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公開番号2025072680
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-09
出願番号2025026832,2021205290
出願日2025-02-21,2021-12-17
発明の名称半導体装置の製造方法
出願人株式会社デンソー,トヨタ自動車株式会社,株式会社ミライズテクノロジーズ
代理人弁理士法人ゆうあい特許事務所
主分類H01L 21/301 20060101AFI20250430BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】シリコンよりも硬い半導体材料を用いた半導体装置の製造方法において、ダイシング工程に起因する半導体装置の残留応力を低減する。
【解決手段】シリコンよりも硬い半導体材料によりなる半導体ウェハ30の一面を研削し、一面の研削前よりも表面粗さが大きい破砕層32を形成する。その後、破砕層32を形成した半導体ウェハ30について、破砕層32を介してクラックCを形成する。これにより、鏡面状態の半導体ウェハに比べて、小さい力によりクラックCを形成でき、半導体ウェハ30に生じる残留応力を低減できる。
【選択図】図6C
特許請求の範囲【請求項1】
シリコンよりも硬い半導体材料を用いた半導体ウェハ(30)を用意することと、
前記半導体ウェハの一面(30b)を研削し、前記一面を研削する前よりも表面粗さが大きい破砕層(32)を形成することと、
前記破砕層を介して前記半導体ウェハの表層にクラック(C)を形成することと、
前記クラックを形成した後に、前記破砕層を除去することと、
前記半導体ウェハのうち前記クラックを形成した裏面(30c)上に裏面電極(33)を形成することと、
前記裏面電極を形成した後、前記半導体ウェハのうち前記裏面とは反対側の表面を押圧し、前記クラックを起点として前記半導体ウェハを劈開して個片化することとを含む、半導体装置の製造方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体装置の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
従来の半導体装置は、半導体ウェハに半導体素子を備える複数の素子領域を形成した後、ブレードにより半導体ウェハを切断し、複数の素子領域を分割して個片化することで形成される。半導体ウェハを個片化するダイシング工程では、半導体チップにクラックが生じたり、ブレードが当接する裏面電極にバリが生じたりすることがある。
【0003】
このようなダイシング工程における半導体チップのクラックや裏面電極のバリの発生を抑制する半導体装置の製造方法としては、例えば、次のような特許文献1に記載のものが提案されている。この半導体装置の製造方法では、半導体ウェハの裏面にV字状のV溝および裏面電極をこの順に形成した後、半導体ウェハの表面のうち裏面のV溝上に位置する部分にV溝を形成する。そして、半導体ウェハにレーザー光を照射し、半導体ウェハの内部であって、表面および裏面のV溝の間に改質層を形成する。その後、半導体ウェハにダイシングテープを貼り付け、当該半導体ウェハをダイシングテープごと引き延ばすことで、V溝および改質層を起点に劈開して分割する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-165371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
さて、近年、IGBTやMOSFETなどのパワー半導体装置の分野では、炭化珪素(SiC)を半導体材料として用いたものの開発が進められている。SiCは、シリコン(Si)よりも低オン抵抗および高耐圧であるため、パワー半導体装置の性能向上の効果が期待されている。なお、IGBTは、Insulated Gate Bipolar Transistorの略である。MOSFETは、Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistorの略である。
【0006】
しかし、SiCを用いた半導体装置は、SiCがシリコンよりも硬いため、ダイシング工程においてブレードに掛かる負荷が大きい。そこで、Siよりも硬い半導体材料を用いた半導体装置の製造方法として、スクライブ工程およびブレイク工程によりなるダイシング工程が提案されている。スクライブ工程は、半導体ウェハにブレードを押し当てて表層に垂直クラックを形成する工程である。ブレイク工程は、半導体ウェハのうち垂直クラックを形成した面とは反対面にプレート等を押し当て、三点曲げの要領で垂直クラックを起点として半導体ウェハを劈開して分割する工程である。以下、説明の簡便化のため、スクライブ工程およびブレイク工程によりなるダイシング工程を「スクライブ・ブレイク工程」と称することがある。
【0007】
本発明者らがこの種の半導体装置の製造方法について鋭意検討した結果、スクライブ・ブレイク工程により個片化された半導体チップは、ブレードによる切断方式に比べて、個片化により生じる端面近傍における残留応力が大きいことが判明した。また、この残留応力が大きいと、他の部材にはんだ等により搭載された半導体チップでは、熱応力によりクラックが生じることが判明した。
【0008】
一方、特許文献1に記載の製造方法をこの種の半導体装置に適用した場合、ブレードにより硬い半導体ウェハの表層を切断するため、ブレードに掛かる負荷が大きい。また、ブレードにより半導体ウェハの裏面に加えて、表面にもV溝を形成する工程およびレーザー光照射による改質層を形成する工程が必要であり、工程数が多くなり、製造コストが増大してしまう。さらに、レーザー光照射による改質層の形成工程により、半導体ウェハ内部の残留応力が大きくなることが懸念される。
【0009】
本発明は、上記の点に鑑み、シリコンよりも硬い半導体材料を用いた半導体装置の製造方法において、ダイシング工程に起因する半導体装置の残留応力を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、請求項1に記載の半導体装置の製造方法は、シリコンよりも硬い半導体材料を用いた半導体ウェハ(30)を用意することと、半導体ウェハの一面(30b)を研削し、一面を研削する前よりも表面粗さが大きい破砕層(32)を形成することと、破砕層を介して半導体ウェハの表層にクラック(C)を形成することと、クラックを形成した後に、破砕層を除去することと、半導体ウェハのうちクラックを形成した裏面(30c)上に裏面電極(33)を形成することと、裏面電極を形成した後、半導体ウェハのうち裏面とは反対側の表面を押圧し、クラックを起点として半導体ウェハを劈開して個片化することとを含む。
(【0011】以降は省略されています)

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