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公開番号2025040397
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-03-24
出願番号2024112471
出願日2024-07-12
発明の名称電子情報記憶媒体、ICチップ、ICカード、分割データ処理方法、及びプログラム
出願人大日本印刷株式会社
代理人弁理士法人インテクト国際特許事務所,個人
主分類G06F 13/10 20060101AFI20250314BHJP(計算;計数)
要約【課題】チェイニング中に外部装置からデータ更新の通知を複数回に亘って受けたときに、より効率良く対応することが可能な電子情報記憶媒体、ICチップ、ICカード、分割データ処理方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】ICチップ1は、チェイニングにより最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に外部装置2からデータ更新が通知された場合、カウンタの値をインクリメントし、当該カウンタの値と閾値とを比較し、その比較結果に応じて、メモリに記憶済の分割データを消去して最初の分割データから受信を再開する第1の処理と、当該メモリに記憶済の分割データを消去せずに当該記憶済の分割データに続く途中の分割データから受信を再開する第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択された処理を実行する。
【選択図】図6
特許請求の範囲【請求項1】
外部装置から送信データが分割された分割データを含む所定のコマンドを順次受信して前記分割データをメモリに順次記憶することが可能な電子情報記憶媒体であって、
前記外部装置からデータ更新が通知された回数をカウントするためのカウンタと、
前記送信データのうち最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に前記外部装置からデータ更新が通知された場合、前記カウンタの値をインクリメントするインクリメント手段と、
前記カウンタの値と予め設定された閾値とを比較する比較手段と、
前記カウンタの値と前記閾値との比較結果に応じて、前記メモリに記憶済の分割データを消去して前記最初の分割データから受信を再開する第1の処理と、前記メモリに記憶済の分割データを消去せずに当該記憶済の分割データに続く途中の分割データから受信を再開する第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択した処理を実行する処理手段と、
を備えることを特徴とする電子情報記憶媒体。
続きを表示(約 2,900 文字)【請求項2】
前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値に達したことを示す場合、前記処理手段は、前記第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行する一方、前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値に達していないことを示す場合、前記処理手段は、前記第2の処理を選択し、当該第2の処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の電子情報記憶媒体。
【請求項3】
前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値を超えたことを示す場合、前記処理手段は、前記第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行する一方、前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値に超えていないことを示す場合、前記処理手段は、前記第2の処理を選択し、当該第2の処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の電子情報記憶媒体。
【請求項4】
前記送信データのうち最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に前記外部装置からデータ更新が通知された場合、前記所定のコマンドの種別を特定する特定手段を更に備え、
前記処理手段は、前記カウンタの値と前記閾値との比較結果、及び前記所定のコマンドの種別に応じて、前記第1の処理と、前記第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択した処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の電子情報記憶媒体。
【請求項5】
前記所定のコマンドの種別がセキュアデータを取り扱うコマンドの種別でなく、且つ前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値に達したことを示す場合、前記処理手段は、前記第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行する一方、前記比較結果が、前記所定のコマンドの種別がセキュアデータを取り扱うコマンドの種別でなく、且つ前記カウンタの値が前記閾値に達していないことを示す場合、前記処理手段は、前記第2の処理を選択し、当該第2の処理を実行することを特徴とする請求項4に記載の電子情報記憶媒体。
【請求項6】
前記所定のコマンドの種別がセキュアデータを取り扱うコマンドの種別でなく、且つ前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値を超えたことを示す場合、前記処理手段は、前記第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行する一方、前記比較結果が、前記所定のコマンドの種別がセキュアデータを取り扱うコマンドの種別でなく、且つ前記カウンタの値が前記閾値を超えていないことを示す場合、前記処理手段は、前記第2の処理を選択し、当該第2の処理を実行することを特徴とする請求項4に記載の電子情報記憶媒体。
【請求項7】
外部装置から送信データが分割された分割データを含む所定のコマンドを順次受信して前記分割データをメモリに順次記憶することが可能なICチップであって、
前記外部装置からデータ更新が通知された回数をカウントするためのカウンタと、
前記送信データのうち最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に前記外部装置からデータ更新が通知された場合、前記カウンタの値をインクリメントするインクリメント手段と、
前記カウンタの値と予め設定された閾値とを比較する比較手段と、
前記カウンタの値と前記閾値との比較結果に応じて、前記メモリに記憶済の分割データを消去して前記最初の分割データから受信を再開する第1の処理と、前記メモリに記憶済の分割データを消去せずに当該記憶済の分割データに続く途中の分割データから受信を再開する第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択した処理を実行する処理手段と、
を備えることを特徴とするICチップ。
【請求項8】
外部装置から送信データが分割された分割データを含む所定のコマンドを順次受信して前記分割データをメモリに順次記憶することが可能なICカードあって、
前記外部装置からデータ更新が通知された回数をカウントするためのカウンタと、
前記送信データのうち最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に前記外部装置からデータ更新が通知された場合、前記カウンタの値をインクリメントするインクリメント手段と、
前記カウンタの値と予め設定された閾値とを比較する比較手段と、
前記カウンタの値と前記閾値との比較結果に応じて、前記メモリに記憶済の分割データを消去して前記最初の分割データから受信を再開する第1の処理と、前記メモリに記憶済の分割データを消去せずに当該記憶済の分割データに続く途中の分割データから受信を再開する第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択した処理を実行する処理手段と、
を備えることを特徴とするICカード。
【請求項9】
外部装置から送信データが分割された分割データを含む所定のコマンドを順次受信して前記分割データをメモリに順次記憶することが可能な電子情報記憶媒体であり、前記外部装置からデータ更新が通知された回数をカウントするためのカウンタを備える電子情報記憶媒体により実行される分割データ処理方法であって、
前記送信データのうち最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に前記外部装置からデータ更新が通知された場合、前記カウンタの値をインクリメントするステップと、
前記カウンタの値と予め設定された閾値とを比較するステップと、
前記カウンタの値と前記閾値との比較結果に応じて、前記メモリに記憶済の分割データを消去して前記最初の分割データから受信を再開する第1の処理と、前記メモリに記憶済の分割データを消去せずに当該記憶済の分割データに続く途中の分割データから受信を再開する第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択した処理を実行するステップと、
を含むことを特徴とする分割データ処理方法。
【請求項10】
外部装置から送信データが分割された分割データを含む所定のコマンドを順次受信して前記分割データをメモリに順次記憶することが可能なコンピュータであり、前記外部装置からデータ更新が通知された回数をカウントするためのカウンタを備えるコンピュータに、
前記送信データのうち最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に前記外部装置からデータ更新が通知された場合、前記カウンタの値をインクリメントするステップと、
前記カウンタの値と予め設定された閾値とを比較するステップと、
前記カウンタの値と前記閾値との比較結果に応じて、前記メモリに記憶済の分割データを消去して前記最初の分割データから受信を再開する第1の処理と、前記メモリに記憶済の分割データを消去せずに当該記憶済の分割データに続く途中の分割データから受信を再開する第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択した処理を実行するステップと、
を実行させることを特徴とするプログラム。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、外部装置からチェイニングにより送信されるデータを処理することが可能なIC(Integrated Circuit)カード等の技術分野に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)【背景技術】
【0002】
従来、ICカードと外部装置との間で一度に送信可能なデータの長さより長い送信データを送信する際に、その送信データを複数のブロック(つまり、分割データ)に分割して送信するチェイニングというデータ伝送プロトコルが知られている。ISO/IEC 7816-3やISO/IEC 14443の国際標準規格で定められているブロックフォーマットによるデータ伝送プロトコルでは、送信ブロックに対するICカード側の応答が必要とされているため、通信時間を必要以上に要し、ICカードと外部装置との取り引き自体にも時間を要してしまうという課題がある。特許文献1には、非接触ICカードとリーダライタ間のデータ伝送を制御するデータ伝送プロトコル制御方法において、送信側から受信側に対して分割された複数のブロックを連続して送信する際、最初に送信するブロックに連続して送信するブロック数を含めることで、通信時間を短縮化することができる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第5106456号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、国際標準規格で定められているチェイニングのデータ伝送プロトコルでは、チェイニングによって送信される送信データの一部がチェイニング中に更新された場合に関するプロトコルについては特に定められていない。外部装置がチェイニング中のデータ更新をICカードに通知しない場合、ICカードは更新前の分割データを大量に受信してしまい、通信時間を必要以上に要してしまったり、不要な分割データがICカード内のメモリに書き込まれてしまうことでメモリの容量を圧迫したり、複数回の不要な書き込みによるICチップの耐久性の低下の原因にもなる。したがって、チェイニング中に送信データの一部が更新された場合、外部装置がデータ更新をICカードに通知することが望ましいが、外部装置からデータ更新の通知を受けたICカードにおいて、受信済の分割データの取り扱いが問題となる。さらに、チェイニング中に外部装置から送信される送信データが頻繁に更新される場合がある。換言すると、送信データに含まれる分割データが複数に亘って更新される場合がある。この場合、チェイニング中にICカードが外部装置からデータ更新の通知を複数回に亘って受けたときの対応がさらに問題となる。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題等に鑑みてなされたものであり、チェイニング中に外部装置からデータ更新の通知を複数回に亘って受けたときに、より効率良く対応することが可能な電子情報記憶媒体、ICチップ、ICカード、分割データ処理方法、及びプログラムを提供することを課題の一例とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、外部装置から送信データが分割された分割データを含む所定のコマンドを順次受信して前記分割データをメモリに順次記憶することが可能な電子情報記憶媒体であって、前記外部装置からデータ更新が通知された回数をカウントするためのカウンタと、前記送信データのうち最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に前記外部装置からデータ更新が通知された場合、前記カウンタの値をインクリメントするインクリメント手段と、前記カウンタの値と予め設定された閾値とを比較する比較手段と、前記カウンタの値と前記閾値との比較結果に応じて、前記メモリに記憶済の分割データを消去して前記最初の分割データから受信を再開する第1の処理と、前記メモリに記憶済の分割データを消去せずに当該記憶済の分割データに続く途中の分割データから受信を再開する第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択した処理を実行する処理手段と、を備えることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子情報記憶媒体において、前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値に達したことを示す場合、前記処理手段は、前記第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行する一方、前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値に達していないことを示す場合、前記処理手段は、前記第2の処理を選択し、当該第2の処理を実行することを特徴とする。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の電子情報記憶媒体において、前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値を超えたことを示す場合、前記処理手段は、前記第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行する一方、前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値に超えていないことを示す場合、前記処理手段は、前記第2の処理を選択し、当該第2の処理を実行することを特徴とする。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の電子情報記憶媒体において、前記送信データのうち最初の分割データが受信されてから最後の分割データが受信されるまでの間に前記外部装置からデータ更新が通知された場合、前記所定のコマンドの種別を特定する特定手段を更に備え、前記処理手段は、前記カウンタの値と前記閾値との比較結果、及び前記所定のコマンドの種別に応じて、前記第1の処理と、前記第2の処理とのうち何れか一方の処理を選択し、当該選択した処理を実行することを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電子情報記憶媒体において、前記所定のコマンドの種別がセキュアデータを取り扱うコマンドの種別でなく、且つ前記比較結果が、前記カウンタの値が前記閾値に達したことを示す場合、前記処理手段は、前記第1の処理を選択し、当該第1の処理を実行する一方、前記比較結果が、前記所定のコマンドの種別がセキュアデータを取り扱うコマンドの種別でなく、且つ前記カウンタの値が前記閾値に達していないことを示す場合、前記処理手段は、前記第2の処理を選択し、当該第2の処理を実行することを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)

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