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公開番号
2025044468
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-04-02
出願番号
2023152042
出願日
2023-09-20
発明の名称
希土類磁石、その製造方法及びそれを備えるモータ
出願人
トヨタ自動車株式会社
代理人
弁理士法人平木国際特許事務所
主分類
H01F
1/057 20060101AFI20250326BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】寸法精度の確保と同時に磁気特性に優れたR-T-B系希土類磁石を提供する。
【解決手段】本発明は、Rが希土類元素であり、TがFe及び/又はCoであり、Bがホウ素であるR-T-B系希土類磁石であって、前記R-T-B系希土類磁石が、磁石領域層及び前記磁石領域層のC面を覆う表面層を有し、前記磁石領域層が、R
2
T
14
B型の結晶構造を有する主相、及び前記主相の周囲に存在する粒界相を備え、前記主相の平均粒径が、1.0μm~10.0μmであり、前記表面層が、前記磁石領域層のC面を、前記C面の総面積に対して、85%以上覆っている、前記R-T-B系希土類磁石に関する。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
Rが希土類元素であり、TがFe及び/又はCoであり、Bがホウ素であるR-T-B系希土類磁石であって、
前記R-T-B系希土類磁石が、磁石領域層及び前記磁石領域層のC面を覆う表面層を有し、
前記磁石領域層が、R
2
T
14
B型の結晶構造を有する主相、及び前記主相の周囲に存在する粒界相を備え、
前記主相の平均粒径が、1.0μm~10.0μmであり、
前記表面層が、前記磁石領域層のC面を、前記C面の総面積に対して、85%以上覆っている、
前記R-T-B系希土類磁石。
続きを表示(約 1,900 文字)
【請求項2】
前記主相が、コア部及び前記コア部の周囲に存在するシェル部を有し、前記シェル部における前記シェル部の構成元素全体に対するNd、Pr、Tb、Dy、及びHoの合計含有割合が、前記コア部における前記コア部の構成元素全体に対するNd、Pr、Tb、Dy、及びHoの合計含有割合よりも高い、請求項1に記載のR-T-B系希土類磁石。
【請求項3】
前記表面層及び粒界相の組成が、式:R
2
(1-s)
M
2
s
(式中、R
2
は、Nd、Pr、Gd、Tb、Dy、Ce、La及びHoからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、M
2
は、R
2
と合金化する希土類元素以外の金属元素及び不可避的不純物元素であり、かつ、(1-s)及びsはモル比であり、0.05≦s≦0.40である)で表わされる、請求項1に記載のR-T-B系希土類磁石。
【請求項4】
前記表面層の希土類濃度が、前記磁石領域層の希土類濃度よりも高い、請求項1に記載のR-T-B系希土類磁石。
【請求項5】
コイルを備えるステータコアと、前記ステータコアの中空部に回転可能に設けられるロータコアとを含むモータであって、前記ロータコアが、請求項1~4のいずれか一項に記載のR-T-B系希土類磁石を備える、モータ。
【請求項6】
Rが希土類元素であり、TがFe及び/又はCoであり、Bがホウ素であるR-T-B系希土類磁石の製造方法であって、
前記方法が、
希土類磁石前駆体に拡散材を拡散浸透して磁石領域層及び前記磁石領域層のC面を覆う表面層を有する拡散材浸透希土類磁石前駆体を調製する第1の工程、及び
前記拡散材浸透希土類磁石前駆体を研磨してR-T-B系希土類磁石を製造する第2の工程
を含み、
第1の工程において、前記拡散材が、式:R
2
(1-s)
M
2
s
(式中、R
2
は、Nd、Pr、Gd、Tb、Dy、Ce、La及びHoからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、M
2
は、R
2
と合金化する希土類元素以外の金属元素及び不可避的不純物元素であり、かつ、(1-s)及びsはモル比であり、0.05≦s≦0.40である)で表わされ、前記拡散材浸透希土類磁石前駆体が、R
2
T
14
B型の結晶構造を有する主相、及び前記主相の周囲に存在する粒界相を備え、前記主相の平均粒径が、1.0μm~10.0μmであり、
第2の工程において、前記拡散材浸透希土類磁石前駆体のC面に存在する表面層が、前記拡散材浸透希土類磁石前駆体のC面の総面積に対して、85%以上残存するよう研磨される、
前記方法。
【請求項7】
Rが希土類元素であり、TがFe及び/又はCoであり、Bがホウ素であるR-T-B系希土類磁石の製造方法であって、
前記方法が、
希土類磁石前駆体に拡散材を拡散浸透して磁石領域層及び前記磁石領域層のC面を覆う表面層を有する拡散材浸透希土類磁石前駆体を調製する第1の工程、及び
前記拡散材浸透希土類磁石前駆体を研磨してR-T-B系希土類磁石を製造する第2の工程
を含み、
第1の工程において、前記拡散材が、式:R
2
(1-s)
M
2
s
(式中、R
2
は、Nd、Pr、Gd、Tb、Dy、Ce、La及びHoからなる群より選ばれる一種以上の元素であり、M
2
は、R
2
と合金化する希土類元素以外の金属元素及び不可避的不純物元素であり、かつ、(1-s)及びsはモル比であり、0.05≦s≦0.40である)で表わされ、前記拡散材浸透希土類磁石前駆体が、R
2
T
14
B型の結晶構造を有する主相、及び前記主相の周囲に存在する粒界相を備え、前記主相の平均粒径が、1.0μm~10.0μmであり、
第2の工程において、前記拡散材浸透希土類磁石前駆体が、以下の式:拡散材の使用量(拡散材の希土類磁石前駆体の全重量に対する量(重量%))×2.2172で表わされる前記表面層の厚さ未満研磨される、
前記方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、希土類磁石、その製造方法及びそれを備えるモータに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、高性能希土類磁石としては、Sm-Co系希土類磁石や、R-T-B系永久磁石、例えばNd-Fe-B系希土類磁石などが実用化されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、1)公知の方法を用いてR-Fe-B焼結磁石を製造することと、2)前記焼結磁石に対して、脱脂、酸洗い、活性化及び脱イオン水で洗浄処理を行うことと、3)超微細テルビウム粉末、有機溶剤及び酸化防止剤を均一なスラリーに調製して、前記2)で処理された焼結磁石の表面を覆うことと、4)前記3)における磁石に対して焼結、時効処理を行うことを特徴とするR-Fe-B系焼結磁石の製造方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、希土類元素及び鉄を含む化合物を主成分とする主相と、前記主相の表面に設けられた拡散層とを有する粒子を含み、前記拡散層は、前記主相の前記化合物に炭素及び窒素のうちの少なくとも一方が固溶した化合物を主成分とし、前記炭素及び前記窒素のうちの少なくとも一方は、前記粒子の表面から内部にかけて濃度勾配を有することを特徴とする焼結磁石が開示されている。
【0005】
特許文献3には、焼結磁石体の表面より少なくとも500μm以内において、主相粒子の表面近傍の少なくとも一部に、原子%で表されるRにおける特定元素であるR
2
濃度が粒子中心部よりも高いレイヤー1と、その外郭に該レイヤー1よりも前記R
2
濃度が低いレイヤー2と、さらにその外郭に該レイヤー2よりも前記R
2
濃度が高いレイヤー3とを含む多重のレイヤーを有する複層主相粒子が存在することを特徴とするR-Fe-B系焼結磁石が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2018-82145号公報
特開2020-21804号公報
特開2020-57734号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
近年、電動車両などに使用されるモータにおいて、耐熱性に係る品質は、モータ中の磁石を磁石表面より希土類元素を拡散して高保磁力化し、重希土類元素を削減することで確保される。一般に、得られた磁石は希土類元素の拡散後に膨張してしまうため、磁石には、最終的な磁石の寸法を確保するための研磨加工を施し、さらには、樹脂皮膜を形成するか、又はめっきなどにより皮膜を形成する必要がある。
【0008】
しかしながら、本発明者らは、磁石、特に焼結磁石に対して研磨加工をした場合、磁石表面に希土類元素がリッチである粒界相に囲まれていないむき出しの主相が存在することを見出した。該主相中の粒子は、磁石の性能、特に保磁力(Hc)を失い、低磁界で減磁する現象を引き起こし得る。その結果、得られた磁石は、保磁力の低下や残留磁化の低下(クニック)を招き得る。
【0009】
そこで、本発明は、寸法精度の確保と同時に磁気特性に優れたR-T-B系希土類磁石を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、前記課題を解決するための手段を種々検討した結果、C面の両方の面から粒界拡散したNdFeB系希土類磁石において、粒界拡散後の研磨を限定的に実施することによって、得られたNdFeB系希土類磁石のローター挿入時の寸法精度の確保と同時に保磁力を維持できることを見出し、本発明を完成した。
(【0011】以降は省略されています)
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