手段】患者における癌を治療する方法を提供する。当該方法は、患者から癌細胞を得ること、invitroでの分析によって癌細胞中のRAB5の発現レベルを測定すること、癌細胞サンプル中のRAB5の発現レベルが所定の基準レベルと比較して増加する場合には、癌細胞の表面抗原を標的とする免疫複合体の有効量を投与し、癌細胞サンプル中のRAB5の発現レベルが所定の基準レベルと比較して低下している場合には、薬物または毒素を含まない抗原結合タンパク質を投与すること、を含む。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
Ras関連結合(RAB)タンパク質5(RAB5)の発現レベルを検出するための試薬を含むキットの使用であって、
前記使用は、ヒト癌細胞が
(a)薬物または毒素に連結または結合されている抗原結合タンパク質である、癌細胞における表面抗原を標的とする免疫複合体、又は
(b)薬物または毒素を含まない、癌細胞における表面抗原を標的とする抗原結合タンパク質:
に応答性であるかどうかを決定するためのin vitroの方法における、前記キットの使用であり、
前記方法は、対象から得られた癌細胞中のRAB5の発現レベルをin vitroでの分析によって測定するための、RAB5の発現レベルを検出するための前記試薬を使用することを含み、
二分しきい値と比較して増加したRAB5発現レベルが、前記免疫複合体に対する応答性を示し、
二分しきい値と比較して低下したRAB5発現レベルが、薬物または毒素を含まない前記抗原結合タンパク質に対する応答性を示す、キットの使用。
続きを表示(約 930 文字)【請求項2】
対象の癌治療のための抗体薬物複合体又は抗体毒素複合体を選択するためのキットの使用であって、
前記キットは、Ras関連結合(RAB)タンパク質5(RAB5)の発現レベルを検出するための試薬を含み、
前記抗体薬物複合体は、トラスツズマブエムタンシン(T-DM1、Kadcyla)、ブレンツキシマブベドチン(SGN-35)、イノツズマブオゾガマイシン(CMC-544)、ピナツズマブベドチン(RG-7593)、ポラツズマブベドチン(RG-7596)、リファスツズマブベドチン(DNIB0600A、RG-7599)、グレンバツズマブラブタンシン(Glembatuzumab ravtansine)(CDX-011)、コルツキシマブラブタンシン(SAR3419)、ロルボツズマブメルタンシン(IMGN-901)、インダツキシマブラブタンシン(BT-062)、サシツズマブゴビチカン(sacitizumab govitican)(IMMU-132)、ラベツズマブゴビチカン(labetuzumab govitican)(IMMU-130)、ミラツズマブドキソルビシン(IMMU-110)、インデュサツマブベドチン(MLN-0264)、バダスツキシマブタリリン(SGN-CD33A)、デニンツズマブマホドチン(SGN-CD19A)、エンホルツマブベドチン(ASG-22ME)、ロバルピツズマブテシリン(SC16LD6.5)、バンドルツズマブベドチン(DSTP3086S、RG7450)、ミルベツキシマブソラブタンシン(IMGN853)、ABT-414、IMGN289、及びAMG595からなる群から選択され、
前記抗体毒素複合体は、MH3-B1/rGel、デニロイキンディフティトックス(DAB389IL2)、モキセツモマブパスドトクス(CAT-8015)、オポルツズマブモノトキス(oportuzumab monotox)(VB4-845)、レジミューン(resimmune)、LMB-2、DT2219ARL、HuM195/rGel、RG7787、MOC31PEまたはD2C7-ITからなる群より選択される、キットの使用。

発明の詳細な説明【発明の詳細な説明】
【0001】
<関連出願への相互参照>
本出願は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる、2017年6月23日に出願された米国仮出願第62/524,116号の優先権および利益を主張する。
続きを表示(約 3,300 文字)【0002】
<技術分野>
本発明は癌マーカーを含むがこれに限定されない、癌診断、研究および治療のための組成物および方法に関する。特に、本発明は、癌治療に対する対象の応答を予測するための組成物および方法に関する。
【0003】
<背景技術>
個人用医薬品への注目が増加していることは、癌生物学に関する我々の知識の増加と共に、癌治療におけるバイオマーカーの高い可能性を明らかにしている。異なるバイオマーカーのスペクトルは患者の生存を予測するため、治療効果を評価するため、または疾患の進行をモニターするために、臨床実務に既に組み込まれている(Bailey et al, Discovery medicine,2014,17:101-114)。高コストの標的癌治療薬は、治療から利益を得る可能性が最も高い患者を選択するためのバイオマーカーの開発にとって強力な推進力である。この目的のために、規制当局は、臨床評価中の新しい治療のための予測バイオマーカーの組み込みをますます必要とする(Marton & Weiner,Biomed Res Int. 2013; 2013:891391.)。
【0004】
乳がんは、米国において女性では2番目に多くみられるがんの形態であり、女性では2番目に多いがん死因である。1980年代には乳癌の新規症例数が急増したが、現在ではその数は安定しているように思われる。乳癌による死亡率の低下は、おそらく、より多くの女性がマンモグラフィーを受けているという事実によるものである。早期に発見されると、乳癌の治療が成功する機会が大幅に改善される。
【0005】
乳癌は手術、放射線療法、化学療法、およびホルモン療法によって治療されるが、初期段階で検出された場合に最もしばしば治癒可能である。マンモグラフィーは、乳癌の早期発見のための最も重要なスクリーニング様式である。乳癌は種々のサブタイプに分類されるが、これらのうちのほんの少数が現在、予後または治療の選択に影響を及ぼすことが知られている。最初に乳がんの疑いを認めた患者の管理としては一般に、診断の確定、病期の評価、治療法の選択を行う。診断は、吸引細胞診、触知できない病変に対する定位または超音波技術を用いたコアニードル生検、または切開または切除生検によって確認することができる。
【0006】
予後は、患者の年齢、疾患の段階、腫瘍壊死の存在を含む原発腫瘍の病理学的特性、腫瘍組織中のエストロゲン受容体(ER)およびプロゲステロン受容体(PR)レベル、HER2過剰発現状態および増殖能の測定、ならびに閉経状態および全身健康に影響される。過体重患者はより不良な予後を有し得る(Bastarrachea et al, Annals of Internal Medicine,120: 18[1994])。予後はまた、人種によって、黒人によって、およびより少ない程度で、白色よりも不良な予後を有するヒスパニック系統によって変化し得る(Elledge et al, Journal of National Cancer Institute 86: 705[1994]; Edwards et al, Journal of Clinical Oncology 16: 2693[1998])。
【0007】
乳癌に対する3つの主要な治療は、手術、放射線、および薬物療法である。全ての患者に適合する治療はなく、しばしば、2つ以上が必要とされる。この選択は患者の年齢および閉経状態、癌の型(例えば、管対小葉)、その病期、腫瘍がホルモン受容性であるか否か、およびその浸潤性のレベルを含む、多くの因子によって決定される。
【0008】
乳癌治療は、局所的または全身的として定義される。手術および放射線療法は、腫瘍、乳房、リンパ節、または他の特定の領域を直接治療するため、局所療法とみなされる。薬物療法は、その効果が広範囲に及ぶため、全身療法と呼ばれる。薬物療法には、古典的な化学療法薬、ホルモン遮断治療(例えば、アロマターゼ阻害剤、選択的エストロゲン受容体モジュレーター、およびエストロゲン受容体ダウンレギュレーター)、およびモノクローナル抗体治療(例えば、HER2に対する)が含まれる。それらは、別々に、またはほとんどの場合、異なる組み合わせで使用されてもよい。
【0009】
HER2(ERBB2)は乳癌における有効なバイオマーカーであり、HER2遺伝子増幅またはタンパク質過剰発現は新たに診断された乳癌患者の約20%において見出される(Slamon et al, Science,1989,244,707-712; Hernandez-Blanquistt et al, Breast(Edinburgh, Scotland),2016,29,170-177)。HER2は、HER2標的化モノクローナル抗体(mAb)(トラスツズマブおよびペルツズマブ)およびチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)(ラパチニブおよびアファチニブ)(Hernandez-Blanquistt, et al., Breast(Edinburgh, Scotland),2016,29,170-177)での処置のための治療バイオマーカーとして利用される。HER2標的化mAbおよびTKIの薬理学的効果は薬物-標的相互作用の直接的な結果であり、そして抗体仲介細胞傷害性(ADCC)(mAb)、HER2ダウンレギュレーションおよび成長促進信号の阻害を含む(Rimawi et al, Annual review of medicing,2015,66,111-128; Clynes et al, Nature medicine,2000,6,443-446;
Harbeck et al, Breast care,2013,8,49-55)。HER2が受容体仲介エンドサイトーシスを受ける能力はまた、この膜貫通タンパク質を、癌細胞への細胞毒素物質の送達のための候補にする。これは、実際に、2013年に転移性乳癌の治療のためのFDA承認を受けた抗体-薬物結合体(ADC)トラスツズマブエムタシン(T-DM1)(Lewis Phillips et al, cancer research,2008,68,9280-9290; Verma et al, The New England journal of medicine,2012,367,1783-1791; Barok et al, Breast Cancer research,2011,13,R46)によって例示されている。
【0010】
T-DM1はチオエーテル(N-マレイミドメチルシクロヘキサン-1-カルボキシレート(MCC))によって高度に細胞毒性のメイタンシン由来薬物DM-1に連結されたトラスツズマブからなる(Baron et al, Journal of oncology pharmacy practice,2015,
21,132-142)。投与すると、T-DM1はHER2に結合し、HER2仲介エンドサイト
ーシスによって細胞内に取り込まれる。エンド/リソソーム経路内のトラスツズマブ構成要素のタンパク質分解は続いて微小管不安定化および細胞死を誘導するDM1の細胞質ゾル放出のメカニズムとして仮定される(Erickson et al, Cancer research,2006,66,4426-4433; Martinez et al, Critical reviews in oncology/hematology,2016,97,96-106)。従って、T-DM1は、そのトラスツズマブ構成要素によって生じる薬理学的効果に加えて、細胞内での作用の細胞毒性メカニズムを誘導する。
(【0011】以降は省略されています)

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