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公開番号2025068847
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-30
出願番号2023178887
出願日2023-10-17
発明の名称スロットルの電子制御方法及び電子制御スロットル装置
出願人株式会社ニッキ
代理人弁理士法人平和国際特許事務所
主分類F02D 9/02 20060101AFI20250422BHJP(燃焼機関;熱ガスまたは燃焼生成物を利用する機関設備)
要約【課題】電子制御方法による回転速度制御をする際に回転速度指令に対して過度なオーバシュートなく制御でき、回転速度指令に早く収束させる。
【解決手段】入力されたデータ信号を基に電子的制御手段が制御信号を生成しながらスロットルの開閉制御を行うスロットルの電子制御方法において、前記電子的制御手段が、エンジン回転速度とエンジン回転速度指令の差からエンジン回転速度偏差を算出し、前記エンジン回転速度を基にエンジン回転加速度を算出し、前記エンジン回転数偏差と比例トルク係数の積から比例トルクを求め、前記エンジン回転数偏差と積分トルク係数の積を積分したものに忘却係数を掛けて積分トルクを求め、前記比例トルクと前記積分トルクの和をトルク指令の値として前記スロットルに対する制御信号を生成する。
【選択図】図2
特許請求の範囲【請求項1】
入力されたデータ信号を基に電子的制御手段が制御信号を生成しながらスロットルの開閉制御を行うスロットルの電子制御方法において、
前記電子的制御手段が、
エンジン回転速度とエンジン回転速度指令の差からエンジン回転速度偏差を算出し、
前記エンジン回転速度を基にエンジン回転加速度を算出し、
前記エンジン回転数偏差と比例トルク係数の積から比例トルクを求め、
前記エンジン回転数偏差と積分トルク係数の積を積分したものに忘却係数を掛けて積分トルクを求め、
前記比例トルクと前記積分トルクの和をトルク指令の値として前記スロットルに対する制御信号を生成するものである、
ことを特徴とするスロットルの電子制御方法。
続きを表示(約 710 文字)【請求項2】
前記忘却係数が、
前記エンジン回転速度が前記エンジン回転指令速度よりも大きく、かつ、前記エンジン回転加速度が設定加速度以上である場合、忘却係数は0より大きく1より小さい値とし、
それ以外の場合、忘却係数=1とする、
ことを特徴とする請求項1記載のスロットルの電子制御方法。
【請求項3】
アクチュエータが付設されたスロットルと電子的制御手段を備えており、前記電子的制御手段が入力されたデータ信号を基に制御信号を生成しながら前記アクチュエータを介して前記スロットルの開閉制御を行う電子制御スロットル装置において、
前記電子的制御手段が、
エンジン回転速度とエンジン回転速度指令との差からエンジン回転速度偏差を算出する回転速度偏差算出手段と、
前記エンジン回転速度を基にエンジン回転角加速度を算出する回転角加速度算出手段と、
前記エンジン回転速度偏差と比例トルク係数の積から比例トルクを求める比例トルク演算手段と、
前記エンジン回転速度偏差と積分トルク係数の積を積分したものに忘却係数を掛けて積分トルクを求める積分トルク演算手段と、を備えている、
ことを特徴とする電子制御スロットル装置。
【請求項4】
前記忘却係数が、
前記エンジン回転速度が前記エンジン回転指令速度よりも大きく、かつ、前記エンジン回転加速度が設定加速度以上である場合、忘却係数は0より大きく1より小さい値とし、
それ以外の場合、忘却係数=1とする、
ことを特徴とする請求項3記載の電子制御スロットル装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、エンジンの吸気系に設置されるスロットルを電子制御システムにより開閉動作させるための制御方法およびそれを行うための電子制御スロットル装置に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
従来、車両の燃費や走行性能の向上を図る目的でエンジン制御を高精度に行うため、エンジン吸気系に設置したスロットルを運転者のアクセル操作で機械的に開閉動作させる代わりに、電子的制御手段である電子制御ユニットの操作によりスロットルの開閉動作を行う電子制御スロットル装置が例えば特開平5-240073号公報(特許文献1)などに記載されている。
【0003】
また、このような電子制御スロットル装置において、検知しているエンジン回転数とエンジン回転数指令(目標回転数)との差を算出して回転数の偏差を求め、この偏差の量に応じて適切な値として予め設定したスロットル動作を実現するように、スロットルのアクチュエータを駆動させる制御方法が、特開2008-038872号公報(特許文献2)に提示されており、本件出願人においても、検知しているエンジン回転数とエンジン回転数指令(目標回転数)との差を算出して回転数の偏差を求め、この偏差の量に応じて適切な値として予め設定したスロットル動作を実現するように、スロットルのアクチュエータを駆動させる制御方法を特開2022-148583号公報(特許文献3)において提案している。
【0004】
従来のスロットル制御におけるトルク演算部分としては、図4に示すようなものが知られている。構成を説明すると、あらかじめ設定されたエンジン回転速度指令とクランクパルスセンサより入力されるパルス周期から演算されたエンジン回転速度を引いた値としてエンジン回転速度偏差を算出し、このエンジン回転速度偏差と比例トルク係数の積をエンジンに要求する比例トルクとして算出し、エンジン回転速度偏差と積分トルク係数の積を積分して積分トルクを算出する。そして、算出した比例トルクと積分トルクの和をエンジンに要求するトルク指令とする。
【0005】
このような従来の制御方法において、積分トルクは下記数式に示す通り、エンジン回転速度偏差と積分トルク係数(積分トルクゲインK
i
)の積を積分することで、負荷を印可して回転速度偏差が正の時(エンジン回転速度がエンジン回転速度指令よりも小さい時)、積分トルクはエンジン回転速度偏差に応じて積算され、正方向に大きくなり続ける。
TIFF
2025068847000002.tif
36
166
【0006】
このような制御系で図5に示すように負荷印可と負荷抜きを行った際にエンジン回転速度を一定に保つような制御を行った場合、負荷を印可してエンジン回転速度偏差が正の時(エンジン回転速度がエンジン回転速度指令より小さい時)、積分トルクはエンジン回転速度をエンジン回転速度指令に一致させるために必要なトルクまで上昇する。
【0007】
その後、負荷抜きを行うと、積分トルクが無負荷時の定常状態まで戻るのに時間を要する為、エンジン回転速度がエンジン回転速度指令に対して過大にオーバシュートしたり、回転速度指令に収束するまでに時間がかかる問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平5-240073号公報
特開2008-038872号公報
特開2022-148583号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、回転速度制御をする際に回転速度指令に対して過度なオーバシュートなく制御でき、回転速度指令に早く収束させることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決するためになされた本発明は、入力されたデータ信号を基に電子的制御手段が制御信号を生成しながらスロットルの開閉制御を行うスロットルの電子制御方法において、
前記電子的制御手段が、エンジン回転速度とエンジン回転速度指令の差からエンジン回転速度偏差を算出し、前記エンジン回転速度を基にエンジン回転加速度を算出し、前記エンジン回転数偏差と比例トルク係数の積から比例トルクを求め、前記エンジン回転数偏差と積分トルク係数の積を積分したものに忘却係数を掛けて積分トルクを求め、前記比例トルクと前記積分トルクの和をトルク指令の値として前記スロットルに対する制御信号を生成するものである、ことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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